声優・柿原徹也、王子様のような煌めく存在感。国境も越える変幻自在な演技力

12月24日にお誕生日を迎えた声優の柿原徹也さん。熱血少年キャラからキザなエリート、コミカルな3枚目など変幻自在な演技でファンを魅了しています。
さらに柿原さんは、言語の壁も越える声優。ドイツ語や英語もお手の物で、外国語を使う役を数多く演じてきました。

2002年に声優デビューした柿原徹也さん。2006年に出演した『プリンセス・プリンセス』の豊実琴役で注目を集め、2007年に第1回声優アワードで新人男優賞を受賞した実力派。

2010年からは歌手としての活動もスタート。多くの男性声優アーティストが所属するレーベル・Kiramuneの一員として、ライブやイベントなどでファンを楽しませています。

そんな柿原徹也さんの魅力とは？　経歴や歴代キャラクターを振り返ってご紹介します。

熱血キャラやキザなイケメンなど、変幻自在の演技でファンを喜ばせている柿原徹也さん。
代表作といえば思い浮かぶのが『天元突破グレンラガン』のシモンでしょう。

シリーズ初期は気弱な一面が多いシモンですが、次第に堂々としたリーダーに成長。作中で14歳から21歳になったときには、シモンらしい優しさを残しつつ、頼れる漢の声を聞かせていました。
少年らしいハイトーンボイスと伸びのある叫びで存在感を発揮。特に熱い叫び声はアニメファンの間に強いインパクトを残し、柿原徹也という名前を印象付けたのです。

柿原さんの声はどこか気品を感じさせるところも特徴のひとつ。

そのため、語尾の息づかいにも色気があるためキザな役やエリート役も多く、正統派イケメンだけでなく、妬みや悪巧みなどほの暗さを併せ持つ複雑なキャラクターも得意としています。

『機動戦士ガンダムUC』アンジェロ・ザウパー役では、エリートとしての自負と敵への嫉妬心が入り交じった演技を披露。上司であるフル・フロンタルに心酔しているセリフも多く、どこか危うさも感じさせる絶妙な声色で演じていました。

『文豪とアルケミスト』では中原中也役を担当。詩の才能はピカイチですが、不良のような振る舞いをすることもあるキャラクターです。
詩を読むときの優雅さと、どこか不機嫌さを感じさせる普段の荒っぽい口調のギャップが魅力的。柿原さんはそんな多面性を、声色を使い分け見事に演じました。

また、柿原さんの声質は歌声でも活かされています。
『あんさんぶるスターズ!』の明星スバル、『プリティーリズム・レインボーライブ』や『KING OF PRISM』の神浜コウジなど、周囲が憧れを抱くようなスター性のある人物を、説得力のある歌や声で表現。
少年のようなハイトーンかつ気品のあるその歌声は、周りをキラキラと輝かせるよう。

柿原さんが歌うとまさに“王子様”という言葉が似合うような、まるで女性が憧れる少女マンガのヒーローのような雰囲気をまとってしまいます。

柿原さんを“王子様”と思わせるようなポイントは他にも。その生い立ちは一線を画しています。

ドイツのデュッセルドルフで少年時代を過ごした柿原さん。声優を志して来日し、大学生活と並行して専門学校に通ったとインタビューなどで語っています。

歴代作品では、得意なドイツ語を披露する機会もありました。
『魔法少女リリカルなのはA's』では、デバイス（武器）であるグラーフアイゼンとレヴァンティンを担当。ドイツ語のセリフを、冷静な声色で発していました。

『鉄のラインバレル』で主人公の早瀬浩一を演じたときは、ファンに向けてドイツ語のトークも披露。自己紹介や作品紹介、ドイツにいるファンへのメッセージなどを流ちょうに述べていました。
このメッセージはDVD『鉄のラインバレル Vol.2』の特典映像にも収録されています。

英語力も高く『テニスの王子様 OVA 全国大会篇 Semifinal』のリリアデント・クラウザー役では英語のセリフを披露。さらにキャラクターソング「dead or alive」では全英語詞をスマートに歌い上げ、ファンを魅了しました。

近年は声優事務所「株式会社 Zynchro」の代表取締役を務めるほか、YouTube「かきれおチャンネル」でも活動するなど声の仕事に留まらない活動を見せている柿原さん。国境も媒体も越え、今後も活躍の幅を広げていきそうです。

柿原徹也（かきはら・てつや）
所属事務所：Zynchro
出身地：ドイツ
誕生日：1982年12月24日
血液型： AB型
愛称：  カッキー、てとぅーや
代表作：『天元突破グレンラガン』（シモン）、『鉄のラインバレル』（早瀬浩一）、『あんさんぶるスターズ！』（明星スバル）など