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『鬼滅の刃 遊郭編』の名言が刺さる。宇髄と炭治郎、ふたりが抱える後悔と覚悟

物語の結末も無事大団円を迎え放送自体は2月に終了したものの、まだまだ話題も冷めやらぬアニメ『鬼滅の刃 遊郭編』。
続編である刀鍛冶の里編も放送が決定し、この先も『鬼滅の刃』人気で引き続き盛り上がる日々が続きそうですね。

数々の名言を生み出した『鬼滅の刃』ですが、『遊郭編』にも胸を打つ言葉が多々あったかと思います。
多くのファンを魅了したあのキャラのギャップが垣間見えたセリフや、本エピソードのテーマを総括するあのキャラのセリフなど、遊郭編という物語の魅力が存分に凝縮された名言を振り返りましょう。

DVD-BOX『鬼滅の刃 遊郭編』全11話 画像

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via DVD-BOX『鬼滅の刃 遊郭編』全11話 より

選ばれなかった人々の物語…音柱・宇髄のギャップ

まずひとつめの言葉は、上弦の陸・妓夫太郎の思わぬ登場で窮地に陥った音柱・宇髄天元のこちらのセリフ。

「俺に才能なんてもんがあるように見えるか?
俺程度でそう見えるならテメェの人生幸せだな」

「俺が選ばれてる? ふざけんじゃねえ
俺の手のひらから今までどれだけの命が零れたと思ってるんだ」
(『鬼滅の刃』10巻より引用)

人であった頃から遊郭最下層の街で、虐げられながら生きてきた妓夫太郎。
そんな彼が相対した宇髄を酷く妬んだセリフに、宇髄が返した言葉が上記のセリフです。

DVD『鬼滅の刃 遊郭編』1巻 画像

DVD『鬼滅の刃 遊郭編』1巻 画像

via DVD『鬼滅の刃 遊郭編』1巻 より
確かに宇髄は、鬼殺隊最高峰の実力者・柱の中でも二番目に大きな体格や麗しい見目を持ち、加えてなにかと派手好きな性格の男です。
さらに炭治郎たちへの不遜な態度からも、彼の事をやや傲慢な自信家だと思っていた人もきっと多かったはず。

そんな彼がこのセリフで垣間見せた、思わぬ一面であり彼のコンプレックス。そのギャップに、宇髄のイメージが180度変わった!という人もいたことでしょう。

妓夫太郎に相対した際に彼が発したセリフは、これまでに救うことができなかった多くの命への後悔や、自責の念が強く感じられます。

終わったことを悔やんでいても仕方がないのはわかっている。けれどあの時、自分にもっと力があれば。あの時もっと、自分が強ければ。

彼もまた、これまで鬼殺隊として、音柱として長年鬼殺の道を歩む中でそんな思いを幾度となく抱えた「ただの人間」の一人であることがうかがえるセリフです。

Blu-ray『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』

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via Blu-ray『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』
また彼と同じような大きな後悔を、つい最近抱えた人物も私たちはよく知っていますね。

上弦の参と相対し、何一つできないままに目の前で炎柱・煉獄という大きな存在を喪った主人公・炭治郎
彼が通った道は宇髄を始め、きっと鬼殺隊に携わる人々が必ずと言っていい程に通ってきた道であろうこともうかがえます。

自分は持ち前の才能に恵まれた、選ばれた人間ではないのかもしれない。
けれどその中でそれでも鬼殺隊の隊士として、何より大事な人を守るために。諦めることなく己を鼓舞し、鍛錬に励み、何度も何度も悔しい思いをしてなお、刃を振るい続ける。

それは到底簡単な道のりではありませんが、そうやって歩み続けることのできた宇髄や炭治郎だったからこそ。
彼らは上弦の鬼と、今回こそ対等に渡り合うことができ、あの激闘を終えてなお生還する未来を掴むことができたのかもしれません。

様々な「似た者同士」と「正反対」を描く遊郭編

DVD-BOX『鬼滅の刃 遊郭編』1〜6巻 画像

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via DVD-BOX『鬼滅の刃 遊郭編』1〜6巻 より
そしてもうひとつ遊郭編を語る上で欠かせないのは、やはり炭治郎のこちらのセリフでしょう。

「その境遇はいつだって ひとつ違えばいつか自分自身がそうなっていたかもしれない状況
もし俺が鬼に堕ちたとしても 必ず
鬼殺隊の誰かが 俺の頚を切ってくれるはず」

(『鬼滅の刃』11巻より引用)

様々な人物や情景の対比性、そして類似性のもとに展開された遊郭編というエピソード。
その最もわかりやすい部分を表現したのが、この炭治郎のモノローグセリフとなっています。

鬼の妹を守るために、己を犠牲にしてでも戦った炭治郎と妓夫太郎。
物語の主人公である竈門兄妹と、上弦の陸兄妹。両者は鬼と人という相容れない真反対の存在でありつつも、非常に似た要素を持つ兄妹である、と。
それを示した描写が、アニメでは非常に明確な演出としてオリジナルで描かれたことも大きな話題を呼びました。

『鬼滅の刃』という物語では、終始一貫して鬼と人は表裏一体かつ似た存在であることが描かれています。

テレビアニメ「鬼滅の刃」遊郭編 第2弾PV 12月5日(日)放送開始

鬼がかつて人であったことを、最後まで忘れることはなかった炭治郎。
同時に鬼を殺す側の鬼殺隊の面々も、中には過去の境遇の中で一歩間違えれば鬼になっていたかもしれない人物も多数います。

そんな物語を通してのメッセージをぎゅっと濃縮したエピソードが今回の遊郭編である、と今回のアニメを見て、改めて強く感じた人も大勢いたのではないでしょうか。

炭治郎の重みある名言が原作派により刺さる

【鬼滅の刃】─遊郭編─公式スペシャルPV【週刊少年ジャンプ】

さらにこの炭治郎のセリフを見て、原作の展開を最後まで知る方の中には、彼のこのセリフの重みをひしひしと痛感している人も多いはず。

鬼は元々人であるという自覚があり、一度は妹の禰豆子を切ろうとした人間と相対したにも関わらず上記のようなセリフを、炭治郎は口にしています。
彼のこのセリフは、それでも鬼殺隊という組織への、そしてそこに属する多くの仲間への強い信頼が込められているような、そんなことすら感じさせる言葉でもありますね。

結果として、彼が信じる鬼殺隊という組織は何一つ間違ってはいませんでした。
どんなに辛くても、苦しくても、絶望的な状況になろうとも。彼らに課された任務はただひとつ、人間を食らおうとする目の前の鬼の首を切ることだけ。

それが多くの人を守るために、彼らが為すべき絶対で唯一の責務であるからこそ。炭治郎は、鬼殺隊の隊士は、これからも刃を振るい続けるのです。

(執筆:曽我美なつめ)

TVアニメ「鬼滅の刃」遊郭編 第1弾PV 2021年放送開始

■『鬼滅の刃』の名言TOP10を発表! 第5位は伊之助のあの言葉。第1位は冨岡義勇、煉獄杏寿郎どっち?
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■『鬼滅の刃』遊郭編に“鬼滅ロス”の声が続々。宇髄役・小西克幸も感謝のツイート
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numan編集部

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