『ゴールデンカムイ』杉元と尾形が抱える深い“闇”。二人に影響するアシリパの存在とは…

杉元佐一は、過酷な戦争を生き抜いたことから“不死身の杉元”と呼ばれ、卑怯なことや裏切りを許さないまっすぐな青年。好奇心旺盛で感情表現豊かですが、敵を前にすると、人が変わったように冷徹に手を下す一面が。
戦場では別人にならないと生き残れなかったため、その思考が抜けていないのです。

杉元が「戦争に行く前の自分と今の自分は違う」と痛感させられたのは、戦争が終わり、幼なじみの梅ちゃんのもとを訪れた時でした。ほぼ盲目の梅ちゃんは、血の臭いのする杉元に「どなた?」と怯えた風に問いかけ……。

「梅ちゃんの知ってる俺は、もうこの世にいないのだろうか」。自分を見失った杉元の姿が胸を打ちます。
そこから繋がる印象的なシーンが、杉元が相棒の少女・アシリパに地元の“干し柿”の話をした時。アシリパが「干し柿を食べたら、戦争に行く前の杉元に戻れるのかな」と呟き――梅ちゃんと、同じく幼なじみの寅次と干し柿を食べて笑っていた頃を思い出した杉元は、こみあげたように目元を押さえます。
アシリパの純粋な言葉に、改めて失われた日々の尊さを実感したのかもしれません。

戦争に行ったことがなく清い心を持ち、自分の知らないアイヌの世界を教えてくれるアシリパとの出会いが、杉元に再び生きる活力を与えたのでしょう。

尾形の闇。自分に“欠けたもの”に苦しめられる

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