アニメ『あんスタ』第11話感想 歪んだ友情がツラすぎる…あの囁く声をイヤホンで聞くと!?

つむぎと英智、零の「呪い」

舞台袖で、五奇人という友に巡り合わせてくれたことを英智に感謝する渉。
対照的に英智は、この日ようやくつむぎが自分のそばにいてくれた「理由」を知ります。契約書を交わしたからでもなく、報酬を期待したわけでもなく……ただ“友だち”として、何の見返りも求めずにそばにいてくれたのだと。それは英智にとって想像も及ばないことでした。

一方つむぎにとって“契約終了”はfineからの脱退ではなく、英智との友情の終わりを意味しました。最大多数の幸福とつむぎの“幸せ”が同時に成立しないことをはじめてつむぎは思い知り、最後に残った「傷つく部分」を打ち砕かれます。

つむぎにとって、夏目や零がずっと「親愛」の対象であったように、英智はずっと「友だち」でした。そんな友だちの夢を信じたからこそ、つむぎは周りを踏みにじることを厭わず英智に力を貸していたのです。
つむぎの一番の願いは、大勢の幸せではなく……ただ英智の友だちでいることだったのかもしれない、とも思います。

楽曲『Genuine Revelation』に乗せ、華麗に舞い踊るfine。切ない笑顔を浮かべながらもパフォーマンスし続けるつむぎを見つめ、英智はつむぎがこれまで自分を支え続けてくれたことに思いを馳せます。そのとき、零の吐いた「呪い」の言葉が英智の脳裏に蘇りました。

「お前はさ、かけがえのない親友になるかもしれなかった連中を踏みにじって殺しちまったんだ――可哀想に」

革命を成し遂げるために発揮された英智の類稀な手腕は、十分“五奇人”と肩を並べられる突出した才能でした。五奇人の面々が思いがけず友情を育み、互いを友と呼んだその一員に、英智もなれるかもしれなかった。

でもこの日、英智はそんな五奇人を自らの手で倒して頂点に立ち……同時に、普通の高校生としてただ笑い合うだけの日常を送っていたとしても、きっと無条件で変わらずそばにいてくれたであろう友人・つむぎを、手放してしまいました。英智はこうして、孤独な皇帝となったのです。

また、視聴者の間では、呪いの言葉「可哀想に」がまた違った意味で話題にもなっていました。
イヤホンで聞いていた人たちから「零のセリフが右から聞こえた!」と「ダミヘで収録してる?」「耳元で囁かれた・・・」とその生々しい声に驚きの声が上がっていた様子です。

エンディングはfine『始まりのファンタジア』

今週からのエンディングテーマはfine『始まりのファンタジア』。未来への明るさや物語の幕開けを感じさせるようなアップテンポの音楽で、苦しいエレメントの終幕にギュッと詰まった心が解き放たれていくようでした……!

あらためて、いまfineに渉がいることを不思議にも思いますが、同時にあれだけ渉に焦がれていた英智がついに渉と同じユニットにいること、桃李が英智にこれでもかと懐いていることを思うと、英智は今は「孤独ではない」ような気がします。
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