『きのう何食べた?』第7話「バカ☆(コツン)」内野聖陽の世話焼きっぷりにニヤけちゃう|西島秀俊 出演

男性カップルの生活を描くよしながふみ先生原作のドラマ『きのう何食べた?』(テレビ東京系)。

倹約家で几帳面なイケメン弁護士・筧史朗(通称シロさん / 西島秀俊さん)と、人当たりが良くハートがふんわり乙女な美容師・矢吹賢二(通称ケンジ / 内野聖陽さん)という男性カップルの同棲生活あれこれを、ふたりの食事と人々との関わりを軸に描き出します。

第7話では、シロさん&ケンジと小日向さん&ジルベールがダブルデート♪  その翌日に風邪をひいてしまったシロさんを、ケンジが甲斐甲斐しくお世話するのですが……?  

「ゲイを隠すためいろんなことに嘘をつく」

ついに小日向さん(山本耕史さん)&ワタル(磯村勇斗さん)と顔を合わせることになったケンジ。シロさんから聞いていたままのワタルの「ジルベールっぷり」にニヤニヤしつつも、お近づきの印にと入浴剤をプレゼントします。細やかな気配りがケンジらしい!

その後小日向さんの仕事が“芸能事務所のマネージャー”で、自身が入れ込んでいるタレント「三谷まみ」を担当していたと知り、興奮するシロさん。その様子を見たワタルに「筧さんてさ……バイなの?」と聞かれてしまいます。ああ、それはケンジの前では禁句……!

「なんか筧さんてさ、見た目も話し方も中身も全然ゲイっぽくない」

痛いところをつかれてむくれるシロさんですが、ワタルは「ゲイは、自分がゲイであることを隠すためにいろんなことに嘘をつかなくちゃいけないのが苦しい」「でも筧さんは“自分がゲイである”ということ以外に嘘ついたことないでしょ?」と追い打ちをかけます。

しかしワタルは突然表情を変え「でもゲイらしくないからこそ、カミングアウトするときのハードルも高いのかもね~」と、何も言い返せないシロさんを茶化すのでした。

一方、ワタルに振り回されているシロさんを見て、ケンジはなぜかちょっと嬉しそう。こんなふうに、周りに気にせずゲイトークで盛り上がるダブルデートが実現するなんて、「第1話のシロさん」からは考えもつかない変化……そう思うと、ケンジの表情にも納得しちゃいます。

「いたの~! ここに三次元の冴羽リョウが」

後日、シロさんは再び小日向さんと会うことに。紙包みと、チケットのようなものを受け取っているみたい? 2人で会うと聞きついてきたワタルにケンジも合流し、そのまま食事をすることに。

会話が盛り上がってきたところで、ワタルが唐突にシロさんの恋愛遍歴をたずねました。思わず硬直するシロさんとケンジですが、ワタルは「じゃあ、どんなタイプの人が多かった?」と質問を変えます。

「どっちかっていうと無口」「何考えてるかわかんない感じ」「ちょっと冷たそう」という、あまりに正直なシロさんの答えに「ケンジと正反対だ」と爆笑しはじめるワタル。

「ケンちゃん全然筧さんのタイプじゃないじゃ~~~~ん!」

ジ、ジルベ~ル~~~~~~! 可哀想に、ケンジの顔が引きつってしまいます。シロさんも小日向さんも動揺しますが、ワタルはお構いなし。ニヤニヤしながら頬杖をつき、ケンジをじっと見つめました。

「でも、タイプじゃないのにケンちゃんを選んだってことは~、逆にケンちゃん、かなり筧さんに愛されてるのかもね~?」

その瞬間、みるみるうちにケンジの表情が明るくなっていき、まるで光が差しているかのよう……。ケンジ、わかりやすすぎるのではないか。

も~、いい子!とワタルの頭をなでキャッキャするケンジを「はしゃぐな」とたしなめつつ、「天然の小悪魔なのか、それとも本気で底意地が悪いのかわからん……」とワタルをにらみつけるシロさんでした。

続いて好みのタイプを聞かれたケンジは「シティー・ハンターの冴羽リョウ(※)」と即答。そしてケンジは満面の笑みでシロさんの腕をガシっと抱きしめます。

「いたの~! ここに三次元の冴羽リョウが!」浮かれまくってシロさんの肩に頬を寄せるケンジ。シロさんが困惑しつつも小日向さんとワタルを見ると、そこには「チベットスナギツネ」の表情をした2人が……。

シロさんが悪いわけではないけれど……まあ、うん、冴羽リョウとシロさんは似てないですね(笑)。

※冴羽リョウの名前表記はけものへんに「尞」

「俺にひとめぼれだったってわけだ」

めずらしく家でバナナケーキを焼くシロさん。生姜湯をくれた小日向さんへのお礼らしいのですが、きっかけはケンジのさりげない気遣いだったみたい。入浴剤しかり、シロさんの母親へのタオルハンカチしかり、絶妙ですよね。

シロさんから「見習わないとなと思ってる」と言われたケンジも「最近、シロさんがちょっとだけこっち側に来てくれてるみたい」とニッコリ。ゲイ同士の交流や、表立ってゲイとわかるような行動、シロさんは今までずっと嫌がってましたしね。

ケンジとしては、ワタルのおかげで「シロさんが実は俺のことすご~く愛してる」とわかったことも嬉しかったようで。シロさんは逆に言うつもりのなかった本音を引き出すワタルを警戒している様子。

でもそんなワタルのおかげで、シロさんも「ケンジがどうして俺なのか」という疑問が解けたのです。シロさんと初めて会ったときに「ここに俺の?ちゃんがいた!」と興奮したことを打ち明けたケンジの姿を思い返しつつ、ニヤニヤするシロさん。

「なんてことはない、俺にひとめぼれだったってわけだ……」

ケーキを食べながら不気味な笑いを浮かべるシロさん。ちゃんとケンジがシロさんを「かっこいい」って思っていることがわかって、さぞかし嬉しかったことでしょう!

「俺が好きなのは女じゃない。三谷まみだ」

ケーキを食べ、シロさんが後片付けをしていると、キッチンカウンターに置かれたチケット封筒にケンジが気づきます。「何これ?」と聞かれ、ああっと動揺しながらケンジに駆け寄ろうとするシロさん。

ケンジ、顔は笑っているけど目が笑ってません。怖い!観念したシロさんの前でケンジが封筒を開けると、中には「三谷まみ」ディナーショーのチケットが……。
やっぱ女好きなんじゃん!と詰め寄るケンジに「俺が好きなのは女じゃない。三谷まみだ」と開き直るシロさん。

すねたケンジはチケットを後ろ手に隠し、取り返そうとするシロさんに「じゃあチューして!」と目をつむってシロさんにせがみます。ところが、そのすきにシロさんはケンジの手からチケットを奪い走り去ってしまうのでした(笑)。

シロさんを追いかけるケンジの姿。あとには笑うシロさんの声が響きます。

ああ~、こんな微笑ましいエンディングがあっていいのでしょうか。シロさんは、なんだかんだでディナーショー行くんだろうな。そのかわりに、ケンジにめいっぱいごちそう作るのかな。そんな後日談まで思い描いてしまうような、多幸感いっぱいの第7話でした。

厚焼き玉子、ほうれん草の白和え、鶏の卵とじ雑炊

さて、今回の料理はケンジが担当します。自分を「尽くすタイプ」というケンジは、風邪をひいてしまったシロさんのお世話ができることが嬉しくて嬉しくて仕方ありません。
高熱で苦しそうなシロさんのおでこに“冷え冷えシート”を貼ったり、置きっぱなしにしていたスーパーの袋を取り「忘れ物。バカ☆」と、頭を自分でコツン☆したり。シロさんも心のなかで(お前、絶対楽しんでるだろ?)と突っ込んでしまうほどのはしゃぎっぷりでした。

ワシャワシャと物音を立て、ひとりで喋りつつ(ときに絶叫し)夕ご飯を作るケンジ。その様子が「♪どんぐりころころ」のBGMと相まって可愛い。厚焼き玉子をクチャクチャにしちゃったり、病人向けの雑炊に鶏もも肉1枚入れちゃったりするところも、実にケンジっぽかったです。

逆に、壁越しに伝わってくるケンジの手際の悪さが気になってしまい眠れないシロさん。
ようやく食卓に並んだおかずは「厚焼き玉子」「ほうれん草の白和え」「鶏の卵とじ雑炊」。シロさんは心の中で「卵がかぶってる」「鶏肉入れすぎだろ」などとツッコミつつも、食べてみると意外なおいしさに感心します。

気が気ではないケンジに「シロさん、どう?」聞かれ、ひとつひとつおかずの感想を丁寧に述べ「ありがと、ケンジ」
と一言。
(風邪で今ひとつ味がわからん……)心の中ではそう続けるのですが、黙ってケンジの精一杯を評価したシロさん、優しいですよね♪

第8話には新たなゲイカップルが登場!

第8話予告では、ケンジの友人らしき「新たなゲイカップル」が登場!小日向さん&ジルベールとの交流で少しガードが下がったように思えたシロさんですが、何やら厳しい表情……しかも、道端でケンジに対してかなり怒っている様子?

ケンジが彼らをシロさんに紹介した「目的」とは何なのでしょう。気になる第8話、今夜放送です!

執筆:森本マリ

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numan編集部

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