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『トクサツガガガ』第5話に感涙…オタクは「男も女も関係ない。好きなものを選んでいいんだ」

「必ずその息の根を止めてやる!」「勝負は……これからだ!」そんな熱いセリフとともに、『獅風怒闘ジュウショウワン』のヒーローたちがゲンカ将軍率いる怪人たちと海辺でビーチバレーで対決する……というカオスなシーンからはじまった『トクサツガガガ』第5話「ウミノジカン」

そんなオープニングから、今回も何やら面白いことになりそう!という期待感でワクワクしちゃいましたよね。オタクの葛藤と喜びがいたるところに散りばめられていた第5話を、今週も名言とともにふり返ります!

「幼児向け雑誌を買う醜態なぞ、食玩の比じゃない!」

「この手で地球を守ってみせる!」といいながらビーチバレーや料理、囲碁などに興じるカオスなジュウショウワンたちは、幼児向け雑誌『テレビきっず』の全サ(応募者全員サービス)のDVD映像でした。

あまりにカオスでやりたい放題な映像に目を白黒させつつも、あまりの貴重さに欲しくてたまらなくなる叶(小芝風花さん)任侠さん(竹内まなぶさん / カミナリ)には「まだ買えるんじゃないっすか」とサラリと勧められますが……。

「24歳の女が完全未就学児ターゲットの雑誌を買う醜態なぞ、食玩の比じゃないですよぉ!」

年齢や性別なんて関係ない!……とはいえ越えられない壁は確かにある。なんとも切ないオタク女子のダブルスタンダード。壁の高さは人それぞれですが、叶の気持ち、わかります。

「フツウの女の人が何してるかわかんないし!」

すっかり仲良くなった叶(小芝風花さん)北代さん(木南晴夏さん)は、吉田さん(倉科カナさん)を誘ってイベントのために上京してくるみやびさん(吉田美佳子さん)と居酒屋で待ち合わせ。そこで顔を合わせた3人に、みやびさんは「皆さんは、休みの日何されてるんですか?」と唐突に質問します。

一瞬固まって「家でゴロゴロしながら録画した特撮を観たり」「あとはヒーローショーとか」とぎこちなく答える叶と吉田さんに対し、あっけらかんと「やっぱオタクの基本は家かイベですね~」と笑うみやびさん。

見かねた北代さんが「それ(休みの日は何をしているかという質問は)オタクが会社で困るやつだから」とチクリ。叶も全力で同意します。

なぜ会社で困るのかがイマイチ理解できない大学生のみやびさんに、吉田さんと北代さんが、“フツウの女の人”と隠れオタクのやりとりを再現します。

「休日は寝てる」と答えたら「一緒に遊園地に行こう」と誘われ、「いま金欠で」と断ろうとすると今度は「何にお金使ってるの?」と聞かれる……。オタク活動に注ぎ込んでいるなんて言えるわけがありません。

「どう答えようが、休みの話題になった時点で詰んでんのよ」

なんとも切ない結論ですが、まさに北代さんのおっしゃる通り。うまい言い訳って、なかなか見つからないものですね……隠れオタクの皆さん、上手にこの話題を避けて生きましょう!

「オタ活する時間は、作ろうと思えば作れる」

叶たち4人は、「アイドルの写真によくある状況がわかんないやつ」(なぜか白シャツ、なぜか波打ち際、なぜか浅瀬なのにずぶ濡れ)を真似たみやびさんのグラビアを撮るために、海で“写真撮影会”を開催。

吉田さんの強いこだわりのもと、叶もジュウショウワンのフィギュア撮影したりと、大はしゃぎします。

楽しい時間を過ごしつつも、就活が迫っているみやびさんは、4人の都合がどんどん合わせづらくなっていくであろうことにどこか不安を覚えている様子。そんなみやびさんに北代さんがかけた言葉がとても良かったのです。

「確かに学生に比べたら遊ぶ時間は減るよ。でもゼロじゃない」
「みやびさんが就職しても、それが地方でも海外でも、今日みたいな日は、作ろうと思えばちゃんと作れる」

実際、仕事をしながらオタ活をするのはなかなか大変です。休みの日の全部を推しのために使いたくても、現実的な仕事や生活や人間関係で、うまくいかないことも。そんな中で時間を作って一緒に過ごせるオタク友達がいるって、実はすごく幸せなことなんですね。

「私だってみやびさんと遊ぶ時間がなくなったら困るんだから、しっかりがんばってよね」そんなふうにみやびさんを励ます北代さん。いいお姉さんですね♪

「男も女も関係ない。好きなものを選んでいいんだ」

仕事の昼休み、叶はバーガーショップでおもちゃ付きセットを注文し、第1話で手に入らなかった走る玩具「シシレオー&ライドライオー」をついにゲット! しかしそこに、叶の手にした「シシレオー」をじ~っと見つめる女の子の姿が。

同士がまたひとり増えたことに叶は上機嫌でしたが、その女の子が母親に言いくるめられる場面を目撃してしまいます。

「女の子なんだから」「ひとりだけ違うと変だよ?」……結局女の子はシシレオーをあきらめ、ラブキュートのおまけを手にしてしまいました。

その光景は、叶に“お母ちゃん”と、幼い頃の自分を思い出させます。特撮が好きだった。『テレビきっず』が読みたかった。黒いランドセルが欲しかった。そんな思いを「叶は女の子なんやから」の言葉で踏みにじられてきたこと……。

「男も女も関係ない。好きなものを選んでいいんだ」そう心のなかで叫ぶ叶。

小さな子どもは語彙も少ない、大人を負かすのは無理。でも、だからこそ、叶はその女の子にシシレオーのおもちゃを渡すことを決意。とまどう女の子に、力強く伝えるのです。

「変じゃないよ。ほしいって思ったもの、選んでいいんだよ」

あの頃の自分には、味方がいなかった。だから、賢くて大きな大人である“お母ちゃん”とも戦えなかった。好きなものは好きでいいんだって、誰かに言ってほしかった……。

「あのとき自分を肯定してくれる、そんなヒーローがいてくれたら私、どんなに心強かっただろう」

でもいまの叶には味方が、ジュウショウワンが、シシレオーがいる。この女の子にも“ヒーロー”が必要だと感じた叶は「よかったら、もらってくれるかな?」とおもちゃを差し出したのでした。

女の子の「ありがとう」という言葉にふり返ると、そこにいたのは幼い頃の叶だったのです。叶は、偶然出会った女の子の心だけではなく、過去の自分の心も救ったのかもしれません。幼い頃の自分が夢に描いたヒーローに叶自身がなれたのだと思うと、胸が熱くなるシーンでした。

「吉田さんはトライガーのどこが好きですか?」「……尻?」

特撮シーンのツッコミどころと叶のオタク仲間たちとの交流が楽しすぎて笑いっぱなしでしたが、最後のシーンは「好きなものは好きでいい」という力強い肯定に号泣してしまうという、見どころ満載の第5話でした!

ほかにもダミアン(寺田心さん)が吉田さんに恋に落ちる瞬間(!?)の「トゥンク……!」や、「トライガーのどこが好きですか?」と聞かれて「……尻?」と即答する吉田さんのやり取りにも思わずニヤリ。

浮かれて海に行ったことを同僚にアピールするも、シシレオーたちの写真しか撮影しておらず「どうして無難なアリバイ写真を撮っておかなかったの!?」と全オタクに気づきを与えてくれる叶のセリフなど(笑)、印象的なシーンがたくさんありました。

次回はついにお母ちゃんが叶の家にやってくる!? 刻一刻と迫る最終決戦……第6話「ハハノキモチ」は今夜放送です!

執筆:森本マリ

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numan編集部

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