『メタモルフォーゼの縁側』は推し活女子に読んでほしい。“好き”で繋がる喜びを思い出させてくれた

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まず『メタモルフォーゼの縁側』を読んで感じること。それは描かれている世界がとても優しく、時間の流れが穏やかであることです。

アニメやマンガなど、趣味を全力で楽しむカルチャー女子の姿はこれまでも様々な描き方をされてきました。
本作は主人公となるキャラクターに特別勢いがあるわけではなく、あくまで日常の中で起きる些細な出来事に焦点を当てて描かれていることが特徴です。
本屋でアルバイトをする主人公・佐山うらら。ある日店へとやって来た老婦人・市野井雪がBLマンガを購入したことをきっかけに知り合い、ふたりの友人関係が始まります。
うららはBLマンガが好きなことを家族や他人に話せず、学校でもクラスメートの輪に馴染めずにいました。そんな中、初めてできた共通の「好きなもの」がある雪と次第に親しくなっていきます。

ふたりの距離がゆっくりと一歩ずつ近づいていく様子を描いた本作は読者を癒し、同時に「同じ趣味を持つ友達」ができた時の嬉しさを思い出せてくれます。

『メタモルフォーゼの縁側』より画像2

(C)Kaori Trusutani 2021

今では簡単にそういった友人関係をネットで築くことができる時代になりましたが、本作ではあえてアナログで出会うふたりを描くことによって、現実世界での人とのつながりに重きを置いて描かれています。

BLマンガ、という本を通して仲を深めていくふたりを見ていると、趣味を語らうことに年齢や所属は関係ないのだ、ということを気づかされます。歳の差があっても楽しそうに語らうふたりを見て、こんな友人を持ってみたかった!と羨ましくなるかもしれません。

「好き」を表現することでつながっていく。

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