荒牧慶彦、杉江⼤志、⼭崎⼤輝がシリアス朗読劇に挑む! 俳優陣の信頼関係に感動|うち劇『サイレント ヴォイス』レポート

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『うち劇』ではマチネ・ソワレで役の交代がある場合もありますが、今回は2部ともに同じ配役で、3名が別の場所からバーチャル背景を使用して挑みます。

約90分間という短い時間の中に内容が凝縮されており、観終わるまではあっと言う間。

劇中、事件自体が “解決する”ということはなく、起きてしまったことへの救いはこの物語の中にはありませんでした。
被告人と弁護士が対峙する物語だと、サスペンスドラマのような緻密な心理戦ものも多いかと思いますが、『サイレント ヴォイス』は2者の「魂と魂のぶつかり合い」が描かれています。
平と新垣は遺族と実行犯の精神的救いを探し求めていくこととなります。

本劇は、脚本・演出の⻄森英⾏さんがもともとあった作品を、朗読劇用に再編集したものということで、登場人物のキャラクターや生い立ちなどの設定がすでに確立していました。

3名の人生をそれぞれ比較しながらストーリーを追っていくと、台本にはない背景や心情を想像することができ、「あのセリフはこういうことだったのかな?」「本当はこうしたかったんじゃないかな?」と、劇が終了したあとにも考えが止まらなくなります。

いざ!視聴!鳥肌がとまらない……

弁護士・は農家の生まれで、努力をして弁護士に。
詩集を愛し、詩の一節を持ち出して実行犯である佐久田を静かに諭す彼は、“掴みどころがない聖人”のようでした。
冒頭から荒牧さんの静かなセリフの入りがあまりにも美しく、どこか人間味を感じられず、神秘的。
しかし、ときに熱く佐久田にぶつかっていくところを目の当たりにすると“掴みどころがない”わけではなく、自分の考えに固執せず、かといって流されるわけでもなく、人を“平等”にみて愛しているように思いました。


一方で、佐久田が心の内を明かすのを根気強く待つ平に対し、歯がゆさを感じるのが新人弁護士の新垣
彼の父もまた弁護士で、それもあってか正義感に満ちあふれています。
ただ、正義感とは裏腹に、今回の件で成功をおさめることができれば今後の糧になる…という利己的な面があり、はじめは平に反発してしまいます。

平の背中を追って本劇中に成長していく彼は、一番視聴者の立ち位置に近い人物でした。
純粋でまっすぐな彼を、山崎さんが一言一言、強く丁寧に演じてくださることで、感情移入することができ、我々も、この一見難しい物語の一員となることができました。
新垣の存在がないと、おそらく置いてきぼりになってしまったのではないでしょうか。

本劇の最終のセリフは彼に託されています。
若くて、まだ真っ白な新垣で締めくくることに、様々な意味があるように感じました。

予想できなかった配役。犯罪史上最悪の犯人を演じるのは……

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