見ているだけでも貧血になりそう!?  舞台『DIABOLIK LOVERS MORE,BLOOD』ゲネプロレポート♪

『DIABOLOK LOVERS』シリーズはドSなヴァンパイア・逆巻(さかまき)6兄弟とヒロイン(デフォルト名:小森ユイ)の過激な恋愛模様を描いたシチュエーションCD、ゲームが原作。2013年にアニメ化、2015年には続編の『DIABOLIK LOVERS MORE,BLOOD』もアニメ放送されるなど、多メディアに展開して話題を呼んでいます。

<STORY>
逆巻家でヒロイン・小森ユイ(高宗歩未さん)が居候を始めてから半年が経過。ヴァンパイアの6兄弟に囲まれ、血を吸われる日々を送っている彼女でしたが、"人間とヴァンパイアは、いつかきっと分かりあえる"と信じ、徐々に彼らを理解しようと歩み寄っている様子。
そんな彼女はある日突然、謎の声から"イブ"と囁かれ、連れ去られてしまいます。彼女を攫ったのは新たなヴァンパイア、無神(むかみ)4兄弟。果たして彼らの目的とは……?

逆巻家の晩餐会は相変わらずのカオス!? 逆巻6兄弟が次々と登場!

逆巻6兄弟は今日も今日とて、月に1度の晩餐会を催しています。
なかなか揃わない他の兄弟に苛立ちを隠せないのは、兄弟のまとめ役、神経質な次男のレイジ(和合真一さん)。キリっとした鋭い視線は正面から見たら射抜かれそうです。そんなレイジをよそに、腕に抱え込んだテディという人形と1人会話をしているのは四男のカナト(佐藤友咲さん)。華奢なシルエットはカナトそのもので愛らしいですが……だからこそ後半で見せるヒステリックな一面がより一層怖かったです。のっそりやってきた五男ライト(井深克彦さん)は豪華な料理の数々を見て「もしかしてビッチちゃんを喜ばせようとしているの?」とレイジにつっかかかります。
今回ヴァンパイアの中では唯一の続投キャストの井深さん、ライト独特の笑い方が自然すぎます。
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「チチナシはどこだ!?」とやってきたのは三男のアヤト(荒一陽さん)。もともと『ディアラヴァ』のファンだったという荒さんは、非常に生き生きとアヤトを演じていました。独占欲丸出しのアヤトは「アイツは俺様のもんだ!」と他の兄弟を牽制します。そこに六男スバル(高本学さん)がドアを壊して入って来ます。歩き方も荒々しく、常に足音が響いていたのが印象的です。長男のシュウ(小波津亜廉さん)は遅れて1人マイペースに現れます。口数の少ないシュウですが、気だるげなその姿はどことなく色っぽいです。

教会で御祈りをしていて遅くなったユイが最後に合流。早々に食事を終えたアヤトがユイの血を求めると、カナトやライトもこぞって彼女に迫ります。相変わらずの調子の彼らを前に、果たして彼女が望む"人間とヴァンパイアが分かり合える世界"というのはやってくるのでしょうか……? 

逆巻家からユイが攫われる! 新キャラクター無神4兄弟の魅力とは?

晩餐会の最中、突如現れた謎の4人組に攫われてしまったユイ。
目覚めたユイの目の前にいたのは、冷静沈着な無神家長男の無神ルキ(斉藤秀翼さん)。冷たい瞳で彼女を「家畜」呼ばわりします。さらに「メス豚のくせにぎゃあぎゃあ騒ぐんじゃねーよ」とユイにつっかかるのは三男のユーマ(遊馬晃祐さん)。優しくかばってくれたかのように思えた次男のコウ(杉山真宏さん)ですら彼女を「エム猫ちゃん」呼ばわり。さらにユイが横たわっていたソファの後ろから現れた四男のアズサ(西野太盛さん)には「痛いのは好き?」と意味深長な質問を投げかけられ……逆巻兄弟と暮らして色々と耐性がついてきたユイも、混乱しておびえてしまいます。
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彼らは無神4兄弟。これからここで一緒に住むのだと告げられたユイは、逆巻の屋敷に帰らなければと主張しますが、「戻っても血を貪られるだけなのに」と図星をつかれ、動けなくなってしまいます。
彼らにはとある"計画"があり、そのためには"イブ"の血……つまりユイの血が必要なのだと告げられます。彼女がいれば、"アダム"を見つけ出し、新しい世界を作り出せるはずだと語るルキ。果たして彼らの計画とは……?

"人間とヴァンパイアが共存する世界"を望むというユイにルキは手を伸ばし、その血を貪ります。そして、彼ら兄弟の望みもまた同じであると彼女に告げます。その言葉が本当なら、自分の出来ることを協力したいと考えるようになるユイですが……。長男のルキは常に兄弟のために行動し、思い悩んでいる様子。一見冷たいように見えるその瞳には、何が映っているのでしょう? 

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四男のアズサはドSなヴァンパイアばかりの今作において、唯一ドMな一面を見せるキャラクター。つかみどころのない口調と、ほの暗い瞳が見る人を魅了します。彼が痛みを求めるのには悲しい理由があるようで……。
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三男のユーマは荒くれ者かと思いきや、家庭菜園をしているという意外な一面があり、ユイとともに野菜の収穫作業をするシーンも。手足が長いので、彼に強引に迫られるシーンはその体格差にもドキドキします……! そしてユイは彼の口から、無神4兄弟は元々、孤児院で一緒に育った"人間"だったのだという衝撃の事実を聞きます。
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次男のコウはアイドル活動をしている人気者。明るい口調で人懐っこい彼ですが、自分の思い通りにならないとひどく機嫌を損ねる二面性があり、その性格が切り替わるシーンは劇場全体の空気感をも変えてしまいます。また、アイドルらしく曲に乗せて無神4兄弟の過去を歌うシーンでは、明るい歌声とは裏腹に悲しき彼らの過去が語られます。
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逆巻家の晩餐会とは打って変わって、無神家の夕食は非常に賑やか。コウとユーマが海老フライを取り合っています。しかもユーマが取ってあげようとしているのはぼんやりしているアズサの分という、なんとも微笑ましい食卓の様子にユイは面食らってしまいます。無神の4兄弟は逆巻家とは違って随分仲がいい様子です。この食卓の仲睦まじい無神家のシーンは日替わり要素もありそうなので要チェック! 
今作で新たに登場した4人ですが、それぞれの抱えているものが吐露されるシーンを通じて、感情移入してしまいます。
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逆巻家VS無神家!? ユイを取り合って争う美しきヴァンパイアたち

ユイがいなくなったことで、逆巻家はアヤトを中心に大騒ぎ。レイジはカールハインツの指示で動く、無神家の仕業だと早々に目星をつけます。一方ユイは、逆巻家と接触しないように学校に行くことを制限されていましたが、事情が変わり急遽学校に連れて行ってもらえることに。
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ユイを巡って対峙する両家。ユイの目の前で彼女を巡って一触即発のスバルとコウ。素直にユイへの想いを伝えられないスバルをコウが無邪気に煽ります。シュウもユーマに見覚えがあるようで……? 原作・アニメでも描かれたこの2人の関係性にも注目です。
そして無神家がユイを攫ったことが確定し、単身彼らのもとに乗り込むアヤト。
無神家の4人にも情が湧いてきてしまい、揺れ動くユイの心は果たしてどこに着地するのか。そして、様々な因縁の行方は――? 

円形のステージを使った演出も多くあり、特にユイを取り囲んでの歌唱シーンは非常にドラマチックでした。ステージが回転する仕組みもあるので、どの座席に座っていても各キャラクターの表情がよく見える瞬間があります。

また、やはり今作で注目するべきなのは吸血シーンの多さと多岐にわたるそのシチュエーション。どこか官能的でセクシーな吸血シーンはじっと観ていていいのか、目をそらした方がいいのか、迷ってしまうほどです。個人的にはアニメ同様にユイがコウに押し倒されて吸血されてしまうシーンはドキドキハラハラ。沢山のイケメンに囲まれる、という萌えだけでなく、刺激を与えられる作品だと改めて感じました。

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お互いを高め合う逆巻家と無神家に注目! 囲み取材インタビュー

Q1. アヤト役の荒さんとルキ役の斉藤さんが各兄弟の代表、W座長ということで、各座長よりゲネプロ公演を終えての心境をお願いします。

荒一陽さん:ゲネプロ公演を終えて、安心した部分もあるんですが、実際に劇場に入って通してみて「ここは気をつけないと……」と不安に思う部分もあります。本番に向けて最終調整をして挑みたいと思います。僕はもともとこの作品が大好きで、この後いよいよ逆巻アヤトとしてステージに立つんだな……という実感が湧いてきて、楽しみです。
アヤト君は俺様ドSで独占欲が強いキャラクターで、今作では常に血に飢えているので、独占欲丸出しのセクシーで俺様な吸血シーンをぜひ観ていただきたいです!

斉藤秀翼さん:円形の特殊なステージでギミックも多いので、最後まで怪我なく千秋楽までやっていけたらと思います。今回逆巻家と無神家という対立構造があり、座組全体でも勿論仲はいいのですが、芝居についての話となると、無神は4人でご飯に行ったり、逆巻は逆巻で稽古場で集まって話し合っていたりと、お互いへの対抗心というのは少なからずあると思います。無神家をもっとよくしたいという気持ちでずっと稽古してきたので、逆巻家をぶっ潰したいと思います(笑)。

Q2. 初演から続投している逆巻ライト役の井深さん、小森ユイ役の高宗さんから、今作に対する思いをお願いします。

井深克彦さん:舞台3作目にしてキャストもガラっと変わり、無神兄弟という新キャラクターも登場して、新しい風が吹いて、物語自体も大きく動きます。今までよりさらに見どころも増え、観てくださるお客様もより一層楽しめるのではないかと思います。さらにパワーアップした『ディアラヴァ』をお届けできたらと思います。

高宗歩未さん:さらに4人の新キャラクターが増えて、稽古でもリアルに貧血になるのではないかと思うくらい、吸血シーンが増えたなと感じました(笑)。クラブexというこの劇場自体が逆巻家や無神家のような雰囲気を出している劇場ですので、お客様にも体感していただける舞台に仕上がっているのではないかと思います。ユイちゃんはお客様と1番距離が近いキャラクターではないかと思っているので、お客様の気持ちになってユイちゃんを演じたいと思います。

Q3. 各キャストから一人一言!

小森ユイ役/高宗歩未さん
さらにパワーアップした舞台『ディアラヴァ』MB、皆さま1人1人がユイちゃんという気持ちでドキドキさせていきたいと思いますので、ぜひクラブexにお越しください!

無神アズサ役/西野太盛さん
僕としては……無神家の絆を要チェックというところでしょうか!(無神家他キャスト、笑い)よろしくお願いします!

無神ユーマ役/遊馬晃祐さん
歌あり、ダンスあり、吸血シーンあり、盛り沢山ですので、いい熱量を初日にぶつけられたらいいなと思います。

無神コウ役/杉山真宏さん
新キャラクターとして新たな風を巻き起こせるように、精一杯頑張りたいと思います。ぜひ観に来てください!

無神ルキ役/斉藤秀翼さん
派手な髪色や目の色に目がいくとは思うのですが、1人のキャラクターとしての心の動きを繊細に描いていきたいと強く思っているので、ぜひそこを観ていただけたらと思います。

逆巻スバル役/高本学さん
逆巻家は(ライト役の)井深さん以外は全員新キャストなので、エネルギッシュな新しい逆巻家のチームワークも観ていただけたらと思います。

逆巻レイジ役/和合真一さん
沢山の方に愛されている『ディアラヴァ』という作品ですが、原作ファンの方だけでなく、今回が初見の方にも、この世界観を楽しんでいただけるように我々も演じたいと思っておりますので、皆さま楽しみにいらしてください。

逆巻シュウ役/小波津亜廉さん
最後の最後までキャラクターを愛して、作品を愛して、カンパニーのメンバーを愛して、一瞬たりとも気を抜かずに千秋楽まで駆け抜けたいです。僕らもステージに上がるのが楽しみですし、お客様も楽しみにして下さっていると思うので一緒に楽しめたらと思います。

逆巻ライト役/井深克彦さん
毎回この作品に参加させていただくたびに思うのですが、若手俳優の他ではなかなかない、こういう過激なシーンが見られるのはこの作品ならではだと思うので、覚悟して観に来ていただきたいなと思います(笑)。

逆巻カナト役/佐藤友咲さん
生歌のシーンが特に楽しんでいただけるのでは? と自分の中では思っています。劇場も『ディアラヴァ』のためにあるような劇場です。かわいいカナトの闇の部分までぜひ楽しんでいただきたいです。

逆巻アヤト役/荒一陽さん
今回は舞台『DIABOLIK LOVERS MORE,BLOOD』ということで、僕ら逆巻家に、無神4兄弟が加わって、ユイちゃんを奪い合う両家のバトルというのをお楽しみいただける作品となっています。ぜひ楽しんでいただけたらと思います。最後まで作品とキャラクターに愛を持って全力で演じていきたいと思いますので、応援よろしくお願いします!

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まとめ

キャストの皆さまも見どころとして挙げている吸血シーンは、どことなく官能的でもあり、ヒロイン、ユイの気持ちになって観ているうちに、まるで自分が血を吸われているような気分になりました 。また円形の劇場なのでどの角度から観るかでも印象が変わってきます。様々な角度から何度でも観たくなってしまうこと間違いなし! 刺激的な体験ができます。ぜひお見逃しなく!
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■DATA

舞台『DIABOLIK LOVERS MORE,BLOOD』
キャスト 荒一陽 佐藤友咲 井深克彦 小波津亜廉 和合真一 高本学 斉藤秀翼 杉山真宏 遊馬晃祐 西野太盛 高宗歩未
公演期間 2018年 1月24日(水)~27日(日)
会場 クラブeX(品川)
原作 オトメイト(アイデアファクトリー・Rejet)
原作協力 DIABOLIK LOVERS MB PROJECT
演出 なるせゆうせい
脚本 太田ぐいや
Copyright ©Rejet・IDEA FACTORY/DIABOLIK LOVERS MB PROJECT
©舞台「DIABOLIK LOVERS」製作委員会
©舞台「DIABOLIK LOVERS MB」製作委員会
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執筆:通崎千穂 @tsu_otometsu
編集:白鳥雅

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numan編集部

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