神木隆之介が演じた多彩なキャラ4選。子役時代から高く評価される実力派

子役時代から活躍してきた芸歴20年越えの名優・神木隆之介さん。
そんな神木さんは二枚目キャラも三枚目もなんでも演じ分ける若きベテランであり、『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』広瀬康一役や『ホリック xxxHOLiC』四月一日君尋役など、漫画やアニメ原作作品にも数多く出演してきました。

神木さんと言えば真面目な役が多い印象がありますが、実は幅広い性格のキャラクターを演じることができる実力派。
そこで、神木さんがこれまで演じた多彩な2次元キャラを振り返ります。

『神木隆之介のMaster's Cafe 達人たちの夢...

『神木隆之介のMaster's Cafe 達人たちの夢の叶えかた』(マガジンハウス)

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『バクマン。』高木秋人(シュージン):意外にもお調子者役がハマった

ジャンプで連載されていたマンガが題材の人気マンガ『バクマン。』。その実写化が佐藤健さんと神木さんW主演と発表された時、ネットでは原作のビジュアルイメージなどから、作画担当の真城最高(サイコー)が佐藤さんで、原作担当の高木秋人(シュージン)が神木さんというキャスティングに関して当初は「逆じゃないか?」という意見が相次ぎました。
原作ファンの神木さん本人も、オファーを受けた際は自分がサイコー役だと思っていてびっくりしたそうですが、結果としてこれまでのイメージとは違うちょっとお調子者のアイデアマンでサイコーをマンガの世界に誘うシュージン役も、しっかりはまり役となったのです。

5歳の年の差を感じさせない佐藤さんとの「相棒感」、『るろうに剣心』で斬り合っていた者同士とは思えません。

Blu-ray『バクマン。』

Blu-ray『バクマン。』

via Blu-ray『バクマン。』
原作から恋愛要素を極力減らした実写版『バクマン。』において、本当に掛け値なしに「漫画が好き」という気持ちが噓偽りなく出せる神木さん(マンガ好きとして有名)が、シュージンが迸る情熱で話を引っ張り、サイコーに火をつけていくドライブ感が大きな見どころ。

また、サイコーが過労で倒れたのを見舞った後に、シュージンが涙を流す場面は原作通りの名シーンとなりました。ラストの爽やかさもこのコンビゆえでしょう。

『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最後編』瀬田宗次郎役:怪しい笑みと強者感…!

子役時代からのちょっとミステリアスな美貌が強化された美青年となった神木さん。思った以上に「動き」でも魅せてくれる俳優なんだと驚かされたのが、『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最後編』の志々雄真実の配下・十本刀のなかでも最強の剣士にして薄幸の美少年・瀬田宗次郎役の演技でした。
漫画からそのまま出てきたような貼りついた怪しい笑みとビンビンに漂う強者感、そして宗次郎のすご技のひとつ「縮地」(超高速の移動技術)まで実写として不自然じゃない範囲で再現しており、今振り返っても神木さん以外は考えられないようなキャスティングだと思います。
もともと原作ファンで、『るろうに剣心』1作目の撮影の話を聞いた時から、自分が宗次郎を演じることをイメージして「縮地」の練習までしていたそうで、その気合が画面にも反映されていました。

尺の都合上、宗次郎が志々雄を信奉し「弱肉強食」の理論に染まる過去のエピソードはカットされたのですが、それでも剣心との戦いのなかで悲しいバックボーンを連想させる繊細な演技を見せており、見事としか言いようがありません。その後の『THE Final』では原作にはない出番まで与えられるほどのはまり役となりました。

『探偵学園Q』キュウ:天才子役が演じた天才少年

ザ・名子役として名をはせた神木さんのローティーン時代の代表作が、週刊少年マガジンで連載されていた人気推理マンガを実写化したドラマ『探偵学園Q』(原作:天樹征丸、作画:さとうふみや)です。神木さんは主人公で学校の勉強は苦手ながらも、発想の柔軟性と観察眼はずば抜けている主人公・キュウ(連城究)を演じました。
そもそも天才子役としてすでに名の知れていた神木さんのイメージにも合った役であり、単発ドラマが好評を得てから連続ドラマ化されます。
DVD-BOX『探偵学園Q』

DVD-BOX『探偵学園Q』

via DVD-BOX『探偵学園Q』
志田未来さんがヒロインのメグ、当時まだジャニーズJrだった山田涼介さんが天才でミステリアスな少年・天草流を演じるなど今見ると超豪華キャストで、子役中心で作られているドラマながら、安定した演技アンサンブルで謎ときもコメディも軽快に楽しめるドラマでした。

大ブレイク前の猫田刑事役の星野源もいい味出してます。事件内容はTVドラマながらなかなかにエグいのですが、神木さんを中心にした陽気な雰囲気で楽しめます。

『ノイズ』守屋真一郎:純粋な“新米”警官のやりきれなさ

過疎地の離島を舞台に、島を守ろうと奮闘する3人の男が、過ちで起きてしまった殺人(島に来ていた凶悪犯を殺してしまった)を隠ぺいしようとしてどんどん陰惨な事態になっていくサスペンス作品『ノイズ』(原作:筒井哲也、グランドジャンプ掲載)。神木さんはメインの一人で、島出身の新米警官・守屋真一郎を演じました。

殺人を隠そうとする3人のなかでも一番年下かつ、純粋で正義感と責任感が強い守屋を、神木さんは持ち前のイノセントな雰囲気で説得力たっぷりに演じています。守屋は、悪意ではなく「島を守る『かさぶた』になる」ために、死体の隠ぺいを提案し、その結果どんどん精神的にも追い詰められていくという役どころ。
20代後半でもここまで違和感なく「純粋な新米」感が出せるのも凄いですし、そんな守屋が中盤である行動に出るのも納得です。神木さんは「正義感は感じさせながらも、少し情けないように演じるよう心掛けた」語っており、彼の演技が物語の切なさとやりきれなさをアップさせていたように感じます。
ほかにも役者としてだけでなくアニメーション映画『千と千尋の神隠し』や『君の名は。』などに声優として出演し、演技が高く評されている神木さん。多彩な役柄を演じあげ数々の賞を受賞していることからも、その実力は本物だといえるでしょう。
(執筆:今泉)
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numan編集部

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