ミュージカル『Dance with Devils～Fermata（フェルマータ）～』ゲネプロレポート＆キャストコメント公開！

本作は、“ミュージカルアニメ”と銘打ち話題となったTVアニメ『Dance with Devils』(2015年10～12月放送)を原作としたミュージカルの第3弾。
力を得るために“禁断のグリモワール”を探し求める鉤貫レムをはじめとしたアクマ達とジェキをはじめとしたヴァンパイア達、“禁断のグリモワール”の鍵となる立華リツカ、そしてリツカを守ることを誓うリツカの兄の立華リンドを軸に物語が展開されます。
まずはキャストコメントをご紹介します。

鉤貫レム役：神永圭佑さん
デビミュ初演と第2弾はそこまで内容が変わらなかったのですが、今回はかなり新しい要素があり、続投キャストは今までを越えようという気持ちで、新キャストはそれに食らいついてくる感じで、お互いに刺激し合ってやってこられた印象があります。
演出の三浦香さんからは、「今作はこの内容で、信じてついて来てほしい！」というお言葉をいただきました。その熱量を僕らがきちんと出せたら素晴らしいものになると思うので、信じて頑張っていきたいです。
今回は“Elegante（優雅）”と“Calma（静寂）”の2つのエンディングがあります。曲の構成や僕らのお芝居も少しずつ違うので、どちらも楽しんでいただければと思います。

立華リンド役：高野 洸さん
今作から初めてデビミュに参加させていただいて、エンディングが2種類ということもあり、稽古前はプレッシャーと焦りがありましたが、なんとか形になったと思います。お兄ちゃんとしての一面と、ヴァンパイアとしての一面を両方出せるように頑張りたいです。
どちらのエンディングもきちんと完結してはいるので、片方だけでも楽しんでいただけますし、両方観られる方にはぜひどちらも楽しんでいただきたいです。

楚神ウリエ役:山﨑晶吾さん
今までウリエを演じてくださったお二人にも恥じぬよう、ここまでつないでもらったバトンを受け取って頑張りたいと思います。ウリエは女性にモテて自分に自信があるキャラクターなので、演出の三浦さんには「100人くらいナンパして来い」と言われました、流石に実行はしませんでしたが（笑）。
従来のファンの方はきっと懐かしいと思うところもありつつ、新しいなと思うところもあるかと。何度観ても新しい発見がある作品に仕上がっていると思います。

南那城メィジ役：吉岡 佑さん
新キャストとも試行錯誤して話し合いながら、皆で作り上げた舞台です。続投キャストとしてやはり前作までを越えていきたいです。メィジは俺様キャラなのですが、「ヤンキーではないから！」と三浦さんにご指摘いただいて、改めて気をつけようと思いました。ぜひ彼の妖艶な一面も観てほしいです。
新キャストも、新キャラクターも沢山いて、それぞれの関係性にも注目していただきたいのと、舞台セットにもビックリすると思います！

棗坂シキ役：安川純平さん
新キャストも交えて稽古をしてきて、デビミュらしい空気感が出来あがってきたので、それがお客様にも届くように一生懸命頑張りたいと思います。
ウリエ（山崎さん）は三浦さんにナンパして来いって言われていたので、「僕は何かありますか」って聞いたのですが「（すでに）気持ち悪いからそのままで大丈夫」と言われました、シキとしては嬉しいです（笑）。
ダンデビ、デビミュを愛してくださる皆さんのおかげでの第3弾です。千秋楽までゾクゾクして帰っていただけるように毎公演頑張ります。

ローエン役：内藤大希さん
今作の2つのエンディングは、お客様がまるでルートを選びながら物語を終わりまで導いていくかのようなエンディングになっているので、観ていただけるのがすごく楽しみです。本編の中に求愛メドレーというリツカを導いていくシーンがあり、ここは特に続投キャストはやり慣れ過ぎていて、ショーとしてのパフォーマンスを追究していたのですが、三浦さんから、「初心に帰って、お客様をリツカとして、それぞれの楽曲の空気感をどう変えていくか」を指摘されたことが印象的でした。
本編終了後のミニコンサートではお客様の熱量を直接いただいています。本編中は声を出せない分、思いの丈をそこでぶつけていただきたいです！

マリウス役：北川尚弥さん
今回初登場するキャラクターなので、皆様にマリウスの魅力をお届けできるように精一杯頑張りたいと思います。今回は語り部として登場するので、どのキャラクターともお芝居で絡みがなくて……役作りもかねてなんですが、稽古場でも結構1人でいることが多かったです（笑）。
（他キャスト「そんなことないでしょ！」「寂しいこと言うなよー！」）
殺陣を含め、沢山見どころがあり、きっと目が足りないと思いますが、ぜひ集中して観ていただきたいです。

ジェキ役：田中涼星さん
僕はデビミュ第2弾からの参加なのですが、今作は色々な要素がミックスされたストーリー構成で、稽古初日から新鮮な気持ちでやってこられたので、本番を楽しんでいただければと思います。
「今のままだと本物のオネエに怒られるから、もっとキャラクターの広がりを見せていこう」と三浦さんから指摘され、ワンパターン化しないように考えてきました。
皆さんが言いたいことは全部言ってくれたので、キャラクターで一言……
「小鳥ちゃんたち、全公演、いらっしゃい♪」

開演するとまず登場するのはマリウス（北川尚弥さん）。不気味な仮面を手に、本作のストーリーテラーの役割を担うマリウスのシーンは、2017年11月に公開されたアニメ劇場版『Dance with Devils-Fortuna-』（以下、劇場版）の冒頭を彷彿とさせます。
オープニングでは劇場版ファン待望の楽曲も披露され、早くも観ている側のテンションはMAXに……！

妹リツカを守ろうと奔走する兄、立華リンド（高野洸さん）は歌唱シーンも多く、見せ場はたっぷり。特に劇場版の楽曲の披露は、待っていました！　の一言です。
リツカ（表現: 肝付瑠生さん）とのペアダンスもあり、しなやかな動きが非常に魅力的でした。

デビミュ第3弾となる本作、“禁断のグリモワール”の鍵となる立華リツカを巡っての物語の大筋はそのまま、かなりコミカルなシーンとキャラクターの掘り下げが増えているのが見どころの一つ。

まず驚かされるのが、鉤貫レム（神永圭佑さん）にコミカルなシーンが増えた事。幼少期の姿が垣間見え、意外な一面が見えてくるシーンもあり……!?　勿論今までのクールな姿も健在で、生徒会長として皆をまとめる姿も見られます。そんな生徒会に憧れる男子生徒、シダ（小林竜之さん）、カズラ（福島海太さん）のギャグシーンとその歌唱力のギャップもお楽しみあれ（笑）。

レムの幼少期といえば、今作でより多くの一面を見ることができるのは、レムの幼馴染でもある楚神ウリエ（山﨑晶吾さん）。というのも、ミュージカルオリジナルキャラクターであるヴィフ（鷲尾 昇さん）、グラン（木全寛幸さん）の2人はウリエに関わる人物なのです！　劇中では、ウリエが女性を“アモる”ようになるよりも前の姿も……!?

そしてもう1人のミュージカル版の新キャラクター、エル（福井大輔さん）は、棗坂シキ（安川純平さん）の過去に関わる人物で……。シキの目つき、エルと絡むことでさらに狂気を孕んで見えます。今回、コミカルなシーンが増えた分、シリアスに物語を引き締めていたのは、この2人のエピソードでした。

南那城メィジ（吉岡佑さん）は衣装に注目。
メィジといえば肩出し、というイメージでしたが、こういうのも素敵……！
　リツカに初めて名乗るシーンはときめき度がパワーアップしているのでこちらもぜひご注目ください！

ローエン（内藤大希さん）はポメラニアン姿の時の鳴き声まで全て内藤さんが再現。本作ではかなりコメディシーンに絡んでおり、ローエンのおかげでクスっと笑えるシーンが沢山ありました。また、その歌唱力、パフォーマンス力は客席を大いに盛り上げます。

一方ヴァンパイア側も負けていません。ジェキ（田中涼星さん）の色気たっぷりの歌唱シーン、ダンスもとてもセクシーで、下僕になってしまいそう……。アドリブも許されているシーンのようですので、日替わり要素も楽しみですね（笑）。

日替わりといえば、日替わりキャストでお届けするミニコンサート「アクマの歌宴」もお楽しみの１つ。
キャストが客席に降りてくるので、美しいアクマとヴァンパイア達の姿をぜひお見逃しなく！　
日替わりキャスト一覧は公式サイトからご確認ください。

劇場版の新曲の追加やキャラクターの掘り下げにより、これまでのデビミュファンも納得、さらにコメディ要素が足されたことで、初めて観る方にも楽しめる舞台に仕上がっている印象を受けました。
キャストコメントにもありましたが、ミュージカル「Dance with Devils～Fermata（フェルマータ）～」は、“Elegante（エレガンテ）”、“Calma（カルマ）” という2エンディングでの展開があります。
果たしてリツカが選ぶ道は“ヒト”か “アクマ”か――!?　片方を観たら、きっともう1つのエンディングも観たくなってしまうはず……！　

執筆：通崎千穂　@tsu_otometsu

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