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舞台『RE:VOLVER』ゲネプロレポート――荒っぽい植田圭輔、笑いを封印した磯貝龍虎、感情を殺した安西慎太郎の魅力に迫る

<<あらすじ(舞台公式サイトより)>>
巨大な「城塞」に囲まれた都市『霞宮(カミヤ)』。そこはかつて外国船でやってきた海賊の英雄に与えられた都市国家。

しかし帝国への独立戦争の敗北によって、その後市民たちは戦犯扱いとなり、城塞都市はさながら高い壁の監獄と化した。貧民街に暮らす少年、聖木(スズキ)(植田圭輔さん)は、日々盗みをしながら生きてきた。ある時、通りがかった男から盗んだバッグの中に、城塞の設計図を見つける。聖木は兄と慕う阿羅来(アラキ)(安西慎太郎さん)、親友の伊透(イトウ)(橋本祥平さん)らと共に『都市海賊』を名乗り、都市からの脱出を試みる。

しかし、少年たちの夢はもろくも崩れ去り、その後バラバラに生きていくことになる。時は過ぎ、聖木は盗賊として生きていた。ある時、聖木は刑事となったかつての仲間、伊透と対峙する。帝国軍と革命軍の戦いが始まろうとする中、城塞に囲まれたその都市で、彼らは再び集まり少年時代の夢に向かい始める。

城塞都市としての閉塞感がノワールな世界観を色濃くする本作。
演出・脚本の吉谷光太郎さん5年振りのオリジナル作品として注目を集めていますが、その理由のひとつが、予め演じる俳優を決めて脚本を書く"あて書き"によってキャスティングされたキャストたちです。

植田圭輔さん、安西慎太郎さんをはじめ、これまで見たことがなかった一面を見られたキャストも多く、「この役者さん、こんな一面があったんだ!」「そうそう、この人のこういうお芝居が観てみたかった!」という発見や感動がある舞台になっています。

このゲネプロレポートでは、物語の中心を担う3人の登場キャラクターにスポットを当てて、この舞台の魅力をご紹介します。
まずは、主演・聖木役の植田圭輔さんから!

"あて書き"によって発揮された役者・植田圭輔の魅力

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植田圭輔さん(聖木役)
かつて外国船でやってきた海賊の英雄に与えられた都市国家、"霞宮(カミヤ)"。
その英雄の末裔が植田圭輔さん演じる聖木(スズキ)です。
そんな血筋ながら、監獄と化した今の"霞宮"では何の栄光も得ることもなく、彼は誰からも必要とされずに生きていました。  
舞台『RE:VOLVER』

舞台『RE:VOLVER』

都市海賊メンバー
そんな少年期を過ごすうちに、彼に出来た仲間が"都市海賊"の4人。  
ある日、聖木が"霞宮"の設計図を見つけたことを契機に、聖木、阿羅来(安西慎太郎さん)伊透(橋本祥平さん)玄汰(山田ジェームス武さん)壬浦(櫻井圭登さん)の5人は城壁からの脱出を目指して、"都市海賊"というレジスタンスチームを立ち上げるのです。  

しかし、脱出計画は失敗。

この舞台は、阿羅来が銃で撃たれるショッキングなシーンから幕を開けます。

植田圭輔さんといえば、身長163cm、2.5次元舞台ではミュージカル『王室教師ハイネ -THE MUSICAL -』ハイネ役などかわいらしい容姿のキャラクターを演じられることも多く、"少年らしさ"のイメージが強い役者さんと思われています。
阿羅来を兄のように慕い、仲間とじゃれあう少年期の聖木は、そんな植田さんのイメージと近いかもしれません。

しかし荒っぽく、口の悪い盗賊の聖木は、今まで2.5次元で観た植田さんのイメージとはまた違った一面を感じさせます。
また、劇中では回想シーンも多く、少年期と青年期の両方を演じるわける"都市海賊"メンバーの姿も見どころです。  
植田さんも、青年期のシーンではジャケットを羽織って演技しており、見た目の違いはそこだけなのですが、不思議と"少年"に見えない演技に驚かされます。

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左:植田圭輔さん(聖木役)、右:橋本祥平さん(伊透役)
青年期のシーン、盗賊として生きていた聖木のもとに、刑事になったかつての仲間、伊透がやってくる場面では、激しい殺陣を繰り広げながらお互いの想いをぶつけます。
感情的で奔放な聖木に対して、冷静沈着な伊透が対照的です。

「1秒1秒が本気の現場でした。」と語った植田さん。信頼できる役者同士だからこそ、伊透や阿羅来、全ての人物に対して、聖木として、その時に抱いた生の感情を全身全霊でぶつけられているように感じました。

"笑いを封印"された磯貝龍虎の本気

本作はそれぞれに正義があり、誰かを敵だ、悪者だ、という表現をするのが非常にためらわれる作品ではありますが、主演の植田さん演じる聖木側に肩入れをするのであれば、いわゆる"悪"サイドにいる人間たちが、また非常に魅力的でした。

特に話題になっていたのが、鷹城役の磯貝龍虎さん

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左:磯貝龍虎さん(鷹城役)、右:植田圭輔さん(聖木役)
磯貝さんと言えば、常にアドリブで舞台上をひっかきまわすトリックスターという印象。吉谷さんの作品の中では、ミュージカル『ヘタリア』シリーズのアメリカ役、といえば記憶に新しいかと思います。

そんな磯貝さんに「笑いを封印させる」と、演出家・吉谷さんがTwitterで宣言をしていました。

鷹城は伊透の上司にあたる刑事です。目的の為には手段を選ばない残虐非道な男で、その振る舞いは現代風に言うのであれば"パワハラ上司"。なかなか聖木を捕まえられない部下の伊透を殴る、蹴るというシーンは思わず目をそむけたくなってしまうほどの気迫です。

 舞台『RE:VOLVER』

舞台『RE:VOLVER』

左から:成松慶彦さん(倭潮役)、磯貝龍虎さん(鷹城役)
"霞宮"の設計図を持っている聖木を狙う帝国軍人の倭潮(成松慶彦さん)は、色っぽくも底の知れない人物。彼が鷹城と癒着して聖木を追い詰めていきます。

伊透、聖木の両者と浅からぬ因縁のある鷹城。終盤の真に迫る殺陣シーンは、高いところから身体の力が抜けたように落ちる姿など、あまりの迫力にハラハラしてしまいました。
本当に一切笑いをとりにこない磯貝さん……なんて新鮮。

舞台の空気をピリッとさせてくれるダークサイドの人間たちにも大いに注目です。

感情をあらわにしないことで"表現"する安西慎太郎

ダークサイド側におちた、といえる登場人物がいます。それが安西慎太郎さん演じる阿羅来

冒頭あらすじにもある通り、もともとは"都市海賊"のリーダー的存在として、聖木たちに慕われていた存在でしたが、現在は敵であったはずの帝国軍人となっています。

投獄されている玄汰は、帝国軍人となった阿羅来と再会。しかし、どこか様子がおかしい阿羅来を見て、彼が過去の記憶を全てなくしていることに気づきます。

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記憶のない阿羅来は終始、感情の欠落した人形のように振る舞い、部下の倭潮からの嫌みにも、自分に必死に呼びかけてくる玄汰の言葉にも、全く動じません。

熱く周りを巻き込んでいく主人公の聖木に対して、不気味なまでに感情のない阿羅来。

しかし過去回想シーンでは一転、明るく頼りがいのある兄貴分を演じてみせる安西さん。実年齢ではなんと"都市海賊"メンバー最年少の24歳だというのだから驚きです。

阿羅来は本当に聖木たちのことを忘れてしまったのか。帝国軍人となった阿羅来に再会した時、聖木は一体どうするのか……物語はクライマックスまで、怒涛の展開に目が離せません。
全てが明らかになった時、改めて、この若き才能に驚くこととなるでしょう――!

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まとめ

舞台はあっという間の2時間15分、オリジナルの世界観でありながら、"安心して物語に没頭できる感覚"を味わいました。それは役者の安定感、カンパニー全体での信頼感があったからこそではないかと思います。吉谷光太郎さんの物語、キャスト、そして演劇に対する"愛の賜物"ともいえる舞台でした。

まもなく2018年10月27日、28日に大阪公演がサンケイホールブリーゼにて開幕。
大阪大千穐楽はニコニコ生放送での配信が決定しています!

◆放送日
2018年10月28日(日)17時30分~

◆チケット販売期間
2018年11月27日(火)23時59分まで
http://live.nicovideo.jp/watch/lv316318924

ハードボイルドな男の世界、最後までお見逃しなく!

執筆:通崎千穂 @tsu_otometsu
編集:白鳥雅@numan_miyabi

フォトギャラリー

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左:橋本祥平さん(伊透役)、右:櫻井圭登さん(壬浦役)
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左:山岸拓生さん(策間役)、右:タイソン大屋さん(衣澄役)
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左:川隅美慎さん(抹尹役)、右:山田ジェームス武さん (玄汰役)
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植田圭輔さん(聖木役)
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■DATA

舞台『RE:VOLVER』
公演日程 【東京公演】2018年10月18日(木)~22日(月)
【大阪公演】2018年10月27日(土)~28日(日)
会場 【東京公演】シアター1010
【大阪公演】サンケイホールブリーゼ
キャスト 聖木(スズキ)役:植田圭輔
伊透(イトウ)役:橋本祥平
玄汰(クロダ)役:山田ジェームス武
壬浦(ミウラ)役:櫻井圭登
鷹城(タカギ)役:磯貝龍虎
抹尹(マツイ)役:川隅美慎
倭潮(ワシオ)役:成松慶彦
策間(サクマ)役:山岸拓生
衣澄(イズミ)役:タイソン大屋

阿羅来(アラキ)役:安西慎太郎

アンサンブル 佐藤優次、町田尚規、仲田祥司、吉田邑樹、新開理雄、鈴木祐大、田中慶、佐織迅、田崎良波、藤澤勇希
作・演出 吉谷光太郎
公式サイト http://revolver-stage.com/
公式ツイッター @REVOLVER_STAGE
Copyright © ポリゴンマジック

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numan編集部

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