【写真追加更新】『音楽朗読劇 遙かなる時空の中で3』作品の歴史とキャストの絆を感じる朗読劇

通常のネオロマンスイベントは、朗読、ライブ、バラエティなど様々なコーナーで構成されていますが、今回の音楽朗読劇は文字通り、演奏と朗読のみ。2019年に25周年を迎えるネオロマンスシリーズでも初の試みとなります。  
会場に入るとステージ上には3人分の椅子と、キーボード、尺八が置かれており、生朗読と生演奏のコラボレーションに早くも期待が高まります。吊るされた行燈の温かな光がいかにも”遙か”らしい世界観を演出していました。

龍神の鈴の音が開演の合図を知らせると、まずはピアノの田中和音さん、尺八の中村仁樹さんによる『遙かなる時空の中で3』のテーマソングの演奏が始まります。川の流れのような滑らかな旋律。音楽というのは記憶を呼び覚ましてくれるもので、早くも『遙か3』の世界に心が持って行かれます。

冒頭は、有川将臣(三木眞一郎さん)が、弟の、幼馴染の望美とともに異世界に飛ばされてしまうシーンからです。せわしなくクリスマスケーキの相談をしてくる望美に呆れつつも「ほら、譲が来たから。そういう相談事はアイツが適任だろ?」という将臣。
現代ではただの高校生だった将臣の年相応なリアクションに、頬を膨らめて怒る望美や、何だかんだ望美のために尽くす譲の姿が、その場にいなくても想像できます。しかし、彼らの日常は突然、遠い過去の日々となってしまうのです。

有川将臣役:三木眞一郎

男たちの葛藤と、運命を変える神子の声

リズヴァーン(石田 彰さん)の厳かなナレーションにより、この世界における歴史が語られます。石田さんは声の出演でしたが、その存在感は抜群です。徐々に激化していく源氏と平家の争い――リズヴァーンは八葉として、九郎の剣の師として、源氏軍とともにあることを誓います。

絶対的な存在の兄、源 頼朝の命により、平家との和議を破棄し奇襲を仕掛けるように命じられる源九郎義経(関 智一さん)。一本気で人情に熱い彼は心中で葛藤します。
「俺は、和議と偽ってだまし討ちをするのではなく、正々堂々戦いたかった――平家軍を率いる還内府と。」関さん演じる九郎の絞り出すような悲痛な声が静かに響き、印象的です。

葛藤しながらも、自らの役目を全うした九郎でしたが、一ノ谷の源氏軍の奇襲はまさかの失敗。その陰には還内府、もとい有川将臣の活躍がありました。自らの歴史の知識を武器に平家滅亡を回避していく将臣でしたが、先日まで行動を共にした”九郎”が、宿敵の源九郎義経であること、そして源氏の神子が望美であることを悟ります。「悪いな、九郎、望美。俺はもう命をかけて守るべきものを選んでる。次に戦場で会った時は、お前たちを――。」スポットライトに照らされ、険しい表情の三木さん。客席も手に汗を握って聞き入りました。
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