numan編集部
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――ドラマ『0.5D』の作品の印象はいかがでしたか?
和田:
メインビジュアルからも感じられると思うのですが、ちょっとかわいらしい感じの作品という印象でした。恋愛ドラマなんですけど、様々な視点からの恋愛を描いていると思います。
笹森:
みんなで集まっての本読みの際に、監督やプロデューサーが「観る人によって色々な受け止め方ができる恋愛の形」と言っていてそれが共通認識になり、この脚本ならそうだよなと思い、いいイメージを持って撮影に臨めました。
――和田さん演じる佐田成弥(さだ せいや)、笹森さん演じる宇野大輝(うの だいき)について教えてください。
和田:
佐田は二面性があって、同居している家では後輩の“うーくん”にめちゃくちゃ甘えていますが、でも会社ではいわゆる仕事ができる人なんです。人間のだらしなさと、仕事との向き合い方がすごくリアルで、オンオフがとてもはっきりしている。そして、不器用な性格をしています。
――すみません、すでに引っかかるところが……。佐田は後輩の宇野を「うーくん」と呼んでるんですか?
和田:
そうなんです、大学からの後輩なので家では「うーくん」呼びです。会社では「宇野」呼びなんですけどね。
笹森:
宇野のほうは、家でも会社でも「成弥さん」と呼んでいます。
和田:
その呼ばれ方も、うーくんはちょっと気になってるんだよね。会社では「宇野」で、家では「うーくん」ということに対して……。
笹森:
引っかかっています。
――なるほど。では“うーくん”こと宇野大輝についても教えてください。
笹森:
宇野はとても面倒見のいい後輩でしっかりしているけれど、先輩の成弥さんと同じく実は二面性があったりして……。本心が見えてこないミステリアスな部分もあります。
和田:
本当に、頼りになる後輩です!
――脚本にはないけれど、おふたりの共通認識やご自身のなかで決めていた設定はありますか?
和田:
改めてふたりで話したことはそんなにないかな……。脚本を読んで感じたことやイメージをすり合わせていった感じです。
笹森:
そうですね。それぞれのイメージがずれていなかったのも大きいかも。
――佐田と宇野に対して、共感するような部分はありましたか?
和田:
会社での佐田は自分を飾ってはいますが、それでも仲間たちひとりひとりに対して愛を持って接しているところ。僕もそうありたいなと思うので、共感というよりは素敵だなと思ったところですが。
笹森:
宇野が成弥さんに対して、これでもかっていうくらい恋愛のアシストをしてあげるシーンがあって。成弥さんの台詞でも「お前どんだけええやつやねん」と言うくらい。僕もそこは素敵だと思いました。自分はサポート役を担うほうではないので、宇野にサポートしてほしいなって(笑)。
――菱山商事の会社シーンが多そうですが、サラリーマンの演技で研究したことは?
和田:
僕ら俳優とはまったく違う職業ですが、あまり「ああしよう」「こうしよう」というのはなくて。自分がドラマを見る際などに、会社のシーンを意識して見るようにはなったかな。佐田が働いているところは誰も見たことがないので、僕なりの働き方でいいのかなと気負わず演じました。
笹森:
僕も同じく「サラリーマンだから」ではなく、宇野くんとしての見方や動きを考えて、成弥さんとの距離感や考え方のほうに着目していたら、会社でのお芝居も自然とついてきました。
――撮影現場で印象的だったことを教えてください。
和田:
佐田が一目ぼれする、広報部の村瀬里奈(木下彩音さん)と、その友人の後藤千晴(高田里穂さん)。おふたりとのお芝居がとてもやりやすかったです!
笹森:
本当にそうでした!
和田:
村瀬さんは「ホリプロタレントスカウトキャラバンのグランプリ」という前情報だったので、“芸能人”って感じの人だったらどうしよう……と思っていて。
笹森:
あはははは!(笑)
和田:
ふたりともサバサバしていて嫌味がなくて、女性にも好かれるんだろうなというふたりなので、僕らは本当に楽でした。
笹森:
楽でしたね! 変に気を遣うこともなく……。
和田:
4人のシーンが多かったのですが、友達みたいな感覚で話していましたね。
笹森:
それは、和田さんがそういう雰囲気を作ってくれていたからです。
和田:
本当にそう思ってる!?(笑)
笹森:
マジで思ってますって!(笑)
和田:
でもほんと、出演者もスタッフさんも作品への愛があって。「この作品は明るく撮ったほういい」という暗黙の了解じゃないですが、そういう空気が現場にあったので、それは作品の持つ力だなと思いました。
――おふたりが普段出演されることが多い舞台作品と、今回の映像作品で感じられた違いはありますか?
笹森:
めちゃくちゃありました!
和田さんと違って僕は本当に映像作品の経験が少ないので、お芝居もそうですが、やっぱり“間”の取り方が全然違って。
和田:
わかる! “間”は全然違うよね。
笹森:
はい、めちゃくちゃ難しくて……。舞台はある程度テンポが良くないといけないので、自分の使える間は本当に最低限だと思ってやってきました。それが映像になると、この時間を空けたらちょっと怖いくらいの間を空けて台詞を言っても、監督さんから「もうちょっと間を空けてもいいよ」と言われたこともあって。
和田:
あったね。
笹森:
「うわ、マジか……」とちょっと衝撃を受けました。難しかったです。
和田:
舞台と映像で芝居自体にそんなに違いはないと思うんですけど、監督によって変わる部分はあるかな。『0.5D』のメイン監督である八十島(美也子)さんが、とても余白を大切にされる方だったのと、ご本人のなかで絵が見えているというのもあるのかも。ここで切って繋げてという絵が見えているから、長い間が必要なところもあったのではないかと思います。台詞を繋げて言い続けてしまうと、使えなくなるという完成像が見えていたのではないかと。
でも笹森も間の位置を言われてからは、自分のなかで咀嚼しながらやっていてすごいなと思いました。間の取り方は監督によっても全然違うし、普段舞台をやっているととくにテンポで見せないといけないところがたくさんあるので。
――和田さんと笹森さんの掛け合いシーン、「早い」と言われませんでしたか?
笹森:
逆に「あえて早くしてほしい」と言われることがありました。
和田:
「ここはテンポよくいってほしい」「それでこの台詞だけ間を取ってほしい」とか。改めて考えると面白いですけどね。“間”って自分の心情が内側で動いていて、しゃべるテンポと自分の心がリンクしない瞬間ってたくさんあるので……。そこはセッションしながらやっていました。
――テンポ感を意識されていたのですね。では、オープニングテーマとなる、和田さんの「own world」についても教えてください。
和田:
「own world」は脚本の私オムくんが作詞をしてくれているのですが、彼は僕のことをよく知ってくれている方なので、僕のことを考えながら書いてくださったとお聞きしました。僕が昔から感じていることや、僕だけじゃなく世の中の人にも当てはまるような歌詞になっていて。自分があまり表で言わないようなことも盛り込まれていて、最初に歌詞を見たときはちょっと恥ずかしかったです。脚本家さんには、いろいろなところを見られているんだな……って。まさに「自分の世界」でした。
――「ここ気づかれていたんだな」と思った歌詞は?
和田:
一番最初に<本当の自分なんて、見せるわけないだろう>という歌詞があるんですが、そこが本当にその通りで! 人はみんなそうだと思うんですけど、僕にも汚い部分があってそういうところは普段見せてないわけです。作詞のオムくんとご飯に行ったり飲んだりすることが多いのですが、そういうときに話したことを思い出して書いてくれたんだと思います。
――そして、エンディングテーマは和田さん&笹森さんのおふたりが歌う「コイナラ」。こちらについても教えてください。
笹森:
こっちは本当にかわいらしい、爽やかな曲です!
和田:
オープニングとは全然違って、超かわいい! このドラマにぴったりのエンディング曲で、ふたりの歌声のバランスもすごくよくて。
笹森:
マッチしてましたね。完成した音源を聞いて「和田さんと俺の声合っているな……」って改めて思いましたもん。
和田:
ドラマを最後まで見て、ぜひエンディングまで聞いてほしいです。
――ドラマの佐田は「カッコつけてしまう性格」のようですが、おふたりも「カッコつけちゃったな」と思う瞬間がありますか?
和田:
えー、これはもう常にじゃない?(笑)
笹森:
本当にそう、ずっとカッコつけてます(笑)。
和田:
男なんて、カッコつけて生きてる生き物ですからね。「カッコつけている」ではなく「カッコついたな」をずっと目指しているんだと思いますよ。
笹森:
いかにナチュラルにカッコつけるか!
和田:
そうそうそう! それを目指しているんです(笑)。
佐田はわりと成功してるんですよね。とくに会社では、カッコつけてるんですけど、ちゃんとカッコついてモテているので。カッコつけているのがバレた瞬間が一番ダサいから……。
笹森:
カッコつけずに、カッコよくなりたいなと思います。
――ドラマのあらすじを拝見したところ、佐田の好きな子へのアピールが若干不審な気がしたのですが、おふたりから見て何点でしょうか?
和田:
ゼロでしょ! 0点!(笑)
でも、分かりやすいという意味では100点かもしれないです。
笹森:
たしかに、分かりやすさでは100点ですね。
和田:
ただ0点なのは、相手からこちらへの好意がない場合は地獄だから……。
笹森:
その場合はヤバいですね……。僕も0点だし100点だと思います。
――「自分なら好きな相手にこうアピールする!」というのはありますか?
和田:
俺は気になった人がいたら「好き」というのを伝えないといられない質で、すごくアピールするんです。ほかの人に取られるくらいならアピールしまくったほうがいいと思うんで……。
笹森:
かっこよ!
和田:
カッコよくないよ! これはただのビビりだから(笑)。だって、自分が何もしないから好きな人がほかに行っちゃうのって嫌じゃない?
笹森:
それはそうですね……。
和田:
俺は言えなかったときの後悔を残したくないので、ちゃんとアピールします!
笹森:
俺は奥手なんで、どうしてもガンガンはアピールできないです。
和田:
周りを固めていくタイプ?
笹森:
そうです! 確実に行けると思ったときしか行けないほうです。でもこれって、自分に自信がある・ないは関係ない気がしていて……。どんなに自分に自信がある人でも、しっかりアピールできる人のほうが少ないと思うんです。
――そんな0点で100点な佐田と、佐田を応援する宇野におふたりからエールを贈ってください!
和田:
ふたりには、心から幸せになってほしいと思います! 佐田も宇野も相手のことを考えてあげて優しいのですが、それって結果的に自分には返ってこないと思うんですよね。だから、「もっと自分の幸せを考えていいんだよ」と言ってあげたいです。
笹森:
すごく遠い将来の予想ですが、佐田や宇野が死ぬときって、周りにいろんな人がいて泣いてくれるんだろうなと思うんです。それは僕の理想の死に方でもあって。自分が死んで悲しんでくれる人が誰もいなかったら寂しいじゃないですか。これだけ素直で一途で、相手のことを考えている人の周りにはいい人がたくさん集まると思うので、エールというより「俺もそうなりたい」と思います。
撮影:井上ユリ
スタイスト:岩田友裕
ヘアメイク:車谷 結
衣装協力:DAMAGE DONE 2ND
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ドラマ『0.5D』
放送情報:BS日テレ、テレビ神奈川、テレビ埼玉、チバテレ
2024年12月4日(水)毎週水曜23:30~
出演:和田雅成 笹森裕貴
監督:八十島美也子 山口雄也 大野キャンディス真奈
脚本:私オム
オープニングテーマ:和田雅成 『own world』
エンディングテーマ:和田雅成 笹森裕貴 『コイナラ』
制作プロダクション:ホリプロ
製作:「0.5D」製作委員会
【ドラマ公式サイト】
https://05d-official.com
【ドラマ公式X】
@05d_official(https://x.com/05d_official)
【コピーライト】
©「0.5D」製作委員会
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