佐伯大地の忘れられない“さよなら”は? ドラマ『100 文字アイデアをドラマにした!』インタビュー

テレビ東京とメディアプラットフォームnoteとのコラボレーションによる連続ドラマ企画『100 文字アイデアをドラマにした!』

note上で「テレ東で観たいドラマ」を100 文字で募集し、投稿されたアイデアの中からテーマを決定。さらに、そのテーマにそったシナリオを募集し、その中から選んだシナリオをもとに本ドラマは制作されました。毎回、有名俳優をゲストに恋愛、コメディ、サスペンスなど、ひとつのテーマからさまざまな物語が繰り広げられます。

佐伯大地さんが演じるのは、第9話、架空の職業・さよならメッセンジャーに従事する雄介という人物。人や物など、あらゆる事象との“別れ”を代行する人物です。
「(フェイク)ドキュメンタリー」形式で進む非常にリアリティのあるこのドラマについて、お話しを伺いました!

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佐伯大地さん 写真1

佐伯大地さん 写真1

公募で決定!アイデアが形になる新感覚ドラマ

――“さよならを代行する一般男性(雄介)のドキュメンタリー”という設定ですが、かなり複雑な役ではないでしょうか。

佐伯大地さん(以下、佐伯):そうなんです。僕も今までに経験したことのない役でした。フェイクとはいえドキュメンタリーものもほぼ初めてで、難しい内容でした。だから事前に入念な打ち合わせを行いましたね。『さよならメッセンジャー』という仕事が本当にあったらどうなるのか、ということは最初に考えていました。

ただ、現場で「やってみてどうなるかっていうのもあるよね」とも話しました。骨組みとなるセリフは用意してもらいましたが、ドキュメンタリーなので「セリフ」にはして欲しくないと。
でもいざ始めてみると、台本にない設定や会話に直面したり、アドリブが多かったので頭の中はずっとフル回転という(笑)。

佐伯大地さん 写真2

佐伯大地さん 写真2

――ドラマの中では割と現代社会で取り上げられることの多い“さよなら”がありました。
佐伯:はい。退職の申し渡しや、友達との別れを代行。時には物を預かったり……身近なテーマだからこそリアリティが増しますよね。

人間関係が複雑化している世の中で「別れ」を切り出すのは、本人(依頼人)にとってはすごくエネルギーを必要とする行為じゃないかなって。それを第三者である僕(雄介)が代わりに伝えに行くんです。

――他人のさよならを言いに行く、というのもすごくエネルギーを必要としそうですが……。

佐伯:雄介は割り切っているんだと思います。“そういう仕事だから”って。ある意味ドライなのかな。
僕の中では、雄介はたくさんの「別れ」を目の当たりにしすぎたからなのかな、と思っています。

でもさよならの後には新しいことが待っていると思います。

『100 文字アイデアをドラマにした!』第9話「さよな...

『100 文字アイデアをドラマにした!』第9話「さよならメッセンジャー」場面写真1

『100 文字アイデアをドラマにした!』第9話「さよならメッセンジャー」場面写真
――佐伯さんご自身が過去に体験した、忘れられない「さよなら」はありますか?

佐伯:あります……、最近実家の犬との“さよなら”がありました。
うちの犬は母親のいうことを一番にきいて、その次に父親。弟の事は群れの仲間だと思っていて、多分僕のことは子分くらいに思っていたんじゃないかな(笑)。実家にいる時も、僕一人の時は寄って来るけど、他の家族が帰ってくるとすぐそっちに行っちゃうんですよ。

それでも18年一緒にいたから心にくるものがあって。小学生の頃から弟と一緒に可愛がってましたから。
最後のお別れを家族みんなでする時に、母親だけじゃなくて弟も涙を流しているのを見て僕も涙ぐみました。この別れで強く気づかされましたね。

『100 文字アイデアをドラマにした!』第9話「さよな...

『100 文字アイデアをドラマにした!』第9話「さよならメッセンジャー」場面写真2

『100 文字アイデアをドラマにした!』第9話「さよならメッセンジャー」場面写真
――「100文字アイデア」からドラマ作品を作っていく、というのは斬新かつ純粋にすごいな、と思ったのですが、そういったクリエイターたちの才能について何か感じられた部分はありますか?

佐伯:僕はこういった職業だからっていうものありますが、発信したいことは自分の口で表現することが多いです。
頭の中で言いたいことをまとめながら、相手に伝わりやすいように声にするっていうのにあまり苦痛を感じないんです。

でも文章を書いたり、絵で表現するのは難しいかもしれない。学生時代に、僕はダンスサークルに所属していて、仲間の一人に口下手な友人がいたんです。彼はそんな自分の中のフラストレーションを「ダンス」で表現することですごく周りからの評価を得ていたんです。

何かを生み出すことに対しての熱量が研ぎ澄まされているというか。そういう人を見ると憧れたり、自分もこういう意識でいこうってなりますね。

『100 文字アイデアをドラマにした!』第9話「さよな...

『100 文字アイデアをドラマにした!』第9話「さよならメッセンジャー」場面写真3

『100 文字アイデアをドラマにした!』第9話「さよならメッセンジャー」場面写真
――最後に視聴される皆さんと読者の皆さんに一言を。

佐伯:『さよならメッセンジャー』の主人公はごく普通の一般人男性です。その普通の男性に(フェイク)ドキュメンタリーという形でカメラが密着します。もし自分が『さよならメッセンジャー』という職に就いていたらどうする?と想像しながら観てみてください。

現代社会の複雑な人間関係の別れの中に、次へと進む兆しを見つけられる、そんなドラマとなっています。ぜひご覧ください。

佐伯大地さん 写真3

佐伯大地さん 写真3

■佐伯大地(さえき・だいち)
1990 年7月 19 日、東京都生まれ。

2015 年にミュージカル「刀剣乱舞」に岩融役で出演。“2.5次元”ブームを巻き起こし、「第 69回NHK紅白歌合戦」にも出演した。2020年3月12日より公演舞台「改竄・熱海殺人事件」にも出演。
公式ツイッター/@AND_swgD(https://twitter.com/AND_swgD

(撮影・執筆:ナスエリカ

番組概要

タイトル:「100 文字アイデアをドラマにした!」
放 送:テレビ東京にて毎週月曜深夜 0 時 12 分放送中
配 信:Paravi、ネットもテレ東

出 演:浅川梨奈(第 1 話、2 話)今泉佑唯(第 3 話、4 話)恒松祐里(第 5 話、6 話)
永田崇人(第 7 話)多和田任益(第 8 話)佐伯大地(第 9 話)

主題歌:藤原さくら「Twilight」「Ami」(スピードスターレコーズ)

演出・プロデューサー:太田勇(テレビ東京)
製作著作:テレビ東京

公式 HP:https://www.tv-tokyo.co.jp/note_100drama/
公式 Twitter:@tvtokyo_note 「#100 文字アイデアをドラマにした」

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numan編集部

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