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小野 福井(晴敏)さんにはずっと「古代と雪の愛が試されますよ」と言われ続けてここまで来たんです。最後の台本を読んだとき、本当に辛い旅でしたが、それが報われた感覚というか、ここまで来れてよかったという想いがありましたね。
神谷 僕はキャラクターの立場から作品を紐解いていくんですが、『宇宙戦艦ヤマト 2202 愛の戦士たち』(以下、『2202』)という作品は、色々な意味で人の想いを積みすぎたがゆえに、にっちもさっちもいかなくなった艦の話。それはどうしようもない部分もありますが、なんとも煮え切らないなという印象が強かった。テレサの謎めいた言葉に翻弄される人たちの話にも見えたんです。でもこの第七章までたどり着いてみると、その矛盾は矛盾として、人の迷いであるとか、向かうべき方向、自分たちの進むべき未来に対して、きちんと答えを出している。改めて物語を創った、福井(晴敏)さん、岡(秀樹)さん、それを作品としてまとめた羽原(信義)監督はすごいと感じました。
神谷 最初、キーマンにとっては、古代と利害関係が一致していたんですよね。古代にはもっと大きな使命、ヤマトを無事に航海させないといけないという役割があって、それはキーマンが果たさなければならない使命にとっても必要なことだった。彼もヤマトに乗っているわけですから。だから助言めいたことを古代に言ってみたり、助け合っているように見える構図だったと思います。
小野 最初は駐在武官としてヤマトに乗り込んでいるだけなんですけど、だんだんとヤマトのクルーになっていくというのが、すごく面白かった。キーマンは、いろんなものを背負っている。最初はそれを表に出すキャラクターではなかったんですよね。
小野 そこは自分の過去や出自にああいう哀しさがあるから、周囲の人々を冷静に観られるのかなと思ってました。
神谷 デスラーと出会ってからは、いままでの予定調和なキャラクターではいられない。キーマン自身に判断が委ねられていく。気持ちにもブレというか動きが生じて、そうしたところは演じていながら、すごく楽しかったんです。
小野 ひとことで言うと「ずるいな」と感じましたね(笑)。どんどん人間性というか泥臭さが出てきて、もはやもうひとりの主人公じゃないか、と。
神谷 キーマンの目線で言うと、自分の果たさなければならない使命とヤマトの運命、そのどちらを選ぶのか? という点だと思います。そのふたつの間で引き裂かれてしまった彼が、最終的に何を成すのか。そこは大きなポイントになりますね。
小野 ファンの方も、古代たちが命を賭して戦うようなシーンがあるだろうと予想はしていると思います。第七章は総力戦になります。旧作『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』もそうでした。ただこれは、今の時代に即した『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』です。最後の最後には、だから『新星篇』なのかと感じてもらえると思いますね。
神谷 最高の技術、スタッフで『宇宙戦艦ヤマト』を現代に蘇らせた『2202』が、完結を迎える。とても見事なラストだと思いました。その一大イベントにぜひ参加してください。
小野 『2199』からヤマトと共に旅をしてきて、ここまで来ることができた。そのご褒美をもらった気分になりましたね。ここまで旅をしてきてよかったと思いました。皆さんにも、ぜひ見届けほしいですね。
2月25日(月)18:00配信 愛の宣伝会議 第七章
第 1 回「シリーズ作品には復習が必要だ!編」
https://youtu.be/GJ1Gp_Xdd60
(c)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202製作委員会
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