森久保祥太郎＆小野大輔SP対談【２】「やっぱり小野Dはかっこいいよ」『魔術士オーフェンはぐれ旅』アーバンラマ編

90年代にライトノベル界を牽引した『魔術士オーフェンはぐれ旅（以下、魔術士オーフェン）』（原作・秋田禎信）が、2020年に完全新作アニメとして再始動！　2021年に２期キムラック編、現在は３期アーバンラマ編を放送中。

そこで本作の主人公・オーフェンを演じる森久保祥太郎さんと、３期から登場の重要人物・エドを演じる小野大輔さんに、本作の魅力やお互いの役柄・演技になどについて、【全3回】に渡りお話しを伺いしました。

■Part.1はこちら！
森久保祥太郎＆小野大輔SP対談【１】「やっぱり小野Dはかっこいい！」『魔術士オーフェンはぐれ旅』
https://numan.tokyo/anime/0AGP2

――では逆に、小野さんから見た「オーフェン」、森久保さんが演じることで生まれる良さについてお伺いできますか？

小野　エドから見たオーフェンは兄弟弟子の弟分。とはいえ、青春時代を共に過ごした仲間というよりかは、自分と似ているところがある、自分とは袂を分かつ“ライバル”という感覚なんじゃないでしょうか。本編中に、マジクがエドを見て魔術士だと気づくシーンがありましたが、マジクがエドにオーフェンの姿をかぶらせ思い浮かべたところがまさに「そうだな」と。生き方や魔術士としての矜持みたいなものが、二人は同じなんですよ。

でも、その先にある“求めているもの”が全く違う。そういう二人の関係性は少し悲しくもありますが、信念を感じられてかっこいいな、魅力的だな、と思います。
森久保さん演じるオーフェンの良さについては、過去のTVシリーズを見た時からピッタリな役だな、と思っていたんです。今作で、僕も参加することになって改めて森久保さんを見ていると「森久保さん＝オーフェンだな」と。

森久保　あははは(笑)。

小野　森久保さんは、周りを広い視野で見ているんです。そして、見た上で言わなきゃいけないこと、やらなくてはいけないことを必ずやってくれる。 飄々としていて掴みどころがない部分もありますが、決めるところは決める人なんです！　僕が今のオーフェンを「必ず人のために何かをしている人」 という風に見るようになってからは、まさに「オーフェンは森久保さんだ！」と。あまり役作りしてないんじゃないかって思うくらいに、オーフェンと森久保さんはシンクロしているんです。

森久保　等身大の自分で演じてから20年以上経って、改めて原作を読んでオーフェン像を見直していったんですが、自分もいろいろと経験を積み重ねてきたことで、また違った見え方ができるようになったんです。でも、そこで新たに理解したことを出して演技するのではなく、過去に演じたときに感じたままでいこうと決めました。でも、理解はさらに深まったので、オーフェンとは共に成長している感じはありますね。

――『魔術士オーフェン』のアフレコ現場の様子をお聞かせください。

森久保　まだ、残念ながらキャスト一同揃っての収録はできていない状態です。同じシーンで共演する人とだけアフレコブース内で掛け合いをしているんですが、Dとは後半の方では結構一緒だったよね。

小野　まさに、 劇中のオーフェンとエドと同じくずっと別行動でしたね。

森久保　出番によってキャストが前後するんですが、 自分の出番が終わって帰る前にDや他の皆の様子を確認したりはしていました。

小野　それはうれしいです、見てくれていたんですね。でも、ついにエドとオーフェンもこの先で邂逅するということもあって、自分も森久保さんとアフレコをご一緒できたんですよ。オーフェンを演じている森久保さんは僕らの世代の中では伝説的な存在で、「我は放つ光の白刃！（※森久保さんの声モノマネ）」って、みんなとよくマネしていました(笑)。

森久保　まさかDもその世代とは思ってなかったんです(笑)。マジク役の小林裕介やクリーオウ役の大久保瑠美ちゃんも、原作やアニメの『魔術士オーフェン』を見ていてくれていて。

とくに瑠美ちゃんは、小学生の頃から原作を読んでくれていた熱心なファンなんです。「オーフェンWikipedia」 みたいな人で、何か分からないことがあると全部彼女に質問しています。僕は１～３期のオープニング主題歌の作詞も担当させてもらっているんですが、正直、歌詞のヒントを瑠美ちゃんからもらったりしています。

――お二人は、本作以外でアフレコをご一緒されることは多いんですか？

森久保　いや、一緒にやるのは久しぶりだよね。別件ではよく会っているんだけど(笑)。

小野　そうですね、「おれパラ（※１）」っていう音楽関係で毎年一緒にやっています(笑)。
（※１「おれパラ」／小野大輔さん、鈴村健一さん、森久保祥太郎さん、寺島拓篤さんら４人をホストに迎えた音楽の祭典、「Original Entertainment Paradise」のこと）

森久保　ね。だから、Dとのアフレコって逆にすごい新鮮！　アフレコ後、帰ってすぐマネージャーに「やっぱりDってかっこいいよ！」って報告したから(笑)。

小野　うれしいんですけど、そんなこと言ったんですか!?

森久保　 久しぶりに本気のDを近くで感じられたから。感情の出し方とか見事だったと思います。

小野　こんなに森久保さんと、がっつりセリフを受け渡しするような関係性の役柄を演じるのは初めてですかね。

森久保　かもね。先程もエドは難しい役だと言いましたが、 多分僕は逆立ちしてもできないキャラクターです。 セリフに重みがあって、存在感で魅せる、改めてすごく演じるのに難しいなと思います。

小野　たしかに、エドは内に抱えているものがたくさんあるんだけど、それをセリフで説明してはダメだし、声に乗せてもいけない。でも熱量はしっかり乗せないといけないという難しい役柄ですが、自信を持って演じられたと思っています。それができたのは、それこそオーフェン役が森久保さんだったところが大きいです。
「森久保さんが演じるオーフェンなら、これくらいやってくれる」と明確なビジョンを頭に浮かべることができました。

そしてオーフェンとクリーオウ、その対面にいるエドとロッテーシャ、光と影のような対照的な両者の関係性を思い浮かべたときに、森久保さんが形作るオーフェンと大久保ちゃんが形作るクリーオウを対比させて、そこから“引き算”してエドとロッテーシャの関係を作っていけばいいと思ったんです。まさに森久保さんたちのおかげでエドを作り上げられたと思います。

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インタビューはまだまだ続きますが、Part.2はここまで！　続くPart.3ではバレンタインにちなんだエピソードや二人の関係性について伺います。

■Part.3は2月16日（木）12時公開予定です。
森久保祥太郎＆小野大輔SP対談【３】「森久保さんは可愛くてズルい！」『魔術士オーフェンはぐれ旅』アーバンラマ編

■Part.1はこちら！
森久保祥太郎＆小野大輔SP対談【１】「やっぱり小野Dはかっこいい！」『魔術士オーフェンはぐれ旅』
https://numan.tokyo/anime/0AGP2

森久保祥太郎　衣装： 田村理絵／ヘアメイク：山崎眞衣
小野大輔　衣装：SUGI／ヘアメイク：木村ゆかこ

＜執筆：池田智美＞

秋田禎信先生による「魔術士オーフェン」（ＴＯブックス刊）は、1994年の第一巻が刊行以降、様々なシリーズが発表され、累計1,400万部（電子書籍含む）を突破。1998年と1999年に続き、シリーズ生誕25周年を記念して2019年『魔術士オーフェンはぐれ旅』、2020年『魔術士オーフェンはぐれ旅 キムラック編』が放送。
そして2023年、新たに『魔術士オーフェンはぐれ旅 アーバンラマ編』の放送が決定！キムラック教会総本山での戦いは、オーフェンの義姉アザリーの犠牲によって終結した。
行方知れずとなったアザリーを探す道中、オーフェン一行は謎の女剣士ロッテーシャと出会う。彼女との出会いから始まる、《魔剣フリークダイヤモンド》を巡る戦い、≪聖域≫からの暗殺者との衝突、かつての兄弟子との再会…。そして、明らかになるロッテーシャの正体と目的…。
世界の運命を変える旅が始まる。

●キャスト
オーフェン：森久保祥太郎
クリーオウ：大久保瑠美
マジク：小林裕介
ボルカン：水野まりえ
ドーチン：渕上 舞
エド：小野大輔
ロッテーシャ：青木志貴
ライアン：榎木淳弥
ヘルパート：江口拓也
ダミアン：楠大典
ウィノナ：相羽あいな

●スタッフ
原作：秋田禎信（TOブックス刊）
原作イラスト：草河遊也
監督：浜名孝行
シリーズ構成：古怒田健志
キャラクターデザイン：菊地洋子・りお
色彩設計：桂木今里
美術監督：荒井和浩
撮影監督：近藤慎与
CG監督：大嶋慎介
音響監督：平光琢也
音楽：Shinnosuke
音楽制作：ランティス
編集：小野寺桂子
アニメーション制作：スタジオディーン
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オープニング主題歌：「HYSTERIC CARAVAN」森久保祥太郎
エンディング主題歌：「ファンタジック・パートナー」渕上 舞

©秋田禎信・草河遊也・TOブックス／魔術士オーフェンはぐれ旅製作委員会2023