『魔進戦隊キラメイジャー』に特撮初心者もハマった!"ミリしら"にも知ってほしいポイント

マンガ『トクサツガガガ』の様に、大人もハマる特撮ヒーロー。
ハマり方は人それぞれですが、実は筆者も現在放送中の『魔進戦隊キラメイジャー』(テレビ朝日系)から見始めた特撮初心者。本作から見事にドはまりしてしまいました。

そんな初心者が『魔進戦隊キラメイジャー』(以下、『キラメイジャー』)のどこに惹かれたのかをご紹介します!  特撮マニアの先輩方からみれば初心者すぎる感想かもしれませんが、何卒ご容赦ください。

みんなで踊ろう!キラメイダンス!【公式】/「魔進戦隊キラメイジャー」エンディング

レッドは"インドア男子"でもいい!

戦隊モノのレッドって、明るくて元気いっぱいなイメージがあったのですが、『キラメイジャー』のレッドこと熱田充瑠(小宮璃央さん)は運動が苦手で絵を描くのが大好きなインドア男子で、今のレッドってこうなの!?というのが、第一印象。
特撮に詳しい先輩曰く、歴代レッドは必ずしも明るくて元気いっぱい…という事ではない様ですが、あまりにも既存のイメージからかけ離れていたので驚きました。

劇中、充瑠は「僕みたいなやつがなれる訳がない」とキラメイジャーになる事を拒絶します。
しかしそれを「貴方の想像力が誰よりもキラキラしているからレッドに相応しい」という台詞で切り返されます。
ここに充瑠が『キラメイジャー』のレッドたる所以が詰まっていると感じました。

【魔進戦隊キラメイジャー】キラメイジャーキラメキムービーvol.1

キラメイジャーはキラキラしている人たちが選ばれていますが、あくまでもキラキラしている事が重要なのであって、何をするかは本人の自由。

キラキラ=陽気でアクティブなことに限定するわけではありません。充瑠にとってのキラキラは想像し、絵を描く事だったというシナリオに目から鱗が落ち、一気にキラメイジャーに興味が湧いたのです。

「どんな事を仕事にしてもいい」というメッセージ

キラメイジャーは、メンバーが若手アクション俳優、医師など様々な職業についています。
そんな中、とても現代っぽくて目を引くのが、イエローこと、射水為朝(木原瑠生さん)の職業。
為朝の職業はesports選手。

『スーパー戦隊シリーズ』の構成としては回ごとに誰かにスポットを当てた話が展開されますが、為朝にスポットが当たる回はゲームがベースになっていました。
敵である邪面師の顔がジョイスティックというゲームのコントローラーであったり、esportsの大会で戦った相手から邪面師を倒すヒントを得たり。
そしてどの回もゲームのプロフェッショナルだからこその方法で敵を倒しています。

これは言い換えれば、彼がゲームのプロフェッショナルでなければ敵に勝てなかったということでもあります。

esportsは近年話題になりつつありますが、これからの将来を担う子供たちやその親が視聴する番組においてゲームをする事を単なる遊びではなく、きちんと職業として扱う事に大きな意義を感じました。

個人の意思を尊重するヒーローの在り方

そして、グリーンこと、速見瀬奈(新條由芽さん)の職業についても印象的でした。

彼女は陸上選手なのですが、職業持ちのヒーローという事は当然バッティングが起きる事があります。
彼女がヒーローになる事を選んだ以上、当然ヒーローが優先されるのかと思いきや、キラメイジャーはなんとその打開策を生み出したのです。
それはグリーンの代役を立てるという事。この発想には驚きました。

個を犠牲にして、平和を守るというのはいわゆる『お約束』的なものだと思っていたので、そこを打ち破ってくるとは思っていなかったのです。
さらに、その代役に陸上選手をさせるのではなく、ヒーローの代役をさせたのです。

あくまでも個人の意思を尊重するシナリオには、ヒーローだって1人の人間であるというメッセージを感じました。

大人にも響くはず!

8月23日放送のエピソード20「相棒」では充瑠の同級生”柿原さん”がトレンド入りも果たすなど、数々の話題に上る『キラメイジャー』。

エピソード10「「時雨おいかける少女」では"ガチ恋ファン"などの現代的な要素も取り入れる展開は今までの私の中にあった「戦隊モノとはこうである」という概念を全て壊してくれました。
そして、何より脚本が素晴らしく、子供は当然ながら大人も楽しめる構成になっている様に思えます。

日曜の朝、30分だけ時間を作って、大人の特撮デビューをしてみてはいかかでしょうか。

(執筆:Sachi.)

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