numan編集部
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2018年の再演も大反響で、つづく2020年にも上演を予定していましたが新型コロナウイルス蔓延の影響でコンサートバージョンに変更。約2年越しとなる今回、数多のファンのラブコールが実を結び本公演が実現します。
そんな注目集まる本作にご出演予定のボブ・ゴーディオ役の東啓介さん、有澤樟太郎さんに見どころや歌稽古の様子をお聞きしました!
INDEX
有澤樟太郎(以下、有澤) 僕は映画を見たのがきっかけで、そこからミュージカルがあることを知りました。本作には“華やかなミュージカル作品”という憧れがあり、ボブもまた天才気質でプロデュース能力もある、多彩な人物なのでプレッシャーも感じていますが、楽しく演じたいと思います。
東 啓介(以下、東) 一昨年に出演のお話をいただいた当時からプレッシャーを感じつつも、この作品に携われることに心から喜びを感じていました。今回の本公演では、(2020年の出演時の)想いも重ねて、気を引き締めて臨んでいきたいと思います。
東 ボブ・ゴーディオのセリフに「僕たちを育ててくれたのは一般大衆だ」というものがあるのですが、今でも愛されているのは多くの方の支持があり、何十年も続けてきたという経緯があるからだと思うんです。そしてそれをフォー・シーズンズのメンバーたちも理解しているからここまで愛されているのではないでしょうか。
有澤 フォー・シーズンズの名曲はもちろんのこと、彼ら自身を描いた演劇作品『ジャージー・ボーイズ』が生まれてからもフォー・シーズンズの生きる姿みたいなものが後世に受け継がれているんですよね。彼らの物語もまた魅力なのではないかなと思います。
東 本公演ははじめてということもあり、(コンサートのときのボブを)一旦壊してみて改めて一からすべて作ってみようか、と演出の藤田さんとお話をしています。当時のニュージャージーの環境下で生きてきた4人の男として、頭のキレや豪快さがあっても良いんじゃないかなと。前回のキャストの皆さんが作ってきたものを拝見しつつ、自分の中のボブ・ゴーディオを見つけるためにいろいろ試してみようと思います。樟太郎くんとも一緒に素晴らしいものを作りたいです!
有澤 役に関してはまだ作る前の状況なので、これからという感じでとにかく今は歌稽古に集中しています。ボブはスターであり、天才ではあるのですが、彼をひとりの人間として描いていきたいと思います。まだ参加したばかりの身ではあるのですが、カンパニー全員のチームワークが揃ったときに大きなエネルギーが出ると思うんですよね。その一員として、しっかりと役をまっとうしたいです。
東 僕の所属するBLACKはコンサートのときからメンバーは変わっていないので、チーム感があり、すでにそれぞれの役割みたいなものができているんです。稽古中にふざけてみたりと和やかな雰囲気があって(笑)。だから役と僕たち個人が合体した、自然な4人の姿が出ている部分でしょうか。
有澤 GREENは、個性あふれる粒ぞろいのメンバーです。それぞれ、普段活動しているフィールドが違う方も多く、どういったものが完成するのか読めない部分もGREENの魅力だと思っています。これまでの『ジャージー・ボーイズ』を知る皆さまは「どうなるんだろう?」と感じている方もいらっしゃると思います。
コンサートからすでに形ができあがっているBLACKと、今回新たに生まれたGREEN、お互いにとっていい刺激を与えられるといいなと。キャストの皆さんも「新しいものを作っていこう」という姿勢なので、僕は心置きなく役に集中させていただいています。
東 フランキー・ヴァリ役の中川晃教さんはこの作品を一番理解していらっしゃるし、トミー・デヴィート役の藤岡正明さんは僕たちを引っ張ってくださるので、たくさん話をうかがいながらチームとしての色を濃くしていきたいです。
有澤 spiさん(ニック・マッシ役)とは最近まで共演していた仲でしたし、右近さん(トミー・デヴィート役)は先日歌舞伎を観に行かせていただいたりしていて。実は、花村想太さん(フランキー・ヴァリ役) とは出身地が近いんです。そうやって、何かしらの接点からコミュニケーションを広げている最中です!
東 はじめて出会ったときから時間が空いたので、今回の歌稽古で再開したとき、ちょっと緊張しちゃいました。
有澤 (笑)。
東 嬉しさとともに緊張があって、「早く歌声を聞いてみたいな」と。でも、「僕が絡みに行き過ぎてもいけないのかな?」とも思っていたので、ずっとソワソワしていました(笑)。
有澤 僕ととんちゃん(東啓介さん)は年齢が一緒なのですが、デビューした頃は同い年の役者の方が少なかったので意識していました。とんちゃんは実力もそうだけど、趣味も持っていて多才ですごい人なんですよね。
歌を聞いてすでに「うおおお!」となっています。
東 いやいや、そんなそんな!
有澤 共演をずっと夢見ていたので、アドバイスをもらったりいろいろな話をしたいです。
しかも今回はダブルキャストだからこそ、一緒になって毎公演戦っていかないといけないので、分かち合っていきたいなと思っています。
東 撮影の合間には歌稽古の話をしてましたね。僕と樟太郎くんは歌うパートが違うので、「チームによってパートが違うんだね」「歌、難しいよね」ということを話していました。
有澤 僕、自分で言うのも何なんですが、身長が184cmあってまあまあ大きいんですよね。
東 (笑)。
有澤 でもとんちゃんは僕よりもっと大きくて、撮影時の距離も近いこともあって「普通じゃないな……」ってなったんです。客観的に見てもすごい組み合わせだよな……と、ちょっと不思議な感覚でした。
東 全部ですね……。この作品の歌い方は特殊で、いろんな音域を使い分けなくてはいけず、体に馴染ませるまでが大変なんです。でもそれができるようになると、絶対に歌が上手くなるんですよね。樟太郎くんはすでにパートをちゃんと覚えていてハモリに流されないのが「まじですごい!」って思いながら稽古をしていました。僕なんてずっと「ああっ! もうダメだ!」ってなりながらなので(笑)。
有澤 ハモるときは「自分は自分」と考えていて。周りの声を聞いてしまうと惑わされてしまうので、本番の段階でようやく聞けるようになってくるんです。
本作は稽古でそれが求められるというか……人の声を聞いて、リズムや口を合わせていかないといけない。今まで使ったことのないような脳の部位を使っている気がしますし、終わったあとにどっと疲れてしまう(苦笑)。事前に色々な先輩方から「覚悟しておいたほうがいいよ」とアドバイスはいただいていたのですが、やっぱり知らないことが多くて。全部を吸収したいなと思っています。
とんちゃんとふたりでの稽古は、今後なかなかできないと思うので貴重でした。
東 超楽しかったよね!
有澤 めっちゃ楽しかったね!
東 うわ~! 稽古が進むと変わってきてしまうかもしれないのですが……コンサートのときから「君の瞳に恋してる(Can't Take My Eyes Off Of You)」が大好きで。当時あった出来事が重なっていたこともあって、とても思い出深い曲です。今回「December, 1963 (Oh, What a Night)」を歌うことができるのも楽しみで仕方がないです。
セリフでいうと、最後のボブの「僕がいたからフォー・シーズンズはここまでこれているんだよ」というところが、「カッコよすぎだろー!!」って! とっても好きなシーンです。
有澤 名曲「シェリー(Sherry)」は聞いているだけで「うおお!」となるのですが、それをみんなと合わせながら歌っているときに「この曲を自分が歌っているんだ」ととても感動しますね。個人的に好きな曲だと、はじめにトミーが歌っている曲。
東 「Silhouettes」かな?
有澤 そう! とてつもなく好きな曲です。
曲中でセリフで「僕がこんなにスターになったと気づいたのは、母が就活のパンプレットを持ってこなくなったからだ」というような、日本にはない言い回しがおしゃれで深くて印象に残っています。
東 本当に『ジャージー・ボーイズ』ってたくさんの方に愛されていて、根強いファンの方が多い作品なので、もちろん怖さはありますし、比較もされるんだろうなという思いもあります。見に来てくださる皆さまには純粋に音楽を楽しんでいただきたいですし、夢や目標がある方にはそれを追いかけ続ける力になれたら嬉しいです。
GREENと BLACK、どちらのチームの色も初演から見てくださっている方に愛していただきたいなと思います。「今回はじめて見るよ」という方は存分に楽曲と物語の素晴らしさを楽しんでいただきたいです。そのために僕たちは一生懸命頑張ります。よろしくお願いします!
有澤 僕の身の回りでもミュージカル『ジャージー・ボーイズ』を見たことある、面白かったという方が多くて。それだけ人の心に残っている作品ということは、当時のカンパニー一同で懸命に作り上げてきたものがあるからなんだろうなぁと思うんです。それを受け継ぎながら、さらに超えていきたいという気持ちをあわせ持って、皆さまの印象に残る作品にしていきたいです。今回はじめて加わるということもあり「お手柔らかに」という気持ちもありますが……(笑)。もちろん「見せてやるぞ!」という気持ちも充分です。よろしくお願いいします。
ヘアメイク:東=谷口祐人(amber_be)/有澤=SHIO
スタイリスト:東=青木紀一郎(ALVARO)/有澤=山田安莉沙
撮影:古熊美帆
取材・文/ナスエリカ
そしてついにボブの楽曲と4人のハーモニーが大物プロデューサーの目に留まった。
彼らは「ザ・フォー・シー ズンズ」としてレコード会社と契約し、《Sherry》をはじめとする全米ナンバー1の 楽曲を次々と生み出していく。ヒット曲につぐヒット曲、長期にわたるツアーで、家 族を顧みずに酒と遊びを繰り返す日々が続く。富も名声も手にしたはずの4人だ ったが、輝かしい活躍の裏では、莫大な借金やグループ内の確執、家族の不仲など、様々な問題が勃発し、彼らの固い絆を蝕んでいった。
それらはやがて取り返し のつかない大きな軋轢となり、グループを引き裂くのだった。
成功と挫折。
あまりに劇的な春夏秋冬を駆け抜けていく4人がその先で見たものとは――。
■キャスト
<チーム BLACK>
フランキー・ヴァリ:中川晃教
トミー・デヴィート:藤岡正明
ボブ・ゴーディオ:東 啓介
ニック・マッシ:大山真志
<チーム GREEN>
フランキー・ヴァリ:花村想太
トミー・デヴィート:尾上右近
ボブ・ゴーディオ:有澤樟太郎
ニック・マッシ:spi
ボブ・クルー:加藤潤一
ジップ・デカルロ:山路和弘
ノーム・ワックスマン:戸井勝海
綿引さやか
小此木麻里
遠藤瑠美子
ダンドイ舞莉花
大音智海
山野靖博
若松渓太
杉浦奎介
岡 施孜
脚本:マーシャル・ブリックマン&リック・エリス
音楽:ボブ・ゴーディオ
詞:ボブ・クルー
翻訳:小田島恒志
訳詞:高橋亜子
演出:藤田俊太郎
音楽監督:島 健
音楽監督補・ヴォーカルデザイン:福井小百合
振付:新海絵理子
美術:松井るみ
照明:日下靖順
音響:山本浩一
映像:横山 翼
衣裳:小林巨和
ヘアメイク:井上京子
稽古ピアノ:森 俊雄
音楽コーディネイト:東宝ミュージック
演出助手:郷田拓実/守屋由貴
技術監督:小林清隆
舞台監督:山本圭太
プロデューサー:今村眞治/村田晴子
製作:東宝/WOWOW
■料金(税込)
本公演 S席:14,000円
A席:9,500円
B席:4,500 円
プレビュー公演 S席:13,000円
A席:8,500円
B席:4,000 円
■東宝ナビザーブ
https://stage.toho-navi.com/
■プレイガイド
チケットぴあ https://w.pia.jp/t/jersey2022/
e+(イープラス) https://eplus.jp/jersey/
ローソンチケット https://l-tike.com/play/jersey/
CNプレイガイド https://www.cnplayguide.com/jersey/
■会場
日生劇場(NISSAYTHEATRE)
【全国ツアー公演情報】
大阪 新歌舞伎座:11月3日(木・祝)~6日(日)
福岡 博多座:11月10日(木)~13日(日)
愛知 日本特殊陶業市民会館ビレッジホール:11月 26 日(土)~27日(日)
秋田公演 あきた芸術劇場ミルハス:12月3日(土)~4日(日)
神奈川公演 横須賀芸術劇場:12月10日(土)~11日(日)
■公式ホームページ:https://www.tohostage.com/jersey/
■公式Twitter:@JerseyBoysJP
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