numan編集部
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アニメ『銀英伝』の第11話「死線(前編)」第12話「死線(後編)」の上映と、上映後に行われたアニメ制作スタッフ・安達裕章さん(監修:らいとすたっふ代表)と郡司幹雄さん(Production I.G)によるトークイベントを見学した永田さん。
今回は、そんな永田さんに振り返り上映会の感想やその“勉強”の成果を直撃するとともに、舞台への意気込みもあわせてお聞きしてきました!
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永田聖一朗(以下、永田) やっぱり広い劇場で、大きなスクリーンで観るのはいいですね! 特に11話・12話は戦闘シーンが多い回ですし、映像や音にすごく迫力があってかっこよかったです。なんだか宇宙にいるような広がりを感じられたような気がします。
――ラインハルトを演じるにあたって、上映会中に注目していたところはどこでしたか?
永田 ラインハルトのたたずまいや目線の動き、彼の親友であり側近でもあるキルヒアイスとの会話中の表情の移り変わりなどに注目していました。劇場の大スクリーンだと細部まで確認できるのでとても勉強になります。……家では、12インチくらいの本当に小さなテレビで観ていたのでなおさらかもしれないですね(笑)。
それから、トークイベント中のスタッフさんのお話しの中で、原作を研究した上でさらにアニメ版ならではの解釈を劇中に盛り込んでいることがわかって、まだまだ僕には『銀英伝』の研究が足りていないな、と実感しました。
これまでは、原作の内容を素直に受け止めてきたんですが、「実はこの場面はこういう風に解釈できるかも」というような違う角度からの見方や気づきはあまりできていなかったな、と。
例えば、「参謀役のオーベルシュタインがいないと、ラインハルトの周りにはイエスマンしかいなくなってしまう」というお話しが出たときには、天才と呼ばれるラインハルトだけでなく周りの人物の重要さに気づかされた思いで、いろいろと考える機会をいただけました。
舞台は舞台ならではの良さを伝えていければうれしいですね。
永田 数千年後の宇宙を舞台にした壮大なスケールの世界観や戦略性ある戦いもすごく面白いんですが、僕はそれ以上に、原作中で展開されていく濃密な人間ドラマに強い魅力を感じます。
銀河帝国側と自由惑星同盟側、どちらか一方を悪と決めつけないで、互いの正義や思惑がぶつかりあっていく、という描かれ方もいいな、と。
――永田さん個人としては帝国と同盟、どちら派でしたか?
永田 演じるのは帝国側であるラインハルトなんですが、原作を読んで好きになったのが同盟側のヤン。なので、同盟への思い入れも強いです。ヤンの優しい人柄が好きで、共感できる部分も多くあります。その人柄が表れている戦い方が好きなんです。
永田 ラインハルトはカリスマ性があり、誇り高く、そして、内に熱いものを秘めた人だと思います。でも、そのラインハルトを演じる僕自身には彼のようなカリスマ性や誇り高さはなくて(笑)。カリスマがある“風”、誇りがある“風”というように形だけを真似て演じるのはすごく嫌なので、演じるからにはラインハルトの内面に近づいていきたいと思っています。
――ラインハルトのようなカリスマ性を持つ人物となると、身近で参考にできるような人を探すのも難しいでしょうね。
永田 はい、宇宙の帝王になろうとするような人はなかなかいないですよね(笑)。
――難しい役どころかと思いますが、なにか参考にされましたか?
永田 悩んだ結果、思わずGoogleで“カリスマ性をつける方法”を検索してみました(笑)。……もちろん検索結果を鵜呑みにするわけじゃありませんが、納得できる意見は取り入れていきたいなと。例えば、“相手の目を見て会話する”というものがありまして……たしかにラインハルトのように泰然と構えつつ、内面にぐっと熱いものを秘める様を表現するときには、必要なことだと感じます。
ただ、そんなラインハルトもまだ僕と同じ20歳(※)なので、若さ故の危なっかしさや怖いもの知らずな面もたくさんあって、そういったところも大切に演じていきたいです。
これからどんなラインハルトを僕が作り上げていくのか、まだまだ未知でプレッシャーに感じるところはありますが、どんな形にできあがるのかを楽しみに思う気持ちの方が今は大きいです。
※年齢は物語の時系列により変化します。
永田 今回の舞台は、新・舞台シリーズとして“再演”という形になります。前作の良さを活かし、リスペクトを忘れず、それでいて前作を超えたものを――僕たちなりの新たな”伝説”を作っていければいいな、と思っています。
まだまだ勉強を続けていくという永田さんですが、その結果、永田さんがどんなラインハルトを作り上げるのか……10月公演の舞台を楽しみにしておきましょう♪
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