東京・大阪にて待望の再演!! 千秋楽にはライブ・ビューイング開催も! 舞台『クジラの子らは砂上に歌う』初日挨拶&公開ゲネプロレポート

砂の海に浮かぶ漂泊船“泥クジラ” チャクロは、まだ見ぬ外の世界に思いを馳せていた
砂がすべてを覆い尽くす世界。砂の海に浮かぶ巨大な漂泊船“泥クジラ”で暮らす人々の多くは、印(しるし)と呼ばれる、感情を発動源とする超能力“サイミア”を操る、30歳前後で亡くなってしまう短命の種族だった。
下界から閉ざされた”泥クジラ”で短い一生を終える住人たちは、外の世界を知らずに生活していた。
印の少年・チャクロ(赤澤燈)は、祖父から“ハイパーグラフィア(過書の病)”と言われたほど、記録したい衝動を抑えられない病を持つ、泥クジラの記録係。
一方、スオウ(崎山つばさ)は、数少ない無印(むいん)のひとり。印と違い長生きができるため、次期首長の呼び名も高い、リーダー候補だった。「あーあ、もっと泥クジラの記録が残っていたらな。なぜ、泥クジラは砂の海に沈まないの? 海の底には何があるの? もっと記録が残っていたらな。だから俺は未来のために書くんです!」とチャクロ。泥クジラでの日常を記録し続けているチャクロは、まだ見ぬ外の世界に思いを馳せていた。
初演から原作ファンの評価が高かった赤澤さん演じるチャクロ。優しくてキュートな少年ぽさも健在です。
リコスとの出逢いが、泥クジラの運命を大きく変えることに!!
ある日、流れてきた廃墟船で傷ついたひとりの少女(前島亜美)を保護したチャクロ。そのシーンと共に、舞台テーマ曲『スナモドリ』が流れ、登場人物ひとりひとりの紹介と幻想的なオープニング映像が映し出された。
サミ(高橋果鈴)は、その感情がない少女を“リコス”と名付けて仲良くしようとする。チャクロたちはリコスを泥クジラの一員として歓迎し、スオウは、まずはこのことを長老会に報告することにしたのだった。
チャクロたちにとって、リコスの存在が外の世界への憧れをより強いものとするが、その出会いがチャクロの、そして泥クジラの運命を大きく変えることになる……。
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