numan編集部
声優、アニメ、舞台、ゲームまで!オタク女子のための推し活応援メディア
INDEX
尚月地さんによるマンガ『艶漢』を原作した舞台"浪漫活劇譚『艶漢』第ニ夜"が2017年12月13日(水)に六本木・俳優座劇場で開幕しました。
原作マンガ『艶漢』は、柳腰の美少年で傘職人の吉原詩郎と、真っ直ぐで正義感の強い巡査・山田光路郎、詩郎の兄貴分で絶大な色香を放つ吉原安里を中心に、アンダーグラウンドな物語が繰り広げられます。
エログロが激しい世界感に実写化不可能と言われていましたが、満を持して2016年3月に第一弾"浪漫活劇譚『艶漢』"が上演。演出、脚本、舞台美術、衣装、メイク、役者の演技力によって見事忠実に表現され、大きな話題となりました。
第二弾の今作では第一弾に引き続き、櫻井圭登さん(吉原詩郎役)、末原拓馬さん(山田光路郎役)、三上俊さん(吉原安里役)、田上真里奈さん(六口役)、林野健志さん(橘伸三役)らが続投。新たに野田裕貴さん(若林剣一役)、狩野和馬さん(湯上役)、村田亘さん(佐倉春澄役)、加藤良輔さん(内海明人役)が加わり、より一層『艶漢』の世界観を豪奢に描きます。
ここでは"浪漫活劇譚『艶漢』第ニ夜"のゲネプロレポートをお届けします。
今作では次々と起こる行方不明事件を光路郎と詩郎が探っていくことから物語が展開していきます。
光路郎は手がかりを探す中、元罪人たちを集めては更生を勧める慈善塾を開く湯上の元に訪れることに。
そこでは人は罪を犯しても、変っていける! と断固として意見を変えない湯上がいて、さらには元罪人たちがうろつくきな臭い場所。
人を疑いきれない無防備な光路郎と、悲惨な生い立ちゆえに人を疑ってかかる詩郎の考えがぶつかってしまいます。
今作の詩郎は、自分の醜い過去や中身を知られたくない! という気持ちが全面に出ているように思えます。
全てを伝えてしまいたくて、でも伝えてしまったら捨てられてしまうのでは、呆れられてしまうのでは……そして自分の過去に巻き込んでしまうのでは、という葛藤が生じるのです。
そんな詩郎を察する光路郎は、まさに太陽のような存在。
高い背をかがめて顔を寄せる光路郎に、きっと詩郎も救われたことが何度もあったのでしょう。
詩郎と光路郎に訪れる魔の手は、味方だと思っていた警察仲間・若林からも伸びます。
若林お得意のエロい妄想に、詩郎と光路郎、さらには春澄までが犠牲に。抱き合ったりまさぐったり頬をスリスリしたり……。
なかでも若林が詩郎を全裸にひん剥いて、柳腰を撫で回し、詩郎を喘ぎに喘がせるシーンは見もの。舞台の見どころの1つといっても良いでしょう。
六口にもぜひご注目ください。
純白ナース美女と字面はとても良いですが、内面はとにかくドS。原作で安里を高いヒールで踏みつけたり、酷く罵ったりしていますが、舞台でも遺憾なく発揮されていました。
前作を見ている人ならわかると思いますが、今作ではさらにしっくりとくるドS加減。ですが、安里のことがどうしようもなく大切で仕方がないのが手に取るようにわかります。
身体のラインにフィットした露出の激しい戦闘服は、詩郎の魅力を最大限に発揮。
色香に惑わされているうちに、息の根を止められてしまいそうな容赦のない殺気が観客席まで伝わってきます。
『艶漢』に欠かせないのは、魅惑的な香りで獲物を寄せつけ喰らいつく、まるで毒花のような存在の"吉原安里"。
美しい外見もそうですが、常人にはできないことをさらっとやってのける姿に、惹かれてしまいます。
三上さん演じる安里は、胸から腰にかけてのラインや腰の突き出し方、背の反り加減、内ももの際どいラインまで、原作の安里をここまで研究してくれたのか! と感嘆するほどの完成度の高さ。
見かけによらない若者らしい声のトーンや、歩き方、アドリブに至るまで安里そのものです。
そんな真正の"人たらし"である安里は、警察内部の情報を得るため、"牡丹"として湯上の慈善塾に入り込むことに。目立つ金髪を黒に染めますが、隠しきれない艶めかしさが際立ちます。
1つ1つの挙動がとにかく美しく、着ている黒い着物がはだけるたびに、白い肌に目を奪われます……!
湯上も始めは自由すぎる安里に振り回されていましたが、長く抱えていた悩みを無邪気な一笑で終わらせてしまったり、欲しい言葉を無意識にくれる安里に心を開いていきます。
詩郎は、大切な物を守るために、大切だった"兄や"(安里)を殺さないといけない、そう思うたびに、かつての安里との思い出や唯一無二だったころの気持ちが蘇ってきます。せめぎ合う気持ちの中、どうすればいいのか分からなくなってしまった詩郎に、安里は無邪気に寄り添います。
そして安里の詩郎の感情を置いてけぼりにした考えは、詩郎の心をうちのめすのです。
舞台上での2人の雰囲気は表向きは、ぐずる弟をなだめる優しい兄そのものですが、安里との会話で徐々に様相を変えていく詩郎の表情がたまりません。
櫻井さんの美しい顔が悲しみ、怒り、恐怖、怯えが込もった感情表現に圧倒されます。これぞ人間の狂気や醜さを徹底的にえぐった『艶漢』。
原作で描かれる人間の美しさと醜さの表裏一体が、改めて役者のみなさんの力よって舞台で体現されていました。
"浪漫活劇譚『艶漢』第ニ夜"では、詩郎と光路郎の深い信頼関係や、安里の"牡丹"としての登場と、愛憎に満ちた詩郎との兄弟関係が分かる物語となりました。
ゲネプロ後メインキャスト9人は、"浪漫活劇譚『艶漢』第ニ夜"に対する意気込みをコメント頂けましたので、公開します。
■櫻井圭登さん(吉原詩郎役)
前作の第一夜から2年経ち、再び"吉原詩郎"を演じられてとても幸せに感じています。
今作では各キャラクターの心情や前作では見せきれなかった部分が描かれており、僕が出ていない部分も楽しませていただきました。
お客様の度肝を抜けるよう、全力で挑みたい思います。
■末原拓馬さん(山田光路郎役)
『艶漢』は、舞台化になるより前に、たくさんのファンがいる作品だと思っています。
だからこそ、より原作に近づくためにお芝居の中にも、美しい部分を描くために醜い部分を描いたりと、たくさんの要素が混ざって1つの『艶漢』が完成しました。
そういったたくさんの要素を活かし、ファンの心を動していけるように、精一杯頑張りたいと思います。
■三上俊さん(吉原安里役)
前作の第一夜から、僕自信ずっと楽しみにこの日を待っていました。
原作者である尚月地先生や、原作からのファンの期待を裏切らず、お届けできる自信があります。
精一杯頑張りますので、応援よろしくお願いします。
■田上真里奈さん(六口役)
"浪漫活劇譚『艶漢』"は、キャスト、スタッフが全力を尽くして完成した舞台となっています。
そうやってみんなで作り上げた舞台を、もっとお客様に楽しんでいただけるよう、精一杯頑張ります。
■林野健志さん(橘伸三役)
"浪漫活劇譚『艶漢』第ニ夜"と、再演を迎えることができて、とても嬉しく思っております。
キャスト全員が万全な体制で舞台に望みます。艶やかな世界にもさまざまなドラマがあることを、お客様たちに伝えていきたいと思います。
■野田裕貴さん(若林剣一役)
若林剣一は今作で初登場となります。物語の本筋にはあまり関わってこない役柄ではありますが、『艶漢』の世界観をより一層楽しんでいただけるように、精一杯頑張りたいと思います。
■狩野和馬さん(湯上役)
前作の第一夜を拝見させていただいた所、とても人間臭いドラマだと感じました。
第ニ夜ではよりパワーアップしている部分を、お客様にお見せしたいと思います。
■村田亘さん(佐倉春澄役)
佐倉春澄は今作で初登場となりますが、顔合わせの際に舞台『艶漢』に新しい風を吹き込みたいと話しました。
新しく入ったキャラクターが良い刺激となって、この作品が第ニ夜で終わらず、第三夜、第四夜と続くように、しっかりと演じていきたいと思います。
■加藤良輔さん(内海明人役)
『艶漢』の世界観を楽しんでいただくのはもちろん、佐倉春澄と同じく第ニ夜からの初登場ですので、二人のストーリーをしっかり伝えたいと思います。
■DATA
浪漫活劇譚『艶漢』第ニ夜 | |
---|---|
公演期間 | 2017年12月13日(水)~17日(日)全9公演 |
劇場 | 六本木・俳優座劇場 |
キャスト | 櫻井圭登、末原拓馬(おぼんろ)、三上 俊/ 田上真里奈、林野健志/ ほか |
原作 | 尚月地『艶漢』/『ウィングス』連載中(株式会社 新書館) |
脚本・演出 | ほさかよう(空想組曲) |
企画・制作 | CLIE |
公式サイト | https://www.clie.asia/adekan/ |
Copyright | Ⓒ尚 月地/新書館 Ⓒ尚 月地/幻灯署活劇支部 |
若林の妄想で詩郎が喘ぎに喘ぐ…!
櫻井圭登、末原拓馬、三上俊ら出演!"浪漫活劇譚『艶漢』第ニ夜"公開ゲネプロレポートhttps://t.co/nCBbzT87uZ#艶漢 #櫻井圭登 #末原拓馬 #三上俊 pic.twitter.com/bVgDyjmTPw
— numan編集部 (@numan_edd) December 16, 2017
numan編集部
声優、アニメ、舞台、ゲームまで!オタク女子のための推し活応援メディア
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合がございます
特集記事
ランキング
電ファミ新着記事
2024.11.22
六本木、Follow Me!!と言いたくて…秋【黒木ほの香のどうか内密に。】
2024.11.21