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家族を描く『仮面ライダーリバイス』。和田雅成は25年前の物語をどう演じた?

石ノ森章太郎の手により生み出された『仮面ライダー』。2021年でその誕生から50年を迎え、仮面ライダー生誕50周年記念作品として制作されたのが『仮面ライダーリバイス』です。

「昭和」「平成」と受け継がれてきた仮面ライダーの系譜は「令和」になってからも途切れることなく、『仮面ライダーゼロワン』『仮面ライダーセイバー』に続く「令和ライダー」3作目として大きな人気を博しています。
そんな『仮面ライダーリバイス』よりスピンオフ作品が誕生しました。『リバイスレガシー 仮面ライダーベイル』です。

DVD『仮面ライダーリバイス VOL.1』

DVD『仮面ライダーリバイス VOL.1』

via DVD『仮面ライダーリバイス VOL.1』
主人公・五十嵐一輝の父親である五十嵐元太の若き日を主人公にした作品であり、オリジナル作品の前日譚が語られる作品。その主演を務めるのは、舞台『戦国無双』シリーズや『舞台刀剣乱舞』シリーズで人気の2.5次元俳優・和田雅成さん。

5月22日、東映特撮ファンクラブ(TTFC)にて最終話が配信された本作ですが、28日には本作全5話を一本化した特別バージョンの上映が予定されていたり、メイキング映像の配信が決まったりととまだまだ盛り上がりを見せる予感。
本稿ではオリジナルの『仮面ライダーリバイス』を振り返りながら、和田さんが演じる五十嵐元太とは何者なのかに迫ります。
※記事の特性上、ストーリーに触れています。気になる方はご注意ください。

和田雅成 公式サイトより

和田雅成 公式サイトより

一匹狼は過去のもの?家族が描かれる『仮面ライダーリバイス』

『リバイスレガシー 仮面ライダーベイル』を語るには、まず『仮面ライダーリバイス』のストーリーをお話しする必要があります。少しだけお付き合いください。
『仮面ライダーリバイス』は、“一人で二人の仮面ライダー”というものをコンセプトに製作された作品で、両親が営む銭湯の「しあわせ湯」の跡継ぎ息子である五十嵐一輝(前田拳太郎さん)が主人公。
家族で幸せな毎日を過ごしていた一輝ですが、ある日突然、周囲には見えない悪魔・バイス(木村昴さん)の姿を目視できるようになってしまったことから数奇な運命をたどることになるのです。
弟の大二を守るためバイスと契約した一輝。フェニックスの研究者であるジョージ・狩埼により“リバイスドライバー”を渡された一輝とバイスは、それぞれ仮面ライダーリバイと仮面ライダーバイスに変身し、デッドマンズの送り込む悪魔たちとの壮絶な戦いを繰り広げていくことになります。
令和になってからというもの、『仮面ライダー』シリーズは新たな局面を迎えている印象があり、イメージ刷新に注力しているように感じさせます。
もちろん『仮面ライダーリバイス』にも同じことが言え、もっとも新しく感じさせる要素は、主人公が置かれている立場。これまで仮面ライダーというのは孤独な戦いを強いられる、いわゆる一匹狼的なヒーローでした。
正体を明かせば家族や友人を危険にさらしてしまう……初代仮面ライダー1号/本郷猛の時代からたった一人で戦い続けてきたのです。その設定が平成になり、少しずつ緩和されていき、令和3作目となった『仮面ライダーリバイス』では、五十嵐家という“家族”が主人公に据えられています。

愛する家族がいつも近くで一輝を支え、一輝もまた家族を守るために全力を尽くすという、ファミリードラマの要素にも充実しているのです。

ここ2年、コロナ禍の影響から自宅で家族と過ごすことが多くなりました。そんな世相が反映されてか、敵となる怪人の物語にも“家族”が重要要素として機能しているものが多く、まさに「仮面ライダー」という作品の常識を覆した作品と言えるでしょう。
また、主人公の一人である悪魔のバイスが“第四の壁”を超えて視聴者に語り掛けてくる演出や登場する仮面ライダーのデザインからは、『ヴェノム』や『デッドプール』、『スパイダーマン』といったアメコミ作品からの影響も強いように感じさせ、やはり今までの「仮面ライダー」とはどこか一線を画しているように感じさせます。

それでいて、50周年記念作品らしいおなじみの要素やオマージュめいたセリフなども健在ということで、往年のファンからの支持も厚い作品なのです。

和田雅成演じる白波純平とは……

五十嵐家は銭湯「しあわせ湯」を経営する、どこにでもいるような幸せいっぱいの家族。全員が家族思いのお手本のような家族なのですが、実は父・元太(戸次 重幸さん)には大きな秘密が隠されていたのです。
元太の本名は白波純平。かつて科学研究組織ノアの一員として、悪魔を退治する仕事をしていたというのです。不可思議な点も多かったキャラクターですが、まさかここまで大きな秘密が隠されているとは……視聴者に大きな衝撃を与えました。

さらに元太もとい白波純平は、悪魔の始祖であるギフの細胞を心臓に移植されており、その身体にベイルという悪魔を宿したことから、ベイルドライバーの適合者となり、仮面ライダーベイルへと変身。“悪魔の仮面ライダー”とさえ呼ばれていました。

【仮面ライダーリバイス】<第25話>予告動画

テレビシリーズ本編では未だベールに包まれたキャラクターなわけですが、その過去と真実が明かされる作品がTTFC(東映特撮ファンクラブ)にて配信開始となりました。それが『リバイスレガシー 仮面ライダーベイル』であり、若き日の白波純平を演じるのが和田雅成さんなのです。

狂気を見事に体現した和田雅成。殺陣も必見!

『リバイスレガシー 仮面ライダーベイル』の物語の舞台となるのは、一輝たちが仮面ライダーとして戦う時代から遡ること25年前。事故で瀕死の重傷を負った白波純平は、ギフの細胞を心臓に移植する実験の被験者として選ばれ、仮面ライダーベイルへと変身することになります。

その最中で悪魔の存在を知った純平は、過去に家族を殺した“赤い悪魔”を思い出します。“赤い悪魔”を倒すため、日夜、悪魔を処理し続ける純平の前に、一人の女性が現れ、純平の人生に大きな影響を及ぼすことになるのです。

「リバイスレガシー 仮面ライダーベイル」メイキング映像配信決定!

この女性というのは、もちろん、のちに純平もとい五十嵐元太の妻となる幸実のこと。つまり本作は、いかにして白波純平が五十嵐元太となったのかを描く作品なのです。ドラマで白波純平を演じているのは戸次重幸さん。大泉洋さんや安田顕さんらを輩出した演劇ユニット、TEAM NACSに所属する言わずと知れた実力派俳優です。

そんな戸次さん演じる白波の若い頃を引き継ぐにはプレッシャーもあることでしょう。
ですが、抜擢された和田雅成さんは2.5次元俳優として舞台で長年培ってきた表現力の高さで、純平の内に秘めた喪失感、苦悩、葛藤、そして狂気を見事に体現しています。

純平はいわゆる“改造人間”ということになるのですが、普通の人間ではない改造人間として生きることになった青年の悲哀というものを表情一つで表現して魅せる、まさに仮面ライダー役に打ってつけのキャスティングだと言えるでしょう。
彼が特技としている殺陣を観ることができるアクションシーンも必見です。

孤独な青年が愛する女性と出会い、家族を得ていく過程をどう演じていくのか、どんな最終話を迎えたのか――ご覧ください。

TTFCオリジナル「リバイスレガシー 仮面ライダーベイル」PR動画【和田雅成 編】

今後、テレビシリーズ『仮面ライダーリバイス』にも和田雅成さん演じる若き日の純平が登場する可能性は捨てきれません。『リバイスレガシー 仮面ライダーベイル』を機会に、オリジナル版である『仮面ライダーリバイス』の世界に浸ってみるのはいかがでしょうか。

(執筆:zash)

作品概要

【予告】リバイスレガシー 仮面ライダーベイル

TTFCオリジナル作品『リバイスレガシー 仮面ライダーベイル』

【出演】
和田雅成 大久保桜子
高橋健介 鳥越裕貴 村田充 / 津田健次郎(声の出演)
前田拳太郎 日向亘 井本彩花 西郷豊
映美くらら 戸次重幸

【スタッフ】
原作:石ノ森章太郎
監督:坂本浩一
脚本:毛利亘宏
主題歌:『My dream』 五十嵐幸実(映美くらら・大久保桜子)
製作:東映特撮ファンクラブ

■東映特撮ファンクラブ公式サイト
https://tokusatsu-fc.jp/

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numan編集部

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