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通常は、6振りでの編成の刀剣男士のほか歴史上の人物など多くの出演者が登場する刀ミュから、“源氏の重宝”とされる刀剣男士、髭切(三浦宏規さん)と膝丸(高野 洸さん)二振りがフィーチャーされた「双騎出陣」が行われました。
ここでは、7月3日に品川プリンスホテル ステラボールで行われたゲネプロの様子をお伝えします!
INDEX
今夜彼女が語るのは、「鍵屋の辻の決闘」「元禄赤穂事件(忠臣蔵)」などと並び、日本三大仇討ちのひとつと言われる「曽我物語」。父の仇を討ち、儚く散っていった「一万(いちまん)」と「筥王(はこおう)」の兄弟の物語。瞽女は語ります。
物が語るゆえ、物語――と。
髪がひとつに束ねられていたり、揃いの桃色の水干を着ていたりと、戦闘服での出陣の際とは違う装いが目を惹きます。
長じたふたりは父の仇討ちを決意しますが、大切な子供を死なせたくない母(加納幸和さんの兼役)はそれを許しません。兄の背中に追いつきたい弟と、寄りそう弟に応えたい兄の姿がふたりの歌と剣術の稽古の様子で描かれますが、兄弟の思惑を危惧した母親により筥王は出家させられ、兄弟は別々の道を進むことに。
こっそり剣術の修行をする筥王に気づいた別当が、読経を「えらいやっちゃ、えらいやっちゃ」と阿波踊り風にしたり、「ヤーレンソーラン」とソーラン節風にしたりすると、「真剣乱舞祭2018」で見たような……? というお祭り風に踊り出してしまう筥王(膝丸/高野 洸さん)に笑いが起こる一幕も。
一方、父の仇である工藤祐経は源頼朝の重臣になっており、簡単に手を出せない相手になっていました。頼朝の家臣を討つということは、頼朝に刃を向けるも同然。兄弟は生きて帰らぬ決意を胸に、今生の暇乞いのため母の元へと向かうのでした。
「ちはやぶる 神の誓ひの違はずは 親の敵に 逢ふ瀬結ばん」曽我十郎祐成
「天くだり 塵に交はる甲斐あれば 明日は敵に 逢ふ瀬結ばん」曽我五郎時致
警護の侍を次々と倒していくふたりですが、工藤祐経の姿はなかなか見つかりません。五郎を狙う祐経に気づいた十郎は弟を守り、その矢を受けてしまいます。
悲願である仇討ちのため、自分を捨て置き祐経の元へ行けと弟を送り出す兄。そして、ついに宿敵・祐経を打ち果たした弟も、兄へと折り重なるように力尽きるのでした――。
2部では刀ミュの本公演と同じく、髭切&膝丸によるライブパフォーマンスが行われました。白と黒を半々に分けたかのような、ノーブルな雰囲気の新衣裳で登場したふたりは新曲を4曲披露!
そして、弟の名をうっかり忘れてしまう髭切により「筥王」「五郎」「時致」「助六」と一通り名前を間違えられた膝丸から鋭いツッコミが入るという仲睦まじい(?)兄弟の姿も。
観た人を新たな世界へと誘ってくれるパワーを持った演目に、刀ミュの今後にも期待が寄せられるものとなりました。
撮影:宮内勝
©ミュージカル『刀剣乱舞』製作委員会
販売元:ユークリッド・エージェンシー
公演期間・劇場:2019年7月4日~7月14日 品川プリンスホテル StellarBall(ステラボール)
原案:「刀剣乱舞‐ONLINE-」より(DMM GAMES/Nitoroplus)
演出:茅野イサム
脚本:御笠ノ忠次
振付・ステージング:本山新之助 DAZZLE
出演:髭切役 三浦宏規、膝丸役 高野 洸/丸川敬之(花組芝居) 西岡寛修 村上雅貴/笹原英作 河野健太 前原雅樹 竹内秀明/加納幸和(花組芝居)
主催:ミュージカル『刀剣乱舞』製作委員会
(ネルケプランニング ニトロプラス DMM GAMES ユークリッド・エージェンシー)
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/撮影:宮内勝
©ミュージカル『刀剣乱舞』製作委員会