【写真追加更新】『音楽朗読劇 遙かなる時空の中で3』作品の歴史とキャストの絆を感じる朗読劇

【写真追加更新】『音楽朗読劇 遙かなる時空の中で3』作品の歴史とキャストの絆を感じる朗読劇

ネオロマンス初となる朗読劇イベント『音楽朗読劇 遙かなる時空の中で3』が2018年11月17日(土)世田谷区民会館にて行われました。生演奏に乗せて、三木眞一郎さん、関 智一さん、井上和彦さんの熱い芝居がぶつかり合う贅沢な空間は、コンテンツの新しい可能性を見せてくれました。こちらの記事では夜公演の様子をレポートします。

あらすじ(公式HPより)

源氏と平家が覇権を争っていた時代。
平家討伐軍の総大将・源九郎義経は、源 頼朝の命により平家との和議を破棄し奇襲をかけるよう告げられる。
一方、源氏の軍奉行・梶原景時は、すでに頼朝より命をうけ、生田を目指していた。
景時を見殺しにしないため、九郎は一ノ谷へ向かった。

一方、平家軍を率いる還内府・有川将臣は、源氏の兵を待ち構えていた。
時空を越え、この世界にやってきた自分を助けてくれた平家に恩を返す。
そのために、将臣は平家滅亡を回避するべく動いた。

将臣の策により源氏の奇襲は失敗。平家は戦に勝利する。
総大将の職を解かれた九郎は、頼朝に弁明することもかなわず、むなしく京へと戻る。
だが、すでに京は平家によって制圧されていた。

炎に包まれる京の街中を駆け抜け、邸に戻った九郎。
しかしそこに待ち構えていたのは、将臣だった。

刃を交える九郎と将臣。
そこに銃をかまえた景時が現れ......!!

将臣、九郎、景時、それぞれの想いが交錯する時、運命は動き出す――。

2018.11.17,18|音楽朗読劇: story

記憶が呼び覚まされる音楽と、声だけで見える光景

尺八:中村仁樹、ピアノ:田中和音

通常のネオロマンスイベントは、朗読、ライブ、バラエティなど様々なコーナーで構成されていますが、今回の音楽朗読劇は文字通り、演奏と朗読のみ。2019年に25周年を迎えるネオロマンスシリーズでも初の試みとなります。  
会場に入るとステージ上には3人分の椅子と、キーボード、尺八が置かれており、生朗読と生演奏のコラボレーションに早くも期待が高まります。吊るされた行燈の温かな光がいかにも”遙か”らしい世界観を演出していました。

龍神の鈴の音が開演の合図を知らせると、まずはピアノの田中和音さん、尺八の中村仁樹さんによる『遙かなる時空の中で3』のテーマソングの演奏が始まります。川の流れのような滑らかな旋律。音楽というのは記憶を呼び覚ましてくれるもので、早くも『遙か3』の世界に心が持って行かれます。

冒頭は、有川将臣(三木眞一郎さん)が、弟の、幼馴染の望美とともに異世界に飛ばされてしまうシーンからです。せわしなくクリスマスケーキの相談をしてくる望美に呆れつつも「ほら、譲が来たから。そういう相談事はアイツが適任だろ?」という将臣。
現代ではただの高校生だった将臣の年相応なリアクションに、頬を膨らめて怒る望美や、何だかんだ望美のために尽くす譲の姿が、その場にいなくても想像できます。しかし、彼らの日常は突然、遠い過去の日々となってしまうのです。

有川将臣役:三木眞一郎

男たちの葛藤と、運命を変える神子の声

リズヴァーン(石田 彰さん)の厳かなナレーションにより、この世界における歴史が語られます。石田さんは声の出演でしたが、その存在感は抜群です。徐々に激化していく源氏と平家の争い――リズヴァーンは八葉として、九郎の剣の師として、源氏軍とともにあることを誓います。

絶対的な存在の兄、源 頼朝の命により、平家との和議を破棄し奇襲を仕掛けるように命じられる源九郎義経(関 智一さん)。一本気で人情に熱い彼は心中で葛藤します。
「俺は、和議と偽ってだまし討ちをするのではなく、正々堂々戦いたかった――平家軍を率いる還内府と。」関さん演じる九郎の絞り出すような悲痛な声が静かに響き、印象的です。

葛藤しながらも、自らの役目を全うした九郎でしたが、一ノ谷の源氏軍の奇襲はまさかの失敗。その陰には還内府、もとい有川将臣の活躍がありました。自らの歴史の知識を武器に平家滅亡を回避していく将臣でしたが、先日まで行動を共にした”九郎”が、宿敵の源九郎義経であること、そして源氏の神子が望美であることを悟ります。「悪いな、九郎、望美。俺はもう命をかけて守るべきものを選んでる。次に戦場で会った時は、お前たちを――。」スポットライトに照らされ、険しい表情の三木さん。客席も手に汗を握って聞き入りました。

源九郎義経役:関 智一

平家との再戦に備える九郎を支えながらも浮かない表情の梶原景時(井上和彦さん)。彼は頼朝が九郎にどんな処罰を下すか知っていながらも、それを知らないふりをして九郎の側にいます。頼朝に家族を人質にとられている景時は、頼朝の命に背くことはできないのです。「許されるはずもない裏切りだ……それでも、他に方法がない。」ピアノの音色も相まって、井上さん演じる景時の苦悩が痛いほど伝わってきました。

それぞれが葛藤を抱えたまま、事態は最終局面へ。平家に掌握され、炎に包まれた京の町で、ついに将臣と対峙することになる九郎。そこにやってきたのは、平家ともども九郎を葬るように頼朝に命じられた景時でした。
信じられないといった表情で景時を見つめる九郎……といっても、そんな映像やスチルはどこにも出ておらず、関さんのお芝居からこういった情景が頭に浮かぶのです。「これでやっと終わらせることができる――。」と九郎と将臣をしとめ、屋敷に火を放つ景時。ここでも泣き笑いのような、切ない景時の表情が目に浮かびます。

梶原景時役:井上和彦

炎に包まれる京の町。己の信念を貫き、散っていった命たち。絶望の最中、力強い声が響きます。
「運命なんて変える、私が変えてみせる!」
それは、川上とも子さんの望美の声。まさかのサプライズに、会場からはすすり泣く声も聞こえました。そう、私達は、この運命を変えなくては――。そんな決意をさせられる前半の朗読劇の締めくくりでした。
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