zash
子供の頃から培ってきた映画、海外ドラマ、特撮、アニメの知識を活かして活動中。各媒体でコラム、取材レポート、インタビュー記事を執筆する他、雑誌やマスコミ用リリースへの寄稿も行っている。
しかし、パフォーマンス中にアイが、自身の笑顔について悩む場面では、これぞアニメ版の真骨頂とでも言うべきでしょうか。声優さんによって命を吹き込まれたことにより、アイの苦労が滲み出た素晴らしい演技を観ることができ、細かい表情の変化を表現した作画と相まって、見事にアイドルの苦悩と葛藤を魅せつけてくれるのです。
そのほかにも、映画やテレビドラマのキャスティング事情などについて、事細かに描かれていることが多く、アイがあるドラマに出演することになるくだりに注目。
アイは弱小プロダクションのアイドルであり、未だ芸能界で権力を有していません。そのため、脇役での出演となるのですが、アイはカメラの前で優秀な演技を披露して魅せます。撮影現場の雰囲気が生々しく伝わる写実的で滑らかな作画が印象的です。
監督はアイの演技を大いに気に入っていたのですが、いざオンエアされるとそのシーンはカットされているというシーン。監督いわく、大手の事務所がゴリ押しする若手女優よりも魅力的に映る存在がいたら大問題になると……。
こういった大手の芸能事務所が実権を握っており、実力が伴わない若手をゴリ押ししてくるといった部分は、今も昔も変わらない日本の芸能界特有の“真実”であるように感じます。どの事務所に入るのか、誰に気に入られるのかで、人生が大きく変わる。芸能界は決して平等ではないということがハッキリと描かれているのです。
これほどの情報量でありながら、ここまでが第1話中盤あたりまでの部分。前述の原作漫画のテンポの良さをしっかりと受け継いだ構成になっていることが伺えます。
ファン目線だけでは到底目にすることのできない「芸能活動の裏側」がアニメとして明確に描かれており、本作はただただ推しのアイドルの成長著しい活躍を楽しむだけでは終わらないのです。
率直な感想を言わせてもらえば、第1話を視聴した時点での感想は……大満足! あえてここで断言させていただきます。『【推しの子】』は漫画原作ファンもアニメ版を楽しめる!
zash
子供の頃から培ってきた映画、海外ドラマ、特撮、アニメの知識を活かして活動中。各媒体でコラム、取材レポート、インタビュー記事を執筆する他、雑誌やマスコミ用リリースへの寄稿も行っている。
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