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『ダンダダン』Creepy NutsのOPはここがスゴイ!アジアな「和」と世界最新の「ビート」をMIXしたサウンドが中毒になる

最もわかりやすいフレーズとしては、Aメロ内にある「貞ちゃん伽椰ちゃん」。これは日本ホラー映画の大名作、『リング』シリーズの貞子と『呪怨』シリーズの伽椰子のことですね。

また「四尺四寸四分様」は、インターネット掲示板・2ちゃんねるの怪談が集まるオカルト板のスレッド、通称・洒落怖を由来とする八尺様が元ネタでしょう。

4という数字も、死を連想するため昔から不吉な数字であると言い伝えられています。4時44分という時刻もホラーではお馴染みの存在であり、多くの日本人にとっては小さな嫌悪感のある時間でもあることでしょう。

また楽曲の中にはこの他にも、上記の洒落怖を由来とするフレーズが複数。『ダンダダン』の作中にも洒落怖の内容を元とするエピソードがあるため、そういった理由でも多く引用されているのでしょう。

「お憑かれさま」も、洒落怖で紹介されたオカルト話のひとつがおそらく由来ですね。筆者も元々この洒落怖を読むのは好きでしたが、本エピソードは非常に短い話ながらも、真相を知った時に特にゾッとする話のうちのひとつです。

そして楽曲の最も肝となるのは、Bメロ冒頭の「ハイレタハイレタ…」という歌詞。こちらも洒落怖を発祥とする怪談・ヤマノケにちなんだフレーズですね。楽曲タイトルの「オトノケ」はおそらくこの怪談や、古くより妖怪などを表す“物の怪”という言葉から付けられたのでしょう。

怪談・ヤマノケは、不幸にも山の怪異に魅入られてしまった人にまつわるエピソード。同様に「オトノケ」も、いうなれば音楽で大勢の人を魅了する怪異といった所でしょうか。サビの後半の歌詞では、そんなオトノケに魅入られた人の描写が描かれています。

そんなオトノケに魅入られたのは、今でこそ自身も人々を魅了する側となったCreepy Nutsの二人もきっと同じなはず。同時に、ウィットの効いた巧みな韻踏みとポップなサウンドで大勢を虜にしてきた、まさにCreepy Nutsの真髄が詰まった曲。それがこの「オトノケ」でもあると言えるでしょう。

今シーズン注目作に相応しい渾身の主題歌。様々な音を楽しんで

秋アニメラインナップでも特に注目作の『ダンダダン』。話題を集める作品を彩る音楽となったCreepy Nutsの主題歌「オトノケ」もまた、その注目度に相応しい渾身の1曲ともなっています。

物語本編のみならず、楽曲からオカルトやHIPHOPという音楽など、様々なジャンルへ興味をそそられる入口ともなること間違いなし! ぜひアニメ放送ともあわせて、引き続き楽曲を楽しんで下さいね。

(執筆:曽我美なつめ)

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曽我美なつめ

音楽、二次元コンテンツ(アニメ/マンガ)を中心にカルチャーを愛するフリーライター。コロナ禍を経て10年ぶりにオタク・同人沼に出戻りました。全部宇髄天元のせいです。

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