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本稿ではREAL AKIBA BOYZ(リアルアキバボーイズ)にインタビュー!
レペゼン秋葉原! アニメソングなどに合わせてダンスパフォーマンスを繰り広げるチーム・REAL AKIBA BOYZ(リアルアキバボーイズ/以下、RAB)が17周年を迎えました。
RABの9人のメンバーは全員、世界でもトップクラスのダンサー。確かなスキルに裏打ちされたコミカルな動きとアクロバティックなテクニックが融合されたスタイルは圧倒的で、唯一無二の魅力を放っています。さらにRABは、オタク文化とダンス文化を融合した先駆者で、新しいジャンルの開拓者でもあります。
10月4日には大きな目標だった武道館単独ライブも控えているRABから、結成時からのオリジナルメンバー・涼宮あつきさんと、オーディションを突破して2019年に加入したゾマやかじゃない!さん(以下、ゾマ)にご登場いただき、RABのこれまでの歴史から「アニソンダンス」の魅力や難しさまで語っていただきました。
INDEX
――まずは武道館単独ライブの開催、おめでとうございます! この17年間、RABはダンス文化をオタク、アキバ文化と融合した活動をしていますが、おふたりの“オタク歴”と“ダンス歴”を教えてください。
涼宮あつきさん(以下、あつき):
アニメは小学生の頃から大好きで、同級生が観ていないようなアニメも観ていました。ただ、はっきり“オタク”と自覚するようになったのは2007年。『涼宮ハルヒの憂鬱』にハマって、グッズも買い漁るようになってからですね。
でも、小学校5年生の頃からアニメイトに通い続けていたんで(笑)、何かのきっかけがあればいつでも本格的なオタクの世界に進んでいた気がします。ダンスに出会ったのは中学生の頃です。
ゾマやかじゃない!さん(以下、ゾマ):
僕は高校生になってブレイクダンスを始めたんですが、その時の1年下の後輩がめちゃくちゃオタクだったんです。彼の影響でニコニコ動画を観るようになり、アニメも観るようになりました。『涼宮ハルヒの憂鬱』や『らき☆すた』をDVDで観て……そこからなのでオタク歴は高2からですね。ダンスもオタクもどちらも歴で言うとほぼ15年。今32歳なので人生の半分はブレイクダンスとオタクです。
――早い時期からダンスとオタクを組み合わせる感覚はありましたか? それとも、ダンスはダンス、アニメはアニメでそれぞれ別物として好きという感覚?
あつき:
そこが多分、自分とゾマで年代によって違うと思うんです。僕がブレイクダンスをメインにやっていた2006~2007年頃は正直、オタクとダンスは区別している意識でした。
今“ROOTS”と呼んでいるRABのオリジナルメンバーの5人が集まったのが2007年で、そこから徐々にブレイクダンスをやりつつオタクも前面に出していくという方針になりました。当時はオタク+ブレイクダンスを披露していたのは、間違いなく僕たちだけだったと思います。その一方で、風当たりも強かったです。
――「B-BOYにオタク文化を持ち込むな」という空気もあったそうですね。
あつき:
ありましたね。正直、当時の僕らはブレイクダンスの世界ではそれぞれ“期待の若手”だったんです。世界レベルの大会でも活躍しているメンバーがオタクを前面に出していたパフォーマンスをすることに対して、白い目で見られましたし、実際に注意されたこともありました。
――ゾマさんの世代でもそういう感覚はありましたか?
ゾマ:
B-BOYはどちらかというとアンダーグラウンドな世界なので、そこでオタク性を出しにくい雰囲気は多少、感じてはいましたね。でも、僕らはそれこそRABの先輩たちの活動を見ていたので「そういうの、やっていいんだ!」という気持ちになれた世代です。
あつき:
後輩を救いました(笑)。
ゾマ:
はい(笑)。本当に先駆者として道を拓いてくれたと思います。
――RABは最初、オフ会の感覚で集まったそうですね。
あつき:
そうですね。ブレイクダンス界隈で知り合ったメンバーですが、最初は集まって一緒に踊ろうという意識はなくて。「どうやらK-TAN(現在のけいたん)って奴がオタクらしい」とか「マロンって奴が実はアニメが好きらしい」とか風の噂で耳にして連むようになって、当初は本当に秋葉原で一緒に買い物するとか、ダンスは関係なしに友達感覚で活動していました。
――当時の雰囲気からすると、お互い「実はオタクなんだ」と言い出しづらかったりしたことも?
あつき:
最初は探り探りでしたね。たとえばオリジナルメンバーのDRAGONは当時からイケイケの若手で、ブレイクダンス界で注目される存在。僕はDRAGONとダンスバトルで戦って何回も負けていたので、当時は彼のことが嫌いというか(笑)、勝手にライバル視していました。
ある日、風の噂で「DRAGONもどうやらアニメが好きらしい」って聞こえてきて……にわかに信じられませんでしたね。そんななか、あるブレイクダンスの大会でDRAGONが控え室にひとりでいたので、「アニメ好きなの?」って勇気を出して話しかけたんです。そしたら「いや……実は好きなんだよね」って。そこから意気投合しました。
ゾマ:
僕の世代だと、それこそRABの先輩たちが作りあげてきた「アニソンで踊るダンス」がすでに確立されている状態でした。アニメ好きかつダンス好きが集まるイベントもあったから、自然と「みんな仲間」という意識です。探り合うような瞬間はあまりなかったですね。
とはいえ、普通のブレイクダンスのイベントで会ったゴリゴリのB-BOYが、実はアニメ好きと知って何だかそわそわ……みたいな感覚はありましたけれど(笑)。
――オタク仲間だったRABがチームとして一緒に踊るようになったきっかけは?
あつき:
それも遊びの延長で始まったところがあって。オタク友達とはいえブレイクダンス界では注目されているメンバーだったから、「このメンバーでダンスバトルの大会とかにも出てみる?」みたいな軽いノリで決まったんです。
当時のブレイクダンス界からすると「何でこのメンバーが組んで大会に出てるの?」という感覚で反響もありましたけれど、僕らとしては「ただアニメ好きで集まっただけだけど?」って(笑)。
――期せずしてドリームチームが結成されたわけですね。
あつき:
そうなりますね、結果として。でも、当時は今のようにいかにもなオタクファッションもしていなかったし。よく見るとアニメTシャツを着ているとか、その程度でした。
――現在のスタイルが確立されていくなか、アニソンダンスとストリートダンスの違いを意識することはありましたか?
ゾマ:
ありますね。普段のストリートで踊っている時は(曲の)ビートを追うとか、自分が練習してきた動きをネタとして披露することが多いんです。そこにアニソンが加わると、まず歌詞が日本語っていうことで表現が広がる。それは大きいのかなと思いますね。歌詞に動きを合わせたり、そのアニメの内容にちなんだ動きを入れたり、アニメのワンシーンをダンスに落とし込んで音にハメたり。
あつき:
アニソンって起承転結がはっきりあるんですよね。アニソンでストリートダンスを踊るのって、実はめちゃくちゃ難しいんです。そもそもが曲の速度がめちゃくちゃ早かったり、音数が多かったり、展開も目まぐるしく変わるので、(合わせて踊るのが)難しい。でもその分だけ、アニソンにうまくついていけると内容の濃いダンスができる。だからこそ、アニソンでダンスを踊るってことに人が惹きつけられるのかなとも思います。
ゾマ:
アニソンのダンスバトルで面白いのは、ダンスがうまいだけじゃ勝てないってところで。アニメ作品への愛の表現がハマった瞬間に会場がドカンと沸いて、ダンス自体が相手より下手でも勝つことができるんですよね。ある意味、アニメ作品自体を超えてしまうような瞬間もあります。
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