『駒木根葵汰 1st写真集 Key』(KADOKAWA)

特撮出身・駒木根葵汰が「一流俳優になる」と確信したワケ。『新・暴れん坊将軍』に抜擢、BLドラマでの新境地で感じた彼の素質

中でも特に評判が良く、大きな話題となった作品が、夏野寛子 原作によるBLドラマ『25時、赤坂で』。新人俳優と人気俳優の恋愛を美しく描いた同作で、駒木根さんは人気俳優の羽山麻水役を演じました。

黒髪で奥手な少年のようなイメージから一変、金髪で積極的なカリスマ俳優をしっかりと演じており、相手役の新原泰佑さんをリードしている印象が強いです。

様々な役柄を演じた経験を持っていた駒木根さんだからこそ、たとえ人気俳優という役どころであっても、驕りや嫌みの無い純粋な演技ができると同時に、どこか退廃的な雰囲気も漂わせることにも成功しており、俳優として新境地を開拓したと言えるのではないでしょうか。

特撮作品での印象があまりにも強かった筆者にとって、同作での役柄は衝撃的なものでしたが、ヒーロー俳優からの脱却を図るには、このくらい大きな変化を遂げないと、その後のキャリアに苦労することになるのかもしれません。

そういった意味でも、駒木根さんのキャリア形成においてターニングポイントとなった作品であることは言うまでもなく、演技幅を証明する良いきっかけになったと言えるでしょう。

時代劇から本格ドラマ…演技の振れ幅を魅せた2024年

打って変わって、夏原武と刃森尊 原作によるヤンキー漫画を原作とした『伝説の頭 翔』では、不良集団「グランドクロス」幹部メンバーの一人である丸川敦役に扮しました。金髪なのは『25時、赤坂で』と変わりないのですが、本作の駒木根さんは、まさしく“ヤンキー”と言えるような風貌で登場します。

そこまで見た目は変化していないのに、声色、表情、内面の掘り下げでここまで変化を遂げられるのは凄まじいこと。それだけキャラクターに対して向き合っている証拠だと思います。ヤンキーでありながらも、心優しい一面も併せ持ったキャラクター性を体現しており、終始、目が離せない存在でした。

その他にも、『君とゆきて咲く ~新選組青春録~』、松本清張ドラマスペシャル第一夜『顔』、『あなたの恋人、強奪します。』などで、時代や役柄に囚われない演技の振れ幅を魅せた一年となりました。ちなみに2024年はアクターズセミナーにおいても優秀な成績を残したということで、エランドール賞アクターズセミナー優秀賞も受賞しています。

なんと2025年は『新・暴れん坊将軍』への出演!

そんな駒木根さんの快進撃は、2025年になっても留まるところを知りません。

まだ年が明けたばかりだというのに、早くも新春から『新・暴れん坊将軍』への出演で大きな話題となりました。約16年ぶりとなる待望の新作において駒木根さんが演じたのは、物語のキーパーソンでもある小次郎役。

松平健演じる徳川吉宗の次男坊に当たり、文武両道、才能に溢れた子息。欲深き家臣に利用され、西洋銃に魅せられてしまうという役どころは、劇中でも一際目立った存在でした。普段あまり目にしない“髷姿”を披露してくれたわけですが、これがまた非常に絵になる。

どんな格好をしていても絵になるところは、将来的なカメレオン俳優としての素質を大いに感じさせる次第であります。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

今後の活躍が期待される若手俳優・駒木根葵汰さん。まだまだ年齢も若く、これからの俳優さんですが、すでに経験値だけで言ったらベテランクラス。

ヒーローからヤンキー、果てはBL、時代劇までこなす、その演技幅も申し分なく、筆者は勝手ながら、かつて映画『ブロークバック・マウンテン』や『ダークナイト』などで活躍したオーストラリア出身の名優ヒース・レジャーと重ねてしまっており、「令和のヒース・レジャー」と呼んでしまっております。

それほどまでに将来を期待させる演技力で、カメレオン俳優としての未来に期待を抱かせる俳優なのです。

(執筆:zash)

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numan編集部

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