めっちゃわかる…“推しの死”経験談に共感の嵐「26年間ずっとツラい」「今年5人死にました…」

先日発売した週刊少年ジャンプに掲載されたある作品の内容から、X(旧Twitter)では「推しの死」というワードがトレンドに。作品の枠を超え、さまざまな「推しの死」経験談や「推しの死」に対する考え方など、実に多くのポストが集まり、推しは違っても似た体験や境遇に共感しあうオタクたちの姿が印象的でした。

本記事では、みなさんがつぶやいた「推しの死」エピソードをピックアップしてご紹介。推しの死は辛く悲しいけれど、同志の思いに少しだけ心が軽くなるかも?

※本記事では死去したキャラクター名が表記されています。気になる方はご注意ください。
いらすとや 泣いている女の子のイラスト

ずっと忘れない。「26年経っても深い心の傷」「続きが読めなかった」

まずは、「推しの死」を経験した人のエピソード。赤裸々に当時の思いを綴ってくれています。作中で多くの死者が出ている『進撃の巨人』については、「エルヴィンが亡くなってから、話の続きを見られずにいました」という声が。

また『FF』シリーズきっての名作として名高い『ファイナルファンタジー7』ファンからは「人生最初に痛感したのはエアリス(FF7)。もう26年経つというのに、深い心の傷として残り続けている」、基本的にキャラクターが亡くなる描写の少ない『ONE PIECE』ファンからは「エース(ONE PIECE)が亡くなって10年間受け入れられなかった」など、長い間推しの死への悲しみが癒えないという人が多いようです。

『小説FINAL FANTASY VII REMAKE Traces of Two Pasts』(スクウェア・エニックス)

『小説FINAL FANTASY VII REMAKE Traces of Two Pasts』(スクウェア・エニックス)

そのほか『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズでは渚カヲルの死に対し「何度も乗り越えてきたけど、慣れたりはしないので毎回泣く」、『銀魂』では「をあんなに嘆いたのは後にも先にも高杉だけ」、『NARUTO』では「イタチ(NARUTO)が亡くなったとき1週間休んだ」など、各々の愛する作品で推しの死を経験した人たちがその悲しみを語りました。

バトルがメインとなっている作品では、時としてキャラクターの最期を見届けなくてはならないことも。「推しの死」に直面すると、あまりのショックに長い間その作品を読み進められなくなってしまったり、受け入れられず塞ぎ込んでしまうという人も少なくありません。

『進撃の巨人』14巻(週刊少年マガジンコミックス)

『進撃の巨人』14巻(週刊少年マガジンコミックス)より

筆者は『ONE PIECE』オタクなのですが、当時はエース愛の深い友人たちが学校を休んだり、ひと晩でティッシュが3箱空いたと目を腫らしていたりしたのを覚えています。その後も当該シーンやその続きを読めなくなって作品を離れたり、当時のアニメオープニング曲がかかるだけで泣き崩れてしまったり、回想シーンに登場するたび辛くなると漏らしていたり、未だなにかしらの傷を負ったまま。

生活や人生にまで影響してくるほどに推しの存在というのは絶大。そんな推しがこの世からいなくなってしまったら、やりきれませんよね。

「特に役割が大きかったキャラの死は推しじゃなくても影響を受ける」「推しじゃなくても、キャラクターが死ぬのは怖いしトラウマ」なんて声もあり、やはり大多数にとって誰かが亡くなるというのは精神的にダメージが大きいようです。

つ、強い…!「推しの死には慣れてる」「死まで美しいと思う」

一方で、なかにはこんな猛者も。

先ほども話題にのぼったエース(ONE PIECE)の最期が衝撃的だったことから「エースの死を経験してから、ちょっとやそっとの死じゃへこたれなくなった」という声や、『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズファンからの「ジョジョにおいては死んだ事実よりもどう生きたかに着目するので、死を受け入れられないってことはない」という声、「コナンでキャラが死ぬことあんま無いなーと思ったけど毎日死んでたんだった」など、推しの死に少しずつ慣れていくタイプ。

さらには、推しは死をまでも美しいと語る人も。「生きててほしいけど、死んでるほうが美しい」という持論を投稿していました。推しの死を通してメンタルが鍛えられ死に対する免疫ができていたり、もはや死すら推しの魅力のうちとして楽しめるなど、強いハートの持ち主が見受けられます。

DVD『ONE PIECE Log Collection “ACE"』(エイベックス・ピクチャーズ)

DVD『ONE PIECE Log Collection “ACE"』(エイベックス・ピクチャーズ)より

“推しが死にがちな人”の思いは?

オタクをしていると「私が推したキャラはだいたい死んじゃうんだよね」と語る“推しが死にがちな人”に出会ったこと、一度はあるのではないでしょうか? そんな“推しが死にがちな人”たちは、「推しの死」をどう捉えているのでしょうか。

立て続けに推しが亡くなってしまったという人からは「もう地獄」推しの死は何度経験しても辛い!全部辛いよ!」「今年推した人が5人死にました……」と悲痛な声が。

なかには「死ぬもんだと思って推してるから、多少は気が楽」と諦めを感じている人も少なからずいる様子。しかし、推しが次々亡くなるからといって、前項の猛者たちのように慣れてしまうというのは稀有なパターンのよう。推しには生きていてほしいという切実な思いが伝わってきます。

DVD『NARUTO-ナルト- DVD-BOX I 参上!うずまきナルト』(ソニーピクチャーズエンタテインメント)

DVD『NARUTO-ナルト- DVD-BOX I 参上!うずまきナルト』(ソニーピクチャーズエンタテインメント)

また別の視点からは「本当につらいのは推しを産み落とした作者の死」という達観した意見もありました。

推しどころか、その作品自体の続きが読めなくなってしまうというのは考えただけでもつらい……。おなじく作者の逝去によって未完のまま止まってしまった作品のファンからは、共感の思いが寄せられていました。

深い悲しみも愛があってこそ

さまざまな「推しの死」エピソードが登場しましたが、深い悲しみを負ったという人も、だんだんと死に慣れたという人も、共通して推しへの愛をあわせて語っているのが印象的でした。

今回「推しの死」がトレンドになるきっかけとなったキャラクターの衝撃的な死も、多くのファンに大きな悲しみをもたらしています。辛い気持ちに飲み込まれそうなときは、一度ほかの作品やいっそ全く違うジャンルの趣味に没頭して気を紛らわすというのも良いかも。

しかし、なかなか心が癒えないのもキャラクターを心から愛しているからこそ。これからもそのキャラへの愛を、大切にもっていてほしいと思います。

(執筆:まりも)

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まりも

アニメ作品を扱う某テーマパーククルー、原宿ファッションメディアのライター、アニメ作品のコラボカフェ企画、グッズデザインを経てアニメライターに。ONE PIECEとロロノア・ゾロを人生の主軸・指針としています。

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