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海賊王と呼ばれ、富、名声、力の全てを手に入れたゴール・D・ロジャーが処刑される際に放った最期のセリフから物語が始まった『ONE PIECE』(ワンピース)。
ロジャーは自ら海軍に自首し、処刑されました。しかし、歴史上ただひとり海賊王と呼ばれたほどのロジャーがなぜ自首という道を選択したのでしょうか?
INDEX
ロジャーが自首を選択した理由は作中では明言されていないため、読者の中で様々な考察が飛び交っています。なかでも有力なのが、ロジャーが「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」が隠されているとされるラフテルに到達した際に、20年以上先の未来でないと成し得ない何かを知ったのではないかという考察です。
ラフテルとは「偉大なる航路(グランドライン)」を進んだ先にある最後の島で、歴史上ラフテルに辿り着いたのはロジャーが率いるロジャー海賊団だけ。ロジャーが最期に放ったセリフ「俺の財宝か? 欲しけりゃくれてやるぜ… 探してみろ。この世の全てをそこに置いてきた」というセリフから、海賊たちは皆ラフテルを目指しています。
ロジャーは仲間とともにラフテル到達を果たしましたが、不治の病に侵されていて余命1年という状態でした。その後ロジャー海賊団は解散。ロジャーは船を降り、1年後に自首します。
なぜロジャーはラフテルで見つけた大秘宝を持ち帰らずそのままにしたのでしょうか?
注目したいのは2019年に公開された劇場版『ONE PIECE STAMPEDE』や、2020年に発売された『ONE PIECE』96巻968話の中で、ラフテル到達について話したロジャーの「おれ達は…… 早すぎたんだ」というセリフ。
ロジャー達が見た大秘宝の正体はまだ明らかになっていません。しかしロジャー海賊団の一員であり、ロジャーと共に大秘宝を見た光月おでんが残した航海日誌には「あの日おれ達は世界の全てを知った」と大秘宝を見つけた時のことが書かれていました。
おでんが偉大なる航路(グランドライン)を制覇した25年前の回想シーンで、ロジャー海賊団と共にワノ国を開国して20年以上先の未来を待つことを宣言しています。
さらに妻である光月トキに渡した手紙の中で、20年以上先、世界では大海を分かつほどの大きな戦が起きるという予言を残していたりと、『ONE PIECE』がワノ国編に突入してから20年後というキーワードが頻繁に出てきます。
これらのことから、ロジャー達はラフテルで20年以上先の未来でないと成し得ない何かを知った可能性があります。余命が1年しか残されていなかったロジャーは未来の海賊たちに託すために自首し、最期のセリフで大海賊時代を到来させようとしたのではないでしょうか。
未だロジャー達がラフテルで見た大秘宝の正体は作中で明らかになっていませんが、宝を見たロジャー達は涙が出る程笑いました。そしてまだ名前がなかった島にロジャーが「ラフテル」という名前をつけましたが、英語でLaugh(笑う)とTele(物語)で笑い話という意味になります。
ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)の正体について、ネット上では「仲間との絆」なのではないかという考察が多くされていましたが、『ONE PIECE』作者の尾田栄一郎先生によると「形のない何かという結末はなく、実体があるもの」だということが明らかにされています。
ロジャー達が見た大秘宝とは一体なんだったのか。全ての謎が明かされる日を楽しみに今後の展開を待ちましょう。
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