加藤日奈
アニメ系やコミック、2.5次元舞台俳優、声優系インタビューやコラムなどWEBメディアを中心に活動するフリーライター。所有するBLコミック小説が3,000冊を超えて増殖し続けている紙派の腐女子。
私たちの人生を豊かにしてくれる、「推し」。いつどこで何をしていても、片時も忘れることができない唯一無二の存在と言っても過言ではありません。
「アナタの推しを深く知れる場所」として、さまざまな角度で推しの新たな一面にスポットを当てていくnumanでは、11月4日の「いい推しの日」を振り返るべく、numan編集部およびライターたちが自らの推しを全力アピールする特別企画をスタート。
推しに出会ったきっかけや、推しの好きなところ、推しとの特別な思い出など……溢れんばかりの愛を思う存分に語ってもらいます。
今回のプレゼンターは、numanライターの加藤日奈。紹介するのは俳優・鈴木拡樹さんです。
INDEX
1985年6月4日生まれ、大阪府出身。主に2.5次元の舞台作品に出演しており、代表作は舞台『最遊記歌劇伝』(玄奘三蔵役)、舞台『弱虫ペダル』(荒北靖友役)、舞台『刀剣乱舞』(三日月宗近役)など。
2.5という“数字”を見ただけで心拍数が上がる…! 私にとってこれは、特別な魔法の数字。
私が2.5次元舞台界隈で鈴木拡樹さんを知ったのは、あの伝説のバラエティ番組『戦国鍋TV』で信長と蘭丸ユニットの蘭丸を演じていたことがきっかけ。控えめで気が利いてあざと可愛いその芝居はチワワ100匹分の破壊力、可愛すぎてキュートアグレッションを起こしそうになりました。
秒でドハマりして以降、鈴木さんが出演するほぼ全ての舞台に通っているのですが、何といっても最大の魅力は演じる役ごとに変幻自在にスイッチする、その演技力! 憑依型に近いので何を演じても、まとっている空気感含め、まったくの別人になりきることが出来るのです。
観るたびに印象が変わるので「あといくつ仮面を持っているんだろう?」と、推し始めて10数年経った今も分かりません。今やキラ星のような2.5次元俳優が本当に大勢いますが、私は鈴木拡樹さんを“元祖2.5次元のプリンス”“始祖の巨人”と呼んでいます。
また、役が抜けているふだんの鈴木拡樹さんは性格が穏やか過ぎな上に、ホンワカ温かな気遣いができるので俳優仲間たちからつけられたニックネームは“菩薩”や“拡樹ママ”!
その温かく穏やかな性格は自分のファンへも向けられ、今まで私が経験したうち一番のエピソードといえば、写真集発売を記念したツーショット写真イベントです。
事前にその権利を得るべく、イベント開催数日前の寒い冬の明け方、私はガタガタ震えながら書店のある新宿の地下街で長蛇の列に並びました。ツーショット写真撮影は事前購入の先着順だったため、大勢のファンと共に必死で獲得した整理券です。
そして来たる当日、鈴木拡樹さんが笑顔で待つ撮影ブースへ。
ご尊顔を拝見しただけでもご利益がありそうなのに、「寒いなかお待たせしました」と優しく労ってくださり撮影。その後少し会話ができるのですが、私が「(当時鈴木さんが出演していた)舞台『三人どころじゃない吉三』のお嬢吉三がしなやかで艶っぽかったのですが、役作りはどうされたんですか?」と聞くと、少しはにかみながら「ええ~初めて聞かれたなあ(笑)。実はですね、歌舞伎の女形をたくさん観たり、(長いため中略)色々研究しました」とのこと。
その勉強熱心な姿に感激したとともに、はにかんだ様子で笑う姿、そして「初めて聞かれたなあ」の言葉で、内心(やった!推しの特別な笑顔と“初めてエピソード”を引き出せた!)と歓喜の気持ちになったのを覚えています。
この緊張と勇気と粘りで入手したツーショットチェキは、今でも私の大切な宝物です。
そんな鈴木拡樹さんは今や帝国劇場やシアタークリエ、劇団☆新感線などに出演するスターですが、やはり鈴木拡樹初心者にオススメするのは舞台『弱虫ペダル』、通称「ペダステ」です。
初演キャストで初期メンなので、円盤で観るしかないのですが、同作で鈴木拡樹さんが演じた箱根学園・荒北靖友は別格! 時に荒ぶり、悲しみ、仲間を信じ励ます“荒北っぷり”は熱い青春としか言えません。
私は観劇した当時、劇場の座席から立てなくなるくらい号泣し、その鈴木拡樹さんの熱演からは涙で前が見えなくなるほどの感激を与えてもらったので、今からでもぜひ! 円盤で何度でもご覧ください。そして一緒に、その気持ちをみんなで語り合いたいです!
加藤日奈
アニメ系やコミック、2.5次元舞台俳優、声優系インタビューやコラムなどWEBメディアを中心に活動するフリーライター。所有するBLコミック小説が3,000冊を超えて増殖し続けている紙派の腐女子。
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