ユリコタイガーさんインタビュー

海外で『ハルヒ』のCDは高級品だった。それでもユリコタイガーが“アニソン”に夢中になったわけ「いろんなジャンルがあることに驚いたんです」

「アナタの推しを深く知れる場所」として、さまざまな角度で推しの新たな一面にスポットを当てていくnuman。今月の深堀りテーマは“音楽”。うれしい時、悲しい時、幸せな時。そして、ちょっぴりつらい時も。いつも私たちに寄り添ってくれる…「音楽を推す」特集を実施中です。
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本稿ではユリコタイガーさんにインタビュー!

イタリアの有名人気コスプレイヤーで、現在は日本でマルチナ活躍を見せるユリコタイガーさん。幼い頃から大好きな日本のアニメや漫画を見て育った彼女が愛するもの──それは“アニソン“!

アニメを音楽で彩り、作品の世界をより深く広げていくアニメソング。その魅力についてたっぷりと語っていただきました。

ユリコタイガーさんインタビュー

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言葉がわからなくても、作品の本質を伝えてくれたアニソン

──大の「アニソン」好きとして知られるユリコタイガーさん。ご自身とアニソンとの出会いをあらためてお聞かせください。

ユリコタイガー:
父がかなりのオタクだったので、小さい頃から家にアニメのDVDがあったり、音楽チャンネル「MTV」で流れていた日本のアニメを観たりしていました。「これ何語なんだろう?」とちゃんと気がついたのは、7歳くらいだったと思います。

──あるときふと、言語が違うことに気が付いたと。

ユリコタイガー:
当時大好きだったアニメ『犬夜叉』のオープニング「CHANG THE WORLD」を聴いていて、冒頭の英歌詞から続く言葉に「このMIXは何だろう?」と気になったんです。それからアニメ『serial experiments lain』で、Bôa(イギリスのオルタナティブ・ロックバンド)が歌っている「Duvet」を聴いて、「CHANG THE WORLD」とは雰囲気が全然違うのに、同じアニソンなんだと知って。ひとくくりにアニソンと言っても、いろいろなジャンルがあるのだと知り驚きました。

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──当時、周りにアニソンを聴いている人はいましたか?

ユリコタイガー:
まったくいませんでした! みんなが聴いていたのは、イタリアンポップスやアメリカンポップスといったものばかり。そもそも、私は小さいときからちょっと変わっていた子で。最初に好きになったバンドも、Gorillaz(バーチャルバンドの先駆者)だったんですよ。

そこからリンキン・パークやアヴリル・ラヴィーンといったパンクロック系に入っていった。もともとみんなが好むポップよりも、変わっている音楽が好きだったので、アニソンを好きになるのも自然な流れだったのかもしれません。

──日本語を勉強する前は、アニソンをどのように楽しまれていたのですか?

ユリコタイガー:
最初はリズムが好きだったんですよ。周りにある音楽とは全然違うリズムで、言葉がわからなくてもムードは伝わるので、それを楽しんでいました。オープニング・エンディングの映像の影響も大きかったです。『serial experiments lain』のオープニングを観たときは「このアニメの主人公は苦しんでるんだろうな」と思ったし、『犬夜叉』も「アドベンチャーでポジティブな感じのアニメなんだろうな」と思いましたね。

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──言葉がわからなくても、音楽と映像で作品の本質がちゃんと伝わっていたのですね。

ユリコタイガー:
しばらくは日本語がわからないまま聴いていたのですが、中学校に入ってからちゃん日本を勉強したいなと思って。当時は参考書もなにもなかったから、自分で翻訳して、言葉と言葉を繋ぎあわせて「多分この意味なんだろうな」と想像しながら聴いていました。

わざわざフランスで買ったCDは1枚7000円!?

──19歳のときに来日されましたが、当時はどういう気持ちで日本にやって来ましたか?

ユリコタイガー:
不安は全くなかったです。親の方が不安だったと思います(笑)。でも、日本は安全な国だから、何の問題もなかったです。

──イタリアと日本では、オタク活動に変化はありましたか?

ユリコタイガーさんインタビュー

ユリコタイガー:
変わっていないですね。例えば、痛バッグは12歳の頃から作っていました。友達を作ったり、同士を見つけたりするために、いろいろな缶バッジやアニメのグッズをつけるんですけれど、それが自分のアピールだったんですよ。

それこそ今日も、秋葉原の歩道でホロライブの缶バッジをつけた人たちを見つけたので、自分もその人たちに痛バッグを見えるようにして横を通ったりして(笑)。昔も今もやっていることは変わらないし、その一瞬の繋がりでも「同士がいる!」という喜びがありますよね。

──アニソンに関しては、イタリアにいた頃よりもリアルタイムで流行っているものが聴けると嬉しさがあったり?

ユリコタイガー:
それはもちろんあります! イタリアだとCDもなかなかなくて、わざわざフランスまで行ってCDを買ったりしていました。最初に買ったCDは、アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』の「God knows...」で、7000円くらいしましたね。

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──高価ですね…! それだけ入手するのが難しかったんですね。

ユリコタイガー:
日本ではテレビで流れているものがすぐ聴けるし、お店で流れていたりするから楽しい!
来日してから、日本の文化に馴染めるかなとか友達ができないなとか、自分の思っていることを上手く伝えられないとか、そういう不安があったとしても、お店に入って自分の好きな音楽が聴こえてくるだけで、もう幸せになっちゃうんですよ。それくらいアニソンは力を与えてくれるんです。

アニソンとオープニング映像で楽しさが倍増する!

──アニソンのどんなところが人々を惹きつけていると思いますか? ユリコタイガーさんの思うアニソンの魅力をお聞かせください。

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numan編集部

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