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ユリコタイガー:
アニソンは、ジャズシンガーでも、ロックバンドでも、アイドルでも、アニソンを歌えば「アニソンアーティスト」になれるんですよ。それって他のジャンルではなかなかないこと。アニソンはいろいろなジャンルからも参入できるし、ジャンルをMIXしたりコラボしたりもできるんです。オペラやJ-POPをMIXしながらロックみたいな面白さを出すといったこともできるのは、本当にすごいことだと思います。
──受け入れる器が大きいですし、それだけジャンルが多岐にわたっていると、聴く側も飽きずに楽しめますよね。
ユリコタイガー:
それと、「作品の本当の心を伝える」こと。アニメを観る前に、アニソンとオープニング映像のおかげで心の準備ができる気がするんです。アニメを観る楽しさがもっと増えるというか。
例えば、たった数カットしか映らないアイテムが、アニメを観たらちゃんと意味を持っていたとか。そうした製作者側の愛情がすごいなと思います。
──歌詞もアニメの内容に沿ったものになっている曲が多いですよね。ユリコタイガーさんが歌詞にグッと来たアニソンを教えてください。
ユリコタイガー:
アニメ『GUNSLINGER GIRL』の第2期オープニングテーマ「たった1つの想い」ですね。このアニメはイタリアが舞台になっているんですよ。子供だった私には話が難しくて、当時はあまり理解していなかったのですが、音楽がすごく心に刺さって。
それとアニメ『Angel Beats!』の「My Soul, Your Beats!」は、最初のピアノの音を聴いただけで泣いてしまうくらい好き! 最初は歌詞がわからないまま観ていたんですけれど、歌詞を読むと、キャラクターの本当の願いや思いを感じられる歌詞なんだなと知って、さらにグッときました。
──では、人生のターニングポイントになったアニソンは?
ユリコタイガー:
ALI PROJECTさんの曲です。アニメ『ローゼンメイデン』の「聖少女領域」とか。ALI PROJECTさんの曲を聴いたときに、女優さんみたいになりたい、ステージに立ってみたいと思ったんですよね。それでコスプレイヤーになれたというのもあります。
──『マツコの知らない世界』(TBS系)に出演された際、「アニソンのビジネス化」についてプレゼンされていましたが、昨今のアニソンについてどのように捉えていますか?
ユリコタイガー:
いいものもちろんあるけれど、正直に感じたことを言ってしまうと…良くも悪くも、昔に比べて“一般的”なものが増えているなと感じます。ビジネスという面を考えると、TikTokでバズることが重要になっているのかなって。89秒(一般的なTVサイズのオープニング曲の尺)の魔法は、今は10秒の魔法になっているんですよね。
──確かにそうかもしれません。
ユリコタイガー:
それと、最近はすでに有名な人をオープニング・エンディングテーマに起用することが多いですよね。昔はそれほど有名じゃなかったり、ゼロからスタートしていた人も多かった印象なのですが、今は「アニソンシンガーになりたい」という人が表に出るチャンスが少なくなったのかなとも感じます。アニソンシンガーになりたいという方がそもそも少ないのかもしれません。
──最近は、キャラクターソングや挿入歌も減ってきている気がします。
ユリコタイガー:
減りましたし、怒っています!(笑) キャラクターソング、もっと聴きたいのにない!!
『涼宮ハルヒの憂鬱』や『らき☆すた』のキャラクターソングのCDを全部持っているくらい、キャラクターソングも大好きなんです。
キャラクターソングはたとえアーティストみたいに完璧じゃなくても、本当のキャラクターの心を歌っているんだなと楽しめるので、また前みたいに増えてほしいなと思います。ブームは繰り返すものだから、また昔の良きアニソンやキャラクターソングが注目されると嬉しいですね。
──「そんな現代だからこそ、今聴いてほしい!」と思うアニソンシンガーを教えてください。
ユリコタイガー:
KOTOKOさんです。エレクトロを取り入れたJ-POPで、初めて聴いたときに「これ何!? すごい!」と思いました。アニソンというと、ちょっとロックなイメージの楽曲が多いんですけれど、私がアニソンDJをやっているからというのもあってか、KOTOKOさんの楽曲はすごくMIXしやすいんですよ。MIXしやすいし、ノリノリになれる曲が多いですね。
──ちなみに今まで聴いたアニソンの中で、一番ディープだと感じたものは?
ユリコタイガー:
アニメ『カウボーイビバップ』。のオープニング「Tank!」。あれはもうアニソンの粋を超えています(笑)。ジャズで、歌部分は多分ワンフレーズだけじゃないかな? しかも英語。それなのにイントロを聴いただけで誰もが分かるという……。アニメ『ルパン三世』のオープニングと同じくらい影響力のある神曲だと思います。
──ユリコタイガーさんにとって、アニソンとは?
ユリコタイガー:
これは簡単な質問。「愛」です。作品への愛……愛を込めてみんなアニソンを作っていると思います。曲を聴くことで、作り手側の愛を感じます。
──ありがとうございました! 最後に、ユリコタイガーさんの思う「推し」アニソンを年代別に教えていただきました。推しポイントを語ったコメントと共にぜひ聴いてみてください!
曲名:「輪舞-revolution」
作品:アニメ『少女革命ウテナ』
「このアニメの登場は完全に革命でした。主人公が百合という設定は当時かなり衝撃的で、ウテナの独特な美しさも合わさってとても印象に残っている曲です」
曲名:「鳥の詩」
作品:ゲーム『AIR』
「夏と言えばこの曲。毎年絶対夏になると思い出すエモ曲です」
曲名:「空色デイズ」
作品:アニメ『天元突破グレンラガン』
「私が大好きな中川翔子さんが歌うアニソンということもあり大好きな曲です。アニメが大好きなしょこたんがアニソンを歌うということに、感動と憧れを感じています!」
曲名:「VORACITY」
作品:アニメ『オーバーロードⅢ』
「すごく変わってるMIXだと思いました!英語と日本語が完璧に入り混じっている。アニソンっぽくはないですが、『オーバーロードⅢ』に本当にぴったりな曲です。CDジャケットまで作品のイメージに合っていてすごいなと思いました」
曲名:「Go-Getters」
作品:アニメ『異世界スーサイド・スクワッド』
「Vtuber森カリオペが歌う初のアニソン! 私自身Vtuberが大好きなのですが、ついにVtuberがアニソンを担当する時代が来たかと思うとすごく嬉しかったです」
(執筆:新庄圭、撮影:奥本昭久、企画・編集:三鷹むつみ)
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