広告をスキップ
岡本信彦「ホラーを推す」アイキャッチ

ラップ音が激しい“事故物件”に、池袋で遭遇した“マンホールの亡霊”…「声優界一、オカルトに縁のある男」岡本信彦に聞く、ガチでコワ~い体験談

「アナタの推しを深く知れる場所」として、さまざまな角度で推しの新たな一面にスポットを当てていくnuman。2024年8月の深堀りテーマは“ホラー”。「苦手…」と言いつつ、ついつい見たくなる・聞きたくなる…「ホラーを推す」特集を実施中。

ホラーを推す2024 カバー画像

本特集の記事を考える上で「ぜひ、この人にお話を聞きたい!」と思い浮かんだのが、「事故物件に住んでいた」というエピソードをはじめ“オカルト好き”を公言している声優の岡本信彦さんです。

「声優界一、オカルトに縁のある男」

岡本さんは自らをそう語ります。「大好きだ」という都市伝説に関しても、その情報量の多さに圧倒されるばかり。まさに、“オカルト好き声優”の名に偽りなしです。

岡本信彦「ホラーを推す」

そんな岡本さんへコワい体験談をお聞きすると、これまで語られてきた事故物件の詳細なお話はもちろん、巣鴨プリズン跡地で遭遇した幽霊“マンホール男”の話、「ガチでヤバい」と感じた廃墟スタジオのエピソードなど、ゾッとする話がこれでもかと出てきました。

幽霊は「好きでも嫌いでもない」という岡本さん。しかし、なぜか不思議な出来事と縁深い彼のお話は、“本物”と思わざるを得ないエピソードばかりでした。

この先、覚悟を決めて読み進めてください。

▼numan公式Instagramには、記事未掲載の動画や撮り下ろし写真も!

“拝み屋”に連なる血筋が引き寄せる? ホラーやオカルト話が自然と集まってくる

――岡本さんといえば、オカルト情報誌『ムー』の配信番組に出演されたり、『裏・初耳怪談2024』への出演が控えていたりと、オカルト好きとして有名です。先日SNSでは「オカルトノブヒコ」という新たなお名前も生み出していらっしゃいました。

岡本:
本当に不思議とそういったものに縁があって、“声優界一、なぜかオカルトに縁のある男”だと思います。

もともと幽霊は好きでも嫌いでもなかったんです。だけど、オカルト、とくに都市伝説がめちゃくちゃ好きで。今は漫画家・たつき諒さんの著書『私が見た未来 完全版』に書かれた“2025年7月の大予言”に何が起こるのかが気になっています。

――早速都市伝説のお話が出てきましたね……! 都市伝説に関しては、積極的にアンテナを広げているのでしょうか。

岡本:
そうですね。超常現象的なことを求めています。科学も大好きなのですが、科学で立証されることだけだとつまらないという気持ちがあって。科学も科学で、一昔前に言われていた理論が、今は「ちょっと違うんじゃないの」となることもあるんですけどね(笑)。

例えば、2、3年前に流行ったのが“二重スリット実験”。これはざっくり言うとこの世はもしかしたらVR空間かもしれない、というものですね。

――私たちが生きているこの世界が、映画『マトリックス』のような世界かもしれないということですか……?

岡本:
まさにそういうことです! これを考えるのがめちゃくちゃ楽しくて! いろんな本も読んでいたのですが、最近は「やっぱり違うんじゃないか」という流れになっていて、ちょっと絶望しています(笑)。

岡本信彦「ホラーを推す」

また、都市伝説の話に戻ると、最近だと『ムー』の編集長に、「どうやったらイルミナティに入れるのか?」を聞いています。どうやら割とどこにでも秘密結社の方はいるらしいんですよ。日本にもいるそうなので、僕も会ってみたいなと(笑)。

「イルミナティ」「フリーメーソン」などの秘密結社のほかにも、世界で暗躍していると噂の「ロスチャイルド家」「ロックフェラー家」などの話も好きですね。実は彼らのさらに上の存在がいるという新説があって、今後の動向に注目しています。

あとはUFOの話も好きですし、爬虫類のような人型の異星人・レプティリアンがいるのかも気になる。僕としてはいてほしいんですねぇ……。

――もともと都市伝説はお好きとのことですが、そういったオカルト系の情報はどこから集まってくるのでしょう。

岡本:
そこがまさしく縁なんですよね。霊媒師さんとたまたま知り合ったり、都市伝説飲み会みたいなものがあって、そこでオカルト系YouTuberさんの話を聞いたり。僕はとくに都市伝説ネタを持っているわけではないのですが、なぜか呼んでいただいています(笑)。

『ムー』編集長と仲良くさせてもらったりしているうちに、だんだん詳しくなってきたこともありますね。

岡本信彦「ホラーを推す」

あと、声優仲間にもガチでオカルト好きな人がいまして……。羽多野渉さんと細谷佳正さんですね。羽多野さんは『ムー』が大好きな“ムー民”で、雑誌公認の活動もしているくらいですし。

【関連記事】声優界No.1のオカルト好きは誰だ!?細谷佳正は都市伝説、岡本信彦の事故物件話etc.

――『ムー』といえば岡本さんも配信番組『ムー×ミクサ ミステリー調査班 MMMR』に度々出演されています。

岡本:
『ムー』の編集長とは一緒に番組をやっていて親交もあるので、編集長からは本当にいろんなオカルト話が入ってきます。なぜか僕はオカルト話が入ってくる位置にいるんですよね(笑)。

――細谷さんもテレビ番組『Mr.都市伝説 関暁夫のゾクッとする怪感話』(BSテレ東)に出演されたり、ご自身のYouTubeチャンネル「細谷佳正【僕のみぞ知る世界 Boku World】」でいろいろな都市伝説動画を投稿されたりしていますね。

岡本:
細谷さんは本当にオカルトが好きで、いつもいろんな話をしてくれるので、僕も気になる都市伝説やオカルト話はついつい聞いてしまいます。

岡本信彦「ホラーを推す」

――周りの人たちの影響でオカルトの楽しさにハマっているという一面もあるのかもしれないですね。

岡本:
そうですね。僕自身もともと、「この世に未知な部分があってほしい」という願いを持っていたので、こうやって楽しめているんだと思います。

また、都市伝説以外にも心霊的なものも好きは好きなんですよ。ちゃんと見えたことはないのですが、子どもの頃からそういう不思議な現象には遭遇しているので。

――具体的にはどういう不思議な現象に遭遇してきたのでしょうか。

岡本:
小学生の頃、愛媛県の離島へ行った際に、旅館で夜中に目が覚めたらドクロが目の前に浮いていて。これは夢だったのかもしれないのですが、すごく嫌な感じがしたことは覚えています。

あとは鏡の中におばあさんが見えたとか。

岡本信彦「ホラーを推す」

――そういった経験が多いということは、ご家族の中に霊感の強い方がいらっしゃった……?

岡本:
いました。父方のひいおばあちゃんが“拝み屋(祈祷師)”だったそうです。

拝み屋には、人から悪いものを吸い取るいい拝み屋と、人を呪う悪い拝み屋がいて、「うちはいい方の拝み屋だったからね」と言われていました。

――じゃあ、その血を継いでらっしゃるのかもしれないですね。

岡本:
どうなんでしょうね……。たしかに子どもの頃、「いろいろ見える」と家族に言ったら「幽霊はいるだろうからね」「何かが見えたとしても敵視したり、悪い気持ちで何かを念じたりしなければ大丈夫だよ」と言われました。

――ご家族も不思議な現象に対してはポジティブな受け止め方だったんですね。

岡本:
そうでしたね。ただ、「こっくりさんだけは絶対やるな」とは言われていました。なので、一度もやっていません。

岡本信彦「ホラーを推す」

――こっくりさんは本当に危険だと聞きますよね……。ほかに、霊感のようなものを感じた出来事はありましたか?

岡本:
悪運も強かったですね。小学生の頃、自転車に乗っていて車に轢かれて、パーンと跳ねたことがありました。だけど、びっくりするほど無傷で! 結局、家族にも言わずに終わりました(笑)。

あとは、野球部の友達が金属バットでめちゃめちゃ素振りしてるところになぜか入っていって、思いっきり頭をフルスイングされたこともあります。それはさすがに病院に行きましたけど(苦笑)。異常もなかったので、悪運が強いおかげかなと思っています。

――それは本当に無事でよかったです……! 幼い頃から、不思議な体験が多かったんですね。

岡本:
でも、日本的な幽霊や心霊現象よりは、悪魔的なものの方が馴染みがありました。実家がキリスト教徒なのですが、初めてレギュラー出演で受かったアニメ『ゴーストハント』ではエクソシストの役だったんですよ。そういうところでも縁を感じていますね。

岡本信彦「ホラーを推す」

事故物件に巣鴨プリズン、100体以上の生霊……本当にあったコワい体験談

――ここからは、幼少期からさまざまな不思議体験をしてきた岡本さんから本当にあったコワい体験談をお聞きしたいと思います。一番コワかった体験談を教えてください。

岡本:
僕自身はあまりコワいと思っていなかったのですが、いろんなところでお話していてどうやらコワいらしいという体験談からお話していきますね。

10年くらい前に、めちゃくちゃ心霊現象が起きる部屋に住んでいたお話です。

岡本信彦「ホラーを推す」

――いわゆる事故物件?

岡本:
そうなんですよ。後日、検索したら某サイトにがっつり(事故物件であることを意味する)炎マークが付いていました(笑)。炎マークの理由は「心理的瑕疵」ではなかったので、そこまでヤバくはないと思うのですが。

――不動産屋からは何も言われなかったのでしょうか。

岡本:
はい。なぜかというと、事故物件なのは僕が住んでいた隣の部屋だったんですね。その部屋を内見したときに、僕はすごく素敵な場所だと思って「ここに即決します!」というくらい気に入りました。対して、同じ部屋を偶然、内見に行ったという知り合いは、すごく気持ち悪さを感じたそうです。

でも、僕はすごく気持ちいい感じがしたし、なぜか安いし、ということで住んだら、次々と心霊現象的なことが起きちゃいましたね。ドアが勝手に開閉したり、ペットボトルがデコピンされたみたいにポーンっと動いたり。

当然、めちゃめちゃラップ音もしました。音の種類もこれまたなかなか豊富で、「何か召喚されるのか?」みたいなギギギ……という音から、洗面所では小さい女の子の「出たよ」という声までありましたね。

――そういった現象を岡本さんご自身は「コワい」と感じなかったと……。

岡本:
それが全然コワくなかったんですよ。「出たよ」と言われても、「何が?」という感じでしたし(笑)、ラップ音も次第に慣れてきて日常になっていました。

結局、紹介してもらった霊媒師の方に見てもらったら、どうやら土地自体が霊的によくないと。それで全部を除霊するのにどれくらいの金額がかかるのか質問したところ、かなりの高額で「それならいいです」とお断りして(笑)。

とはいえ、いろんな方たちから「早く引っ越した方がいい」と言われたので、引っ越しはしました。同じマンションの上の階に(笑)。

――まさかの同じマンションへ引っ越すとは!

岡本:
いやあ、居心地がよかったんですよ(笑)。周りからはめちゃくちゃツッコまれましたけどね。トータルでそのマンションには4・5年住んでいて、最後は心霊現象関係なく引っ越しましたが、最高の物件でした(笑)。

――階を変えたら心霊現象は起きなくなったんですか?

岡本:
起きませんでしたね。あの部屋には“いた”んだと思います。

岡本信彦「ホラーを推す」

この部屋を引き渡すとき、どうしてもラップ音をみんなに聞いてほしくて、声優仲間を部屋に呼んだんです。

荷物は引っ越し先の部屋に移動させて、部屋の真ん中にDVDプレイヤーを置いて……。というのも、ある芸人さんが防空壕に行って幽霊を撮影するという番組があったのですが、それを流すと必ずラップ音がする。なのでそれを用意して流してみたら、ちゃんとみんなの前でもラップ音が鳴ってくれました。

その事象が起こったあと、窓に鳥か何かがぶつかったのか「ドン!」という音がして。それが本当に鳥だったのか、それが引き金になったのかは分からないのですが……呼んだ声優仲間の中にいた後輩の男の子の家にラップ音がついていっちゃったんです。

――それは災難ですね……。

岡本:
かわいそうでしたね。でも、役者たるものそういう経験もしておいた方がいいと思うので、いい経験になったんじゃないかなと思っています(笑)。

――普通にコワいお話ですね……。とはいえ、この一件はとくにコワくないとのことでしたが、そんな岡本さんが本気で「コワっ!」となった出来事はありますか。

岡本:
ありますよ。池袋のサンシャイン通りを歩いているときに、マンホールから上半身だけ出ている男の人がいたんです。最初は工事でもしているのかと思ったのですが、なぜかスーツを着ているしオールバックで黒手袋をしていて。しかも、こっちに向かって何かを叫んでいる。

「え、何!?」とびっくりしていたら、そのマンホールの上を人が横切って、その男は消えてしまったんですね。でも、顔だけは鮮明に覚えていて。

岡本信彦「ホラーを推す」

「これは何かがおかしいな」と思って、その場所について検索してみたところ、初めて「巣鴨プリズン」を知りました。サンシャインシティが建っている土地はもともと東京拘置所で、戦後はGHQに接収されて巣鴨プリズンになったこと。その場所が、A級戦犯の処刑地にもなっていたことを知り、その場でいろいろ調べてみたんです。

そうしたら処刑されたという人物の中に見覚えのある人がいて。「さっきのマンホールの人だ」と……。さすがにゾッとしましたね。

――先ほどの事故物件の話も十分コワかったのですが、今の話は思わずゾッとしました……。

岡本:
ゾッとしますよね。これには僕も「うわぁ……」となりました。

――その霊を目撃してしまって、気分や具合が優れなくなるなど悪い影響は出ませんでしたか?

岡本:
大丈夫でしたね。霊能力者さんたちが言うには、悪霊って1割くらいしかいないらしいんです。ほかは浮遊霊とか地縛霊とか、それぞれに悲しいとか楽しいとか寂しいとか、そういった大きな感情があることから、ただそこにいるだけだそうです。

――子どもの頃の強運話を聞いていると、岡本さんは霊に取り憑かれることはなさそうですよね……。

岡本:
でも実は、「100体以上の生霊がついていますよ」って、いろんな霊能力者さんに言われるんです。

――100体以上!? それはかなりの数ですね。どんな生霊なのでしょう……。

岡本:
どうなんでしょうね。ただ、「岡本さんのことをずっと見張っている」と言われました。どうやら今は120数体いるらしいです。10年前は99体って言われていたので、増えているんですよ(笑)。

岡本信彦「ホラーを推す」

――生きている人間の霊魂である生霊の方が幽霊よりコワい気がしてしまいます……。

岡本:
人前に出る仕事をしていると、やっぱり生霊も多くなるらしいです。それこそファンの人の思いが強い人ほど。

その中でも僕はとくに多いらしいのですが……。僕は排除したいとも思っていなくて、ウェルカムなスタンスなので、余計たくさん憑くのだとか。霊能力者の方にも、「スクランブル交差点は歩かないほうがいい」と言われます。

――スクランブル交差点を歩かないほうがいいというのは、なぜなんですか?

岡本:
あそこは常に一人当たり10体くらいの生霊が行き来しているそうです。生霊はより心地のよい人のところに移っていくらしいので、すれ違いざまにたくさん集めてしまうと聞きましたね。

――なるほど……。生霊が死者の霊と干渉しあうことはないんですかね?

岡本:
そこなんですよ! 僕は干渉してほしいんですよ。正直喧嘩をしてほしいくらいなのですが、そこは別ものらしいです。霊は基本的に1つの動機というかゴールに向かって動いていて、生霊はまた少し違うらしいんですよね。

岡本信彦「ホラーを推す」

あと、生霊とは違うのかもしれませんが、先日参加した飲み会では、僕のことを見た霊能者の方が「かわいそうに」と急に泣き出しまして……。「無理しなくていいんだよ」と言われたので、「楽しく生きているけどな……」と思いつつ、「ありがとうございます」と返しておきました。

――「かわいそうに」の真意はお聞きになったんですか?

岡本:
いや、「これは知らない方がいいかもな……!」と思って、深くは聞かなかったですね(苦笑)。

幽霊は「第二の人生」を謳歌するための希望の存在

――心霊的な現象から都市伝説までたくさんお話いただきましたが、岡本さんが思うオカルトやホラーの面白さとは?

岡本:
やっぱり、立証できないからこそのロマンがあると思いますね。

岡本信彦「ホラーを推す」

ただ、ロマンは感じているのですが、100%完全に信じているかというと、そういうわけでもないんですよ。

――100%信じていない理由は何でしょうか。

岡本:
学生の頃、霊が見えるという同級生がいたので、僕は全然見えないのですが「僕も見えるよ」と嘘をついてしまったことがあるんです。それで、「あそこの公園にいるよね」と適当なことを言ってみたら「あそこの霊、見えるんだ!」と返されてしまって。

本当にいたのかどうか僕は確かめられないので、何とも言えないのですが、こっちは適当に言っていたので「本当に? 話合わせてくれているだけじゃない?」と思ってしまって……。「よーいドン!」で幽霊がいるかいないかを紙に書いて見せ合ったら、異なる回答になるのではないかと。ちょっと残念というか、疑問の目を向けてしまったことがありました。

――本当に見えるのか、確かめようがないですもんね。

岡本:
あとは、お祓いのシステムも不思議だと思っています。例えばエクソシストだと、基本的には対象の名前が分かれば祓えるシステムなんですよ。これがもうずっと疑問で。自分が霊の立場で考えてみるのですが、なんで自分の名前が呼ばれたら祓われるのか全然わからない(笑)。

――たしかに、人に悪魔を憑依させて、どうにか名前を引き出して、呼んで祓うという海外のホラー映画をよく見かけます。日本だと、お経を読んで祓うようなイメージがありますね。

岡本:
知り合いの除霊師さんたちから聞いた最新情報によると、霊を吸って除霊するとか、水晶で祓う方法とかもあるらしいです。

ただ、これも僕が例えば霊になったとして考えると、水晶を見たとしても「きれいだなぁ」となりそうで(笑)。だから、まだ幽霊になっていない現状としては、それで祓えるのかは疑問に感じています。

岡本信彦「ホラーを推す」

――ロマンは感じるけれど、「本当に?」という懐疑的な視点もある。

岡本:
そうなんですよ。霊能力者の方に詳しく聞いてしまうと、聞いた瞬間“そう”なってしまう気がしていて。霊視的なものや占い的なものは言霊なので、真に受けると本当のことに“なってしまう”と思うんです。

病院に行って、健康だと思っていたけど何かしら病名がついてしまうと、それで気持ちが引きずられて事実になってしまう……みたいな感覚に似ていますね。

だから、僕はあんまり詳しく聞かないようにしています。

――真剣に受け取りすぎないように、ホラーやオカルトはエンタメとして楽しんでいると。

岡本:
まさにそうですね。エンタメとして楽しむ、という感覚です。

――エンタメ性という意味では、オカルト系YouTube界隈もそういった雰囲気を感じます。

岡本:
そのスタンスの方はめちゃくちゃ多いですね。霊能力者として発信するという側面もあるけれど、「エンタメとしても楽しんでもらいたい!」という方が多い印象です。なので、見ている側としても、“エンタメとして発信されている”ということを素直に楽しむのがいいのかなと思います。

――なるほど。ある意味、フィクションとして楽しむくらいの距離感がいいのかもしれないですね。

岡本:
そう思いますね。

岡本信彦「ホラーを推す」

ただ僕は、基本的に幽霊はまだちょっと信じていないのですが、“気”は信じています。悪い気というものは存在しているなと。さっきのマンホール男の話にも出てきたところと、ほかにも何か所か、僕はどうしても匂いが気になるんですよね。

――もしかしたらそれが“気”なのかもしれないですね。

岡本:
そうなのかもしれないですね。匂いでいうと、僕がヤバいと思っている撮影スタジオが都内に2つあって。そこも匂いが気になりましたね。

そのうちの1つのロケスタジオはヤバすぎて今は立ち入り禁止になっていて、もう1つのロケスタジオは霊能力者さんと一緒に行ったのですが、ここはやばかった! 直感的に「来ちゃいけないところだな」と感じました。

――スタジオの写真を今検索してみましたが、これはコワすぎますね。

岡本:
画像だけでも「うわっ」となりますよね。入ってみると雰囲気も異様で、変なシミがあるとか、「本当に何かあったんじゃないかな……」という感じがするんです。

スタジオに入る前から独特な匂いもしますし。中に入るとまた変わった匂いがして……。

岡本信彦「ホラーを推す」

――今日の撮影スタジオは、一応いわくつきではないのですが、岡本さん的には大丈夫そうでしょうか……?

岡本:
あ、今日のスタジオは嫌な感じはしていないので安心してください(笑)。

――それはよかったです! 本気で安心しました。

岡本:
アハハハ。

――ここまでたくさんコワい話、不思議な話をしていただきました。改めて、幽霊はいると思いますか、いないと思いますか?

岡本:
僕は幽霊が“いてほしい”と思っています。できれば喋れるタイプの幽霊に会いたい。喋れる幽霊に出会えたら、僕が死んだときに「喋る幽霊になれるじゃん!」という思いがあるから。

――死んだあとの希望が抱けるということですか?

岡本:
そうです! 僕は“無”が一番コワくて。死んでしまったら“無”なんて耐えられないから、喋れる幽霊としての第二の人生も謳歌したい。その希望を抱くためにも、生きている間に喋れる幽霊と話してみたいです。

<STAFF>
企画協力=ラクーンドッグ
企画、取材、編集=阿部裕華
執筆=双海しお
撮影=鬼澤礼門
スタイリスト=青木紀一郎
ヘアメイク=NOBU

岡本信彦さんサイン入りチェキプレゼントキャンペーン実施中!

IMAGE

阿部裕華

編集者/インタビューライター。映像・漫画・商業BL・犯罪心理学の沼に浸かる者。推しは2次元の黒髪メガネキャラ・英国俳優・BUMP OF CHICKEN・愛猫2匹。共著「BL塾 ボーイズラブのこと、もっと知ってみませんか?」発売中。

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合がございます

オタ腐★幾星霜