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「フィクションの中でくらいご都合主義であってほしい…」アニメ『地獄少女』【みんなの推しホラー作品】

アナタの推しを深く知れる場所」として、さまざまな角度で推しの新たな一面にスポットを当てていくnuman。2024年8月の深堀りテーマは“ホラー”。「苦手…」と言いつつ、ついつい見たくなる・聞きたくなる…「ホラーを推す」特集を実施中。

ホラーを推す2024 カバー画像

本特集の一つにあるのが、ホラーを推している人、ホラー作品にゆかりのある人から、映画・本・アニメ・ゲーム・YouTubeチャンネル…好きなホラーコンテンツを聞く「みんなの推しホラー作品」numan読者が昨今の暑すぎる8月の真夏にヒヤッとできるような、ついつい“ホラーを推してしまう”ような、そんなひと時へと誘います。

今回は、ホラー作品好きのnuman編集長がアニメ『地獄少女』を紹介します。

アニメ『地獄少女』とは?

大森貴弘監督によるアニメ作品(TOKYO MXほかにて2005年から2009年に第1期から第3期、2017年に第4期が放送)。

午前0時00にだけアクセスでき、憎い相手を地獄に落とすことができると噂されるウェブサイト『地獄通信』。アクセスに成功し相手の名前を打ち込み送信すると地獄少女・閻魔あいが現れ、契約の証である黒い藁人形を渡される。

そして、「人形の首にかかる赤い糸を解けば契約は成立し、憎い相手は地獄へ流される。しかし、その代償として依頼者も死後は地獄で永遠に苦しむことになる」と告げられる。

numan編集長のひとことレビュー

やっぱりコワいのは、幽霊でもお化けでも悪魔でもゾンビでも宇宙人でも怪物でもない。人だ。そう思わされる作品のトップオブトップと言っても過言ではないのが『地獄少女』だと、私は思う。

本作は、各話メインとなるキャラクターが登場し、誰かしらに何かしらの被害を受けている。被害者は「地獄通信」を利用し、本作の主人公である閻魔あいへ加害者の人間を地獄に送るための依頼をかける、というのが基本的なストーリー構成だ。

本作に登場する加害者は、「地獄に落とされても仕方がない」と断言できるほど、とにかく邪悪で、性根が腐っていると思わざるを得ない人間ばかり。しかも何がコワいって、これが100%フィクションだと思えないところだ。

酷いイジメをしてくる同級生、家族に危害を加えるストーカー男、愛犬を見殺しにした獣医、嫌がらせをしてくる近隣住民……「自分の近くに、こういう人がいるかもしれない」「自分の身にいつか降り注ぐ可能性もあり得る」という気持ちにさせてくるところに、思わずゾッとしてしまう。

そんな邪悪な人間を地獄へ流すという点においてはスカっとする一方、地獄へ送った依頼主も死んだら地獄へ流される。「人を呪わば穴二つ」がテーマになっている本作。人を呪えば自分も相応の報いを受けることはある種当然と思いつつも、「フィクションの中でくらいご都合主義であってほしい……」とも思わされるのだ。

また、「なぜ地獄に流されたか分からない……」と一切自覚がないケースもある。生きていれば、誰かの恨みを買っている可能性もある。自分の日頃の行いを見直すキッカケにもなる作品だった。

人のコワさと胸くそ悪さを堪能したい方にはぜひオススメしたい作品。なお、人によってはトラウマを掘り起こす可能性もあるので、視聴には十分に注意してほしい。

(執筆=阿部裕華)

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numan編集部

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