吉田可奈
エンタメ系フリーライター。作詞家。趣味特技は世界各国のサバイバルオーディション番組の投票。著書本『シングルマザー、家を買う』『うちの子、へん?』(ともに扶桑社)。
『PRODUCE 101 JAPAN』から生まれたグローバルボーイズグループのJO1とINI。ともに同じ事務所に所属している彼らはデビューと同時にブレイクを果たし、いまや日本だけでなく海外からも注目を集めるアーティストへと成長しました。そんな彼らが、数々のアニメ主題歌を担当していることはご存じでしょうか?
どの曲も作品のために書き下ろした曲だからこそ親和性が高く、ボーイズグループのファンだけでなく、アニメファンに深く愛される作品が多くリリースされています。ここでは、そんな楽曲たちを紹介します。
INDEX
JO1が初めてアニメ主題歌を手掛けたのは、2021年10月から放送されたアニメ『BORUTO-ボルト-NARUTO NEXT GENERATIONS』。
『BORUTO』と言えば、週刊少年ジャンプにて連載され、アニメ化された世界で愛されている国民的な作品です。『NARUTO-ナルト-』のその後のスピンオフとなる今作の主人公は、うずまきナルトの息子、うずまきボルトということもあり、幅広い世代の人から注目を集めました。
そんな今作のエンディングテーマ曲となったミディアムバラード『Prologue』は、アニメの中で描かれる友情や挑戦を、これまで例がない道を歩み続けるJO1と照らし合わせ、一緒に乗り越えていこうというエールが含まれています。
仲間と共に成長し、進んでいくボルトの姿は、同じ夢を目指し、環境の違う11人が集まり、時に悔しい涙を流しながら、“君となら歩き出せる”と歌う曲とフィット。
“終わらない夜はない”と歌い放つこの曲と、真っ直ぐに歩み続けるボルトの姿は、観る人を多く勇気づけてくれました。最後の“迎えに来たよ”というフレーズに、仲間を決して見捨てることなく、手を差し伸べるボルトにも、JO1のメンバーにも重なり、涙腺を刺激する仕上がりに。
2022年には、アニメ『群青のファンファーレ』のオープニングテーマ曲『Move the soul』をリリース。
勝利を目指し、自分の限界さえ超えて未知の世界へと突き進む主人公の心理を描いた歌詞と疾走感あふれる楽曲は、“これから始まる!”というオープニングのワクワク感を増幅させる名曲に。いまやこの曲はJO1のライブでもかなり盛り上がる、多くの人達のテンションを上げてくれる楽曲になりました。
さらにこのアニメのエンディング曲では、『進撃の巨人』をはじめ、映画やドラマなどの楽曲を手掛け、このアニメの劇伴も務めた澤野弘之によるボーカルプロジェクトSawanoHiroyuki[nZk]が、メンバーの河野純喜と與那城奨をゲストボーカルとして迎えた【SawanoHiroyuki[nZk]:河野純喜&與那城奨 (JO1)】の「OUTSIDERS」を起用。
JO1とはまた違う、ダイナミックで浮遊感漂うサウンドに乗せ、美しく重なる歌声を聴かせてくれます。
ちなみに今作では、競馬学校で騎士(ジョッキー)を目指す少年たちの青春が描かれています。しかも、主題歌だけでなく、主人公の有村優がかつて所属していたアイドルグループのメンバーとして、JO1のメンバーである木全翔也と大平祥生が声優として参加。
ふたりともアニメが大好きなメンバーだからこそ初めての声優という仕事に大興奮しながらも全うし、その後も数々の声優のお仕事を務めています。
2024年にはアニメ『七つの大罪 黙示録の四騎士』の第2クールオープニングテーマ曲のために書き下ろした『Your Key』をリリース。
この曲には、夢を叶えるために暗闇や葛藤を乗り越えて走り出す人々の物語を表現。自分自身の力や、仲間の声に励まされた不可能を可能にしていく想いが、新しい人生を切り開く鍵になるというメッセージが込められています。
どんな状況になったとしても、決して不可能はない。迷いや不安も振り払って走りだそうと力強く歌うメッセージは、まさにJO1が歩んできたこれまでの歴史と重なるようでとってもエモーショナル。
デビュー直後にコロナ禍となり、思うように活動が出来なかった彼らが、その時の最善を選び、決してあきらめることなく前に進み、今やドームアーティストへと成長したからいま、さらにこの曲が持つ意味が深く、強くなったように思う人も多いはず。
根拠の“ある”エールソングとして、アニメファンだけでなく多くの人達へのお守りのような曲となりました。
JO1が主題歌をしたアニメは3作品とも夢や目標に向かい、どんな状況下になっても自分を、そして仲間を信じて進むというもの。彼ら自身、勇気をもらえるアニメのような、夢や希望、友情、絆などをさらけ出す軌跡を歩んでいるからこそ、キャスティング側もオファーしているのかもしれません。
今年はワールドツアーも決定しているJO1。さらなる飛躍と共に、今後も世界中から愛されるアニメ作品の主題歌も期待したいですね。
そんなJO1に続き、INIもアニメ主題歌を多く手掛けています。
吉田可奈
エンタメ系フリーライター。作詞家。趣味特技は世界各国のサバイバルオーディション番組の投票。著書本『シングルマザー、家を買う』『うちの子、へん?』(ともに扶桑社)。
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