ENJJIN・草地稜之(RYONO)インタビュー

注目俳優・草地稜之の現在地。舞台『おそ松さん』や『日プ』出演で変化したもの。密かな願いが現実になるまで

numanが調査した「ブレイクしそうな2.5次元俳優TOP10」にて読者投票にて第1位を獲得した草地稜之さん

パフォーマンスユニット・ENJINのメンバー“RYONO”として活躍する一方、ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズンや舞台『おそ松さん on STAGE~SIX MEN'S SHOW TIME~2nd SEASON』などに出演し、その注目度は急上昇中です。

内気だった子ども時代から有名オーディション番組に出演した際の意識、この世界を志したきっかけなど……草地さんの現在地とこれからの未来をたっぷりと語っていただきました。

「2.5次元舞台が心から楽しい」と語る草地さんの、舞台で演じることへの想いとは。

ENJJIN・草地稜之(RYONO)インタビュー

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内気だった子ども時代。『日プ』出演でプロ意識が高まった

――numanにて掲載した「ブレイクしそうな2.5次元俳優TOP10」アンケートにて、草地さんが読者投票で第1位になりました!

草地稜之(以下、草地):
ありがとうございます! すごく嬉しかったです。

――今回はそんな草地さんを深堀りさせてください。まず、この世界を目指したきっかけは?

草地:
僕は小さいころから引っ込み思案の内気な子で、クラスのムードメーカー的な存在の人を見て「いいな」とか、アイドルがライブをしてキャーキャー言われているのを「わ、いいな~」と思っていた子だったんです。そういう「いいな」という欲望が最初の思いでした。でも、実際に芸能の世界に入るきっかけはつかめなくて、あきらめかけていました。

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ただ、大学生のときにミスターコンテストがあって、たぶん1位は無理だけど、それでも自分のやりたかったことに少しでも近づけるかなと思って応募したんです。そうしたらまさかのグランプリをいただけて、さらに他のミスターコンテストを2つもいただけたんです(※)。

※「MR CIRCLE CONTEST 2017-2018」「ミスター明治学院大学2018」、「Mr. of Mr. CAMPUS CONTEST 2019」と大学生ミスターコンテストで3冠を達成。

コンテストを主催している方に「初めてだよ、3冠なんて」と言われて嬉しくて、「オーディション番組に出てみたら?」と勧められたこともあって、『PRODUCE 101 JAPAN』という番組に出演し、現在の事務所に所属させてもらっています。

――オーディション番組で、「絶対にプロになる」という意識が高まっていった。

草地:
そうですね。僕はそれまで歌もダンスも未経験で、周りは小さいころからダンスや歌を勉強していてこの世界に入りたいという方たちばかりでした。

そういう人たちの中に揉まれて刺激をたくさんもらって、もっと上にいきたいという貪欲さと、子どものころからの負けず嫌いさが出てきてめちゃくちゃ頑張りました(笑)。僕は俳優志望でしたが、この番組で「アイドルって楽しいな」と思えて、アイドルもできて俳優できる今の環境がとてもありがたいです。

転機は、初めて出演した2.5次元ミュージカル

――現在、ENJINでの音楽活動と俳優業で充実の日々ですが、ご自身の中で転機となったなと思う時期は?

草地:
それで言うとやはり、初めて出演した2.5次元ミュージカルミュージカル『テニスの王子様』)がきっかけです。それまで僕がいただいていたのは声の高い、元気でかわいい役みたいなのが多かったんです。でも僕は元々声が低くて、自分に合ったと思えた役を初めていただいたんです。

ありがたいことにけっこう評判も良くて、そこから舞台『おそ松さん on STAGE~SIX MEN’S SHOW TIME~2nd SEASON』や、舞台『桃源暗鬼』につながり、そしてこれからの舞台など、いろいろとオファーをいただけるようになりました。2.5次元舞台は自分にけっこう、向いているような気もしています。

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――2.5次元舞台が向いていると思われた理由をお聞きしてもいいですか?

草地:
ちょっと恥ずかしいんですけど、子どものころ、「ごっこ遊び」というか、何かの役になりきって遊ぶのが大好きだったんです。今は素敵な衣装やウィッグをかぶって、その役になりきって演じるのが2.5次元舞台の醍醐味だと思っていて、小さいころの感覚を大事にしつつ、さらに原作をめちゃくちゃ読んでキャラクターを研究して、アニメの声優さんの声も意識しています。

――そうなんですね。

草地:
初めて2.5次元の舞台を観たのが自分が好きなアニメ作品だったのですが、ビジュアルはとても似ているけど、声に違和感を覚えたところもあって。

もちろん、それがハマる方もいらっしゃると思うんですけど、僕は本当にそのキャラクターになりたいと思って演じています。アニメの声優さんの声になるだけ寄せるよう意識している点が、僕のこだわっているポイントです。

俳優・草地稜之とENJIN・RYONOとの違いは、ギャップ萌え⁉

――numan読者は、2.5次元舞台から草地さんを知った方も多いと思います。俳優・草地稜之とENJIN・RYONOとの違いはどこにありますか?

草地:
2.5次元舞台をきっかけに僕を好きになってくれて応援してくれる人がけっこういらっしゃるんですけど、ENJINのRYONOを観に行ったときに、「役のイメージと全然違うね」みたいなことをよく言われるんです。

舞台のアクスタを持って来てくださる方もいらっしゃるんですけど、役と違って僕、普段は全然クールじゃないんです(苦笑)。「かわいい」とか「ギャップ萌え」とかありがたいことに言ってくださる方が多くて、アイドルをしている時の自分は素の自分に近いと思います。

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僕はライブやイベントで、手を振ったり目を合わせたりとか、ファンサがとても好きで。こんな僕のためにわざわざ来てくれるのが本当にありがたいし嬉しいですし、一人一人来てくれた人の目はちゃんと見て、満足して帰っていただけたらいいなって思います。演技している時はその役になりきっているから素の僕ではない。そこが切り替えなんだろうな。

――俳優活動、ドラマ、舞台なので大事にしていること、演技をする上での準備や役の向き合い方を教えてください。

草地:
原作をとにかく読んで、アニメの声に寄せる。そして時間の都合などで原作に書いてあるけど台本に描けなかったセリフも、オフ芝居というか、口パクでセリフを言ったりしていて。それをファンの方が双眼鏡で観て、「あの原作のセリフ言ってる」とか気づいてくださる方が結構多いんです。

原作ファンの方が嬉しいと思ってくれるかなって。どうすればファンの方が喜んでくれるかな、ということはかなり気にしています。

――今後の活動、ENJINとして個人としてこうありたい、こんな活動を楽しみにしてほしいなど、ファンの方へメッセージをお願いします。

草地:
ENJINとしての目標は自分では全然思ってないですけど、一応僕、ビジュアル担当とプリンス担当みたいな感じでやらせてもらっているので、いろんな方を幸せに、来てくれた人ひとりひとりが幸せになって帰ってもらえるようにパフォーマンスをしたり、イベントで満足して帰っていただけるようにするのが目標です。

俳優としての目標は、今は心から2.5次元舞台が楽しいので、もっと、有名な作品やお仕事のオファーがいただけるように頑張って、草地稜之という名前を知っていただきたいです。

ペンライトが2本しかなかった初期。SNSの発信が実を結んだ

――ここからは、プライベートについて少しだけお聞きしたいと思います。テーマは「沼」。こういうところに心を持っていかれる、ハマりものはありますか?

草地:
最近、時間がなくて行けていないんですけど、「リアル脱出ゲーム」がとても好きなんです。都内にも新宿や池袋、下北沢、吉祥寺といろんなところにあってそれを全制覇したいっていうのが目標です。あともうひとつ大きな目標があってこれは本当に難しいんですけど、富士急ハイランドの「絶望要塞」を脱出してみたい。

他の乗り物に乗らずにずっと「絶望要塞」をやっていますが全然脱出できなくて。もう何度もチャレンジしていますけど難しいですね。公式で写真撮って掲載してくれるので、いつかはそこに載りたいです。

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――改めてご自身の魅力、沼ポイントを自己分析していただけませんか?

草地:
僕、たぶん少し変わっているというか、抜けてるというか(笑)。そういう親近感があるところが自分の長所かもしれないです。あとは今、自分に自信を持っているところとか…。

――今、スタッフが「おーっ」って、感じになってますけれども。

草地:
昔から自分に全然自信なかったんですよ。でも、最近ようやく自信が持てるようになってきていて、応援してくださる方のためにも、「堂々としよう」と思っているんです(笑)。実際、ENJINの初期のころはイベントでもペンライトが2本ぐらいしかなくて(苦笑)、グループにいても何もできていないという思いが最初はありました。

歌やダンスも未経験だったし、人気もないから自分に本当に自信なくて「このグループにいていいのかな」って悩んでいて、「自分にできることってなんだろう?」と考えた結果、SNSを毎日更新して、ファンの方とのいい距離感を保てるような意識は今もしています。

ENJJIN・草地稜之(RYONO)インタビュー

出演している舞台のキャストの雰囲気をお伝えしたり、ENJINの稽古の様子やライブ配信などもマメに発信していて、今はファンの方から「ENJINを引っ張ってくれてありがとう」と言われるようになってきたので、貢献できているという自信がついてきて。

そして、numanさんのアンケートでも1位が取れてこういう機会をいただいたりするのも、めっちゃ励みになります。

――追い風な雰囲気ありますよね、正直。

草地:
やってきたことが今、少しずつ実を結んできています。これからももっとこの調子で上にいけたらいいなと思っています。

――草地稜之さんの「実は〇〇なんです」。他ではあまり語られていないけど、実は英語が得意とか、 筋トレマニアとか、そういう何かを教えてください。

草地:
実は、エゴイストです(笑)。「自分が目立ちたい」っていう欲望がけっこう強くて。グループの宣材写真も最初はうしろが多かったんですよ。それを自分から「センターやりたいです」って言うのはさすがに違うなと思って、結果で示して、スタッフさんやカメラマンさんのほうから「RYONOくんセンターで」って言ってもらえるように頑張ろうと思って。

今は宣材写真の立ち位置はセンターが多くなりました。これは最初の頃決めた「結果で示してやる!」っていうのが実を結んできたのかな。

――エゴイストというよりは、負けず嫌いの性格が功を奏したのかもですね。

草地:
あと、「自分ルール」がめちゃくちゃ多くて、いろいろこだわっています。浅草が大好きなんですけど、舞台やイベントの本番前に浅草に行ってちゃんとお参りしたりとか、浅草に通る時もここの道は通らないとか。改札はピンクの改札しか通らないとか、左手でピッってやるとかめちゃくちゃあります。

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――右とか左か、なにか根拠があるんですか?

草地:
誰かに理由を言うと願いがかなわないらしいので、秘密です(笑)。

今年から一新したENJINを見て聴いてください!

――最後に2ndアルバム『Inception』のリリース情報を。こんなところを楽しみにしてほしいなどありましたら。

草地:
ENJINは今年から一新するというのがテーマにあって、メンバーもスタッフさんも本当に心構えが全然違いますし、みんなで意思を固めてやっています。曲のコンセプトも今までは爽やかさや楽しさという楽曲が多かったんですけど、今回はかっこいいを追求している曲調です。

今まで応援してくださった方にも「着いてこれなかったらやばいぞ」みたいな(笑)、本当にかっこいい曲になっています。これからENJINを知る方にもぜひ一度聴いて欲しい。一新したENJINを見て聴いてください!

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草地稜之(くさち・りょうの)

1998年6月17日生まれ、東京都出身。現在、ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン、忍足侑士役、『おそ松さん on STAGE 〜SIX MEN'S SHOW TIME〜 2nd SEASON』おそ松役で活躍中。7月20日(土)~28日(日)ミュージカル『暁のヨナ』に出演。ENJINではRYONOとして活動、6月12日(水)2ndアルバム『Inception』がリリースされる。
●ENJINオフィシャルサイト:https://enjin-official.jp/

(執筆:富田陽美、編集:田部井徹、撮影:篠田直人、企画:三鷹むつみ)

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numan編集部

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