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『爆上戦隊ブンブンジャー』の印象が“ガラリと変化”した5つの理由。山田裕貴、志尊淳らの登場も鳥肌ものだった…!

2024年3月より放送を開始した「スーパー戦隊シリーズ」第48作『爆上戦隊ブンブンジャー』も遂にストーリーが佳境へと入り、最終回へ向けて、大きな盛り上がりを見せています。

そんな本作ですが、思えば放送が始まった当初は、そのノスタルジー溢れる作風に王道回帰を感じさせる作品だなという印象を大いに受けていました。しかしながら、回を重ねるごとに、王道のストーリーでありながらも、どこか不意を突かれる展開もあり、印象がどんどんと変化していったのです。

Blu-ray『スーパー戦隊シリーズ 爆上戦隊ブンブンジャー 1』(東映)

Blu-ray『スーパー戦隊シリーズ 爆上戦隊ブンブンジャー 1』(東映)

ここまで最初と最後で印象がガラリと変わる作品も珍しい…。一体どういった部分にその要因があるのでしょうか?

そこで今回は、『爆上戦隊ブンブンジャー』クライマックスまでの道のりを振り返り、本作を5つの要素から徹底的に紐解いていこうと思います。

ブンバイオレット=焔先斗の加入で壮大な話へ変貌

『爆上戦隊ブンブンジャー』は、地球侵略を企む悪の組織・ハシリヤンの暴走を食い止めようとする戦士・ブンブンジャーの活躍を描く作品。

「車」をモチーフにしたシンプルなデザインと一話完結型のコミカルなストーリーから、王道回帰的な作品になると同時に、もしや街の「お助けヒーロー」とでも言うべき活躍が描かれる作品なのかもしれないなというのが、筆者の第一印象でした。

ところがどっこい、物語の中盤くらいで追加戦士となるブンバイオレット=焔先斗がメンバーに加わることによって、一気に話が宇宙規模の壮大なものへと変貌を遂げたのです。

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先斗は宇宙一の“始末屋“”を自称する存在であり、あらゆる揉め事を文字通り“始末”してきたわけですが、ブンオレンジ=振騎玄蕃の過去に関する情報も知っており、それがきっかけで玄蕃の正体が白日の下に晒されるなんてこともありました。他にも先斗が加わったことで、宇宙に関する話題が徐々に深堀され、ハシリヤンの本当の恐ろしさも浮き彫りに…。

先斗が加入することにより、ストーリーに厚みと拡がりが生まれたように感じ、王道路線から脱線する面白さを醸し出すことに成功したのではないでしょうか。

もちろん他のメンバー以上に、食いしん坊キャラという魅力で、コメディリリーフとしての役割も大いに果たしてくれました。かつて地球から宇宙へと飛び立ち“始末屋”を生業とするようになったその過去は、どこかマーベル映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』を彷彿させる部分でもあり、世界的なヒーローからの影響も色濃いように感じます。

『マッドマックス』などへのリスペクト。映画オタクがいる!?

洋画、ハリウッド映画関連の影響やオマージュで言うと、やはり敵組織であるハシリヤンの幹部たちのネーミング。

最初にブンブンジャーの前に現れる斬込隊長のマッドレックスは、2024年に最新作も公開されたジョージ・ミラー監督による『マッドマックス』へのオマージュで、使用する武器の名称が「怒りのデスロッド」であったり、復活した際の名前が「マッドレックス・フューリー」となる点などからもその影響が伺えます。

 Blu-ray『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント)

Blu-ray『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント)

続いて登場したのは、改造隊長のキャノンボーグ。これは1981年に公開された、ジャッキー・チェン&バート・レイノルズ共演のカーアクション映画『キャノンボール』に由来。

他にも再建隊長のディスレースは『デス・レース2000年』及びそのリメイク版となる『デス・レース』に、映画『爆上戦隊ブンブンジャー 劇場BOON! プロミス・ザ・サーキット』に登場した捕物隊長デイモンサンダーは恐らくトム・クルーズが主演したカーレース映画『デイズ・オブ・サンダー』に由来していると思われます。

そして極めつけは、ハシリヤン首領であるワルイド・スピンドー。これは今や長寿シリーズと化しているカーアクション映画『ワイルド・スピード』シリーズへのオマージュ。最高首領に、今やもっとも長続きしているカーアクションシリーズのタイトルを冠するとは、そのリスペクトにもはや脱帽でしかありません!

Blu-ray『ワイルド・スピード』(ジェネオン・ユニバーサル)

Blu-ray『ワイルド・スピード』(ジェネオン・ユニバーサル)

ちなみにスピンドーの右腕的存在であるグランツ・リスクは、ゲームとして有名な『グランツーリスモ』が由来となっているわけですが、同作も2023年に映画版が公開されています。

ハシリヤンだけでなく、ブンブンジャーの頼れる仲間であるブンドリオ・ブンデラスやビュン・ディーゼルといったキャラクターたちにも「アントニオ・バンデラス」や「ヴィン・ディーゼル」などのハリウッド俳優へのオマージュが込められており、主にハリウッド映画の名作や名優たちをもじったキャラクターが数多く登場する点は、これまでの「スーパー戦隊」にはない面白さだったように思います。

まさにカーアクションの先人たちへ究極のリスペクトを込めた作品が、この『爆上戦隊ブンブンジャー』という作品なのではないでしょうか。製作陣の中には、絶対に熱狂的な洋画オタクがいると見た!

志尊淳、山田裕貴らが抜群のカッコよさでサプライズ登場!

もう一つ筆者が驚いたのは、歴代キャストの登場です。元来、アニバーサリー作品以外に歴代戦士が登場するということは無いに等しかったのですが、『爆上戦隊ブンブンジャー』には、何を隠そう今を時めく人気俳優たちがゲスト出演しているのです。

まずは「バクアゲ32 地獄の電車ごっこ」に登場する『烈車戦隊トッキュウジャー』からトッキュウ1号こと志尊淳さんとトッキュウ6号こと長濱慎さん。


同エピソードには、ブンオレンジこと玄蕃を指南する役どころとしてトッキュウ6号こと虹野明が登場。当時と同じくオレンジ色のヘルメットをかぶり、誘導灯を手にしながらハーモニカを吹く姿はファンなら鳥肌もの。同じオレンジ戦士として玄蕃を導く姿は先輩ヒーローとして抜群のカッコ良さ!

そんな中、苦魔獣とのバトルが勃発し、トッキュウ1号がどこからともなく現れて、ブンブンジャーと共闘。そこで初めて、志尊さんがトッキュウ1号の声をあてる形で登場。久しぶりに披露された「見えた!お前の終着駅!」という決め台詞は鳥肌ものでした。

さらに、最終的には変身を解除し、素顔でも登場。オリジナルシリーズの放映から10年という節目のタイミングで姿を見せたライトはちょっぴり大人になっています。それでも、あのイタズラな笑顔と純粋さを漂わせた声色は変わっていませんでした。

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zash

子供の頃から培ってきた映画、海外ドラマ、特撮、アニメの知識を活かして活動中。各媒体でコラム、取材レポート、インタビュー記事を執筆する他、雑誌やマスコミ用リリースへの寄稿も行っている。

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