numan編集部
声優、アニメ、舞台、ゲームまで!オタク女子のための推し活応援メディア
皆さん、こんにちは!
ラクーンドッグ所属の声優・松岡洋平です。
趣味や好きなもの=推し多めな僕が、その時々にハマっているものを紹介する連載「松岡洋平の推しゃべり場」。
前回は日常で最も触れている「お笑い」についてお話しました。冬は賞レースやバラエティのスペシャル番組がたくさん放送されるので、お笑い好きとしては楽しみな季節です。皆さんの推し芸人さんも知りたいので、ぜひ教えてくださいね!
numanさんで連載の『推しゃべり場』#5 が公開されました!今回は大好きなお笑いについて!
みんなの好きな芸人さんも教えてくださいー!👀 https://t.co/D6CLhgrJ6H— 松岡洋平 (@M_yoheihei) October 10, 2024
実は「松岡洋平の推しゃべり場」、今回の第6回目で一旦最終回を迎えます……! 最後に何をお話しようか考えたのですが……ここは声優という職業に就いた理由でもある「お芝居」について、最後にお話していきます。大学時代のサークル活動からハマり、一般企業への就職を見送って声優養成所の入所試験を受けたお話、お芝居の楽しさ、今抱えている課題や大尊敬している声優の岡本信彦さんについてなど、たっぷりと赤裸々に語らせていただきます!
INDEX
高校3年生のときに、友人と声の掛け合いだけでお芝居をするという遊びをしていたところ、「声がいいから芝居をやった方がいいよ」と言われたんです。高校時代は軽音部に所属してボーカルを担当していたにも関わらず、声について言及されたことがなかったのですが(笑)。そこで初めて声を褒められて、「芝居をしてみようかな」と思い立ちました。それがきっかけで、大学に入学して演劇サークルへ入部しました。
演劇サークルでは、年に2〜3回くらい公演をします。僕が最初に人前に立って演じたのは、キリっとした生徒会長の役。先輩が昔つくったプロットを引き継いだお話に登場するキャラでした。撮影した公演の映像を見返してみると、初陣公演は棒読み。しかも緊張していたのか、なぜかずっと右手が揺れていました(笑)。
舞台は本番をやる期間より準備期間の方が長いから、演じるたびにお芝居の引き出しが増えていく感覚があって。作品によっては主役を演じることもあったのですが、舞台本番に衣装を着てステージに立ち、照明が切り替わり、BGMが鳴ると、自分にはない感情が芽生えてくるんですよね。自覚はなかったのですが、おそらく自分の中に役が入り込んでいたのだと思います。
お芝居をするまで、僕は何かを始めるにしても自分が先陣を切るタイプではなく、誰かが始めたあとについて行くタイプの人間でした。そんな自分が、お芝居で「感情解放(喜怒哀楽を表現する演劇のテクニック)」を覚えたんです。それがすごく楽しくて、どんどんお芝居にハマっていきました。
ただ当時は、声優になるとは考えていなくて。幼少期からアニメは好きで観ていましたが、声優さんを意識して観ていたことはなく……サークルで演劇をしていた当時は、実写の映画や舞台をたくさん観ていました。そんな僕が声の仕事を意識するようになったのは、いろんな舞台のワークショップに足を運んでいた際に、声について言われることが多かったからです。リアル志向なお芝居が求められる劇団のワークショップに行ったときには、「君の声はスパイスとして使いたいけど、ずっと喋られると目立つから厳しい」と言われたことも。
さらに、声優になった友人がいたというのもあって、声優の道へ進むことを考え始めました。とはいえ、一般企業への就職も悩んでいました。事務所の養成所の最終審査日と第一志望の企業の面接日が同時期で、悩みに悩んだ末に第一志望の企業の面接を蹴り、養成所の最終審査を受けました。もし落ちても、また就活をすればいいだろうという気持ちで受けたところ合格。親にも「養成所で1年頑張ってみて、ダメだったら就職します」と伝えました。「こいつは止めてもやるだろう……」と思われていたのか、応援してくれました(笑)。
そして養成所在学中、ゲームアプリのアフレコで声優初挑戦。同作に出演する同期と練習するために、一緒にカラオケに行ってフィードバックをし合うなど、いろいろ準備して(笑)。緊張はなく、「とにかく楽しもう!」という気持ちで挑みました。すごく楽しかったことを覚えています。
そのまま、事務所へ入所。仕事は待っていても降ってくるわけではないので、サンプルボイスを録音するなど、できることをひたすらやっていきました。最初から一生懸命お芝居と向き合っていれば、自ずと仕事が来るだろうという認識で、まずはガムシャラにお芝居をしていた記憶があります。
徐々にいろんな役をいただけるようになってから感じているのは、やっぱり演じている瞬間は楽しいということ。特に、表現に正解がないというか、アレンジしがいがあるというか……多くの可能性を秘めているキャラクターを演じるときはやりがいを感じます。役者同士のラリーはもちろん、監督さんや脚本家さんなどスタッフの方たちとのラリーで「試されているな」と感じるとワクワクします。
一方で、声優の仕事を始めて約5年が経った今、初心に返るように心がけています。大学で演劇をやっていたときは、覚えてきたセリフをベースに、その場で出てきたノリでリアクションを取ったり、アドリブを入れたりできていました。だけど、声優は台本を読みながらのお芝居になるため、どうしても頭でセリフを考えてしまうんですよね。演劇をしていたときのパッションを思い出して、もっと表現を広げていきたいという気持ちがあります。
それに加えて、今後は技巧を取り入れていきたいとも思っています。活躍している先輩陣を見ていると、すごく計算し尽くされたお芝居をしているなと思うんです。特に僕の声は個性的ではあるものの、悪目立ちしてしまうことがあると思っていて。事務所の社長であり、大先輩である岡本(信彦)さんが稽古についてくださるとき、「その声の響きを抑えないといけない」「個性的な声の柱はできているから、違う柱をつくらないとね」と言われます。
『フラガリアメモリーズ』で演じているハンギョンのような役であれば、自分の個性をガンガン出していけると思うのですが、演じるのは個性的なキャラクターだけではありません。むしろ、“普通に聞こえるお芝居”を求められることの方が多いかもしれません。そこは僕自身、課題を感じている部分なので、そういう意味でも技術を身につけていかなければいけないと思っています。もっと表現の幅を広げて、いろんな役を演じていきたいです!
お芝居と真剣に向き合っている中で、やっぱり目標にしているのは岡本さんなんです。そこで今回は、岡本さんの尊敬しているところを3つ挙げていきたいと思います!
岡本さんのお芝居はとにかくエグいんです。稽古についてくださるとき、「こういう風に演じてみて」と先に見本として聞かせてくれるのですが、直前まで説明をしていたにも関わらず、瞬時に役へ入ってしまう。普通に話しているのに、一瞬で役が出てきて、しかも解釈がハマりすぎている……。「どれだけ表現の引き出しがあるのだろう」とすごく驚かされます。
きっと毎回役を演じるたびに、めちゃくちゃ考えていらっしゃるのだと思います。演じるキャラクターに合わせて、表現の向き合い方を変えているようで、本当に尊敬します。
そんな岡本さんは、毎回アドバイスも的確なんです。僕の声は個性が強いため、いい意味で少しこもった声の声優さんを例に出して、「この人のマネをしてみて」とアドバイスをいただくことがあります。実践してみると、たしかに響きが抑えられて、まろやかな声の表現になるんですよ。そういったアドバイスはアフレコ現場でも実践しています。
だからこそ、アフレコ現場で岡本さんとご一緒するときは緊張します。アニメにはAパートとBパートがあり、Aパートだけに出演する人は収録が終わったら早出しになる場合があるんです。だけど、例えば岡本さんはAパートだけの収録、僕がBパートの収録をするときは、残って僕のアフレコが終わるまで見ていてくれて。アフレコ終わりには一緒に帰宅して、「こうしたらもっと良くなると思うよ」とアドバイスをくれるんです。それもまた的確なので、「今回は何を言われるのだろう」と緊張するのですが、毎回すごくありがたさを感じています。
今のお話に通じるのですが、シンプルに言うと岡本さんは本当に面倒見がいいんです。後輩たちへのフォローが素晴らしい。それはきっと愛情深いからなのではないかと思っています。僕を含めた岡本さんの後輩声優は「面倒見が良くて優しい先輩」と口を揃えて言っています。
だから、『フラガリアメモリーズ』でハンギョン役に受かったとき、一番に報告したのは岡本さんでした。僕と岡本さんは9歳離れているのですが、岡本さんの年齢になる頃には、ああいう大人になっていたいと思っています。
杉田さん
お疲れ様です。岡本です。
三宅と松岡がお世話になりました。
ありがとうございます。そしてどうやら私、サモンされたみたいでして、お力添えできていたようで何よりです。
今後ともよろしくお願いいたします。 https://t.co/SOyrk3UIOZ
— 岡本信彦 (@ok_nobuhiko) June 9, 2024
さて最後に、毎回恒例の「今月の推しスイーツ」をご紹介!
今月は、今の季節にピッタリなりんごのスイーツです。新宿三丁目に本店を構えるりんご飴専門店「ポムダムールトーキョー」のショコラヌーヴォーです。お祭りの屋台で買えるりんご飴を想像して食べると、その違いに驚きます。見た目のかわいさはもちろん、味が完全にスイーツなんですよ……。
りんごの周りにカリカリ食感の飴がコーティングされ、その上にたっぷりのカカオパウダーがまぶされています。りんごと飴は甘いのに、パウダーがほろ苦くて。絶妙なバランスがめちゃめちゃ美味しい! 僕が人生で食べたりんご飴史上最大に美味しいりんご飴でした。同業者で仲良しの柳晃平くんにオススメしたら、食べに行ってくれて。しかもLINEのプロフィール背景を「ポムダムールトーキョー」のりんご飴の写真にしていました(笑)。
ショコラヌーヴォー以外にもいろんな種類のりんご飴が食べられます。季節限定の商品もたくさんあるので、また別の味も食べてみたいなと思っています。皆さんもぜひ行ってみてください!
そして、冒頭でもお伝えした通り、今回でなんと一旦「松岡洋平の推しゃべり場」は最終回を迎えます。とはいえ、お別れではありません! パワーアップして戻ってくる予定ですので、皆さん今後とも「松岡洋平の推しゃべり場」をよろしくお願いします!!!!
これまで推しスイーツをポストして教えてもらっていましたが、今回はパワーアップの参考に「こんな企画を見てみたい!」など連載に対する希望を教えてほしいです! もちろん引き続き推しスイーツのポストも大歓迎。X(旧:Twitter)で @M_yoheihei と @numan_edd、#松岡洋平の推しゃべり場 、「連載に対する希望」または「あなたの推しスイーツ」をポストしてくださいね!
それでは、また会う日まで!
(企画協力:ラクーンドッグ、編集:阿部裕華、撮影:鬼澤礼門、ヘアメイク:町田恭子、スタイリング:BLUE IN GREEN合同会社 岩田友裕)
松岡洋平(まつおか・ようへい)
1995年5月16日生まれ、東京都出身。血液型O型。主な出演作にTVアニメ『即死チートが最強過ぎて異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。』(東田良介、リョウタ役)、TVアニメ『悪役令嬢レベル99 〜私は裏ボスですが魔王ではありません〜』(シード役)、『サンリオキャラクター フラガリアメモリーズ』(ハンギョン役)など。
松岡洋平 紹介ページ:https://www.raccoon-dog.co.jp/talent/m13-matsuoka.html
松岡洋平 公式X(旧:X):https://x.com/M_yoheihei
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