zash
子供の頃から培ってきた映画、海外ドラマ、特撮、アニメの知識を活かして活動中。各媒体でコラム、取材レポート、インタビュー記事を執筆する他、雑誌やマスコミ用リリースへの寄稿も行っている。
昆虫をモチーフとしたヒーローと言えば、同じく長きにわたる歴史を築いてきた特撮ドラマ「仮面ライダー」シリーズの印象が強いため、これまでは敬遠されている節がありました。しかしながら、「昭和」から「平成」そして「令和」へと時代は流れ、「仮面ライダー」も昆虫の力を借りないヒーローたちが数多く存在します。
そして、ようやく令和五年にして「スーパー戦隊」も昆虫モチーフのヒーローが登場。「仮面ライダー」のお株を奪うヒーロー像をどのように描き出していくのかに注目です。
前述のように本作は西洋感あふれるファンタジーテイストが大いに印象を残す作品となっています。
近年では『仮面ライダーセイバー』もそのような世界観を築き上げた作品でしたが、特撮とファンタジーの相性は非常に良いのではないかと筆者は考えます。
もともと「特撮」というジャンルは非現実感を視聴者に提供することを目的に作られている部分が強く、SFやホラー、ファンタジーの要素を散りばめた作品が多く世に送り出されてきました。
魔法使いや騎士といったファンタジー世界に登場するような背景を持ったキャラクターたちを主人公に据え、その時代、時代で傑作と呼ばれてきた作品は数多く存在します。
本作に関しても、傑作と呼ばれるに相応しい要素が充実しており、世界中に多くのファンを持つファンタジー映画の金字塔『ロード・オブ・ザ・リング』や史上最高の海外ドラマと謳われる『ゲーム・オブ・スローンズ』を彷彿させるような描写が際立っています。
特に第1話冒頭の5つの王国が出来上がっていくジオラマ風のCG描写は『ゲーム・オブ・スローンズ』のオープニング映像を意識しているように感じ、特撮ファンだけでなく、ファンタジー好きをも唸らせるものとなっています。
ここまでは、海外の作品を引き合いに出してきましたが、この『王様戦隊キングオージャー』という作品は、実に多種多様な作品のスパイスが散りばめられた作品のように感じさせます。
第1話でシュゴッダムに、バグナラクの巨大化したモンスターたちが襲来する場面では、そびえ立つ大きな壁の向こう側からモンスターがのぞき込み、その強大な恐怖に人々が絶望するというさながら『進撃の巨人』を連想する場面が存在。
第2話で活躍するトンボオージャーことヤンマ・ガストは国民から「総長」と呼ばれ、不良集団を率いているかのような描写があります。これは恐らく『東京リベンジャーズ』へのオマージュにも思えます。
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子供の頃から培ってきた映画、海外ドラマ、特撮、アニメの知識を活かして活動中。各媒体でコラム、取材レポート、インタビュー記事を執筆する他、雑誌やマスコミ用リリースへの寄稿も行っている。
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