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1993年に俳優デビューして以来、ドラマや映画、舞台など数々の作品に出演している内野聖陽さん。ドラマ『きのう何食べた?』シリーズのケンジとして馴染みのある人も多いでしょう。
2009年に放送されたドラマ『臨場』では主人公の検視官・倉石義男役、2016年に放送されたNHK大河ドラマ『真田丸』ではまさかの臆病キャラの徳川家康役と、幅広い役柄を演じている内野さんですが、実は様々なマンガ原作の実写化キャラも演じていました。
※『鋼の錬金術師』の内容に触れています。気になる方はご注意ください。
INDEX
デビューして以来、本名の内野聖陽(うちのまさあき)として活動してきた内野さん。しかし「まさあき」と読めない人が多く、周りから「せいよう」と呼ばれることが多かったため、2013年から読み方を内野聖陽(うちのせいよう)に改名しています。
最近の内野さんの実写化作品の出演作といえば、2023年10月6日に放送開始されたドラマ『きのう何食べた? season2』が記憶に新しいでしょう。ゲイである矢吹賢二を演じている本作では、見た目はオシャレな男性なのですが、さり気ない仕草や口調、表情で見事に自然な演技を見せています。
視聴者からは「おっさんなのにキュート」「おじさん可愛すぎ」と絶賛の声が相次ぎ話題に。『きのう何食べた?』原作ファンからも、内野さんの演技には「感動した」「違和感なく作品に入れた」など高く評価する声が上がっていました。
『臨場』で演じる型破りで豪快な主人公の役柄はまるで別人。同一人物とは思えないほどです。
2022年には映画『鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー』『鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成』に出演。内野さんはエルリック兄弟の父親「ヴァン・ホーエンハイム」と、兄弟たちに立ちはだかるホムンクルスたちの生みの親である「お父様」という、見た目は同じでも中身は全く違う2役を1人で見事演じ分けました。
1人2役をこなすだけでなく、ストーリーの重要な鍵を握る「フラスコの中の小人」の声も担当。さらにCGで描かれた、「お父様」が姿を変えた生命体の動きのベースや声も内野さんが担当しており、全て合わせると1人で4つもの役を演じています。
出演オファーを受けるまでは原作を読んだことがなかったという内野さんは、「マンガを繰り返し読むことで理解を深めていった」と語っています。原作の世界観をしっかりと理解したり、ホーエンハイムのビジュアルに関して試行錯誤を何度も繰り返したりと、強い役者魂を感じます。
また2009年に第1期が放送された、『JIN-仁-』の坂本龍馬役も高く評価されています。「明るく豪快」という多くの人が抱いている坂本龍馬のイメージがピッタリとハマる演技に加え、作中での内野さんの完璧な土佐弁が話題となりました。
というのも、内野さんは収録前に役づくりのために坂本龍馬の出身地である高知に出向き、坂本龍馬が実際に生きていた土地の空気や温度感を感じ、高知の人柄に触れて土佐弁を習得したそう。徹底した役作りの結果、内野さんの土佐弁は地元の人からも評価されるほどに。ネット上では内野さんの演技が「坂本龍馬役の完成形」とまで言われるほどになりました。
内野さんは2021年の「令和3年秋の褒章」で「紫綬褒章」を受章。劇場版『きのう何食べた?』の初日舞台挨拶の際、内野さんは受章について「エイプリールフールかと思った」と喜びながら「僕はひとつの役を徹底的に掘り下げるのが変態的に好きな人間」と語っていました。
内野さんの圧倒的な演技力の秘密が垣間見えます。今後の内野さんが、また新たな役柄に挑戦してくれることを楽しみに待ちましょう。
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