『Thunderbolt Fantasy Project』総監修・虚淵玄インタビュー|魅力を増す美しすぎる人形たちの武侠譚

『Thunderbolt Fantasy Project』総監修・虚淵玄インタビュー|魅力を増す美しすぎる人形たちの武侠譚
2018年10月から放送された『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀2』。鳥海浩輔、諏訪部順一といった豪華声優陣が演じる美しすぎる人形たちの武侠譚が、第3期の放送も決定しました! numanでは、原案・脚本・総監修を担当される虚淵玄さん(ニトロプラス)にインタビュー。2016年放送の1期、2017年上映の『Thunderbolt Fantasy 生死一劍』に続く、2期ならではの見どころをたくさん語っていただきました! キャストインタビューと合わせてお楽しみください。

よりキャラクターに焦点をあてた──1期あってこその2期の見どころ

──『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀2』(以下、2期)の制作過程はいかがでしたか?
虚淵玄(以下、虚淵) まず、1期に比べて2期はそれほど親切な作りにしなくてもいいだろうと。話のわかりやすさ、敷居の低さといった点は、もう1期を観ていただいたという前提で開き直って脚本を書いています。
物語の展開や導入で視聴者を引っ張っていくよりも、キャラクターの掛け合いやアクションシーンといったところに集中してもらえるようにと意識していました。

──2期の制作過程で一番困難だったところは?
虚淵 しいて言うなら脚本がちょっと難航してスケジュールが押したぐらいですね。
他に関してはすごく順当に進めさせてもらえたので、制作に関しては全くなかったかな。

──脚本ではどの部分が難航したのでしょうか?
虚淵 続編が前提のシリーズは、自分にしては珍しいので試行錯誤はありましたね。すでに登場しているキャラクターをブレさせるわけにいかないですし、新しいキャラクターも、どの辺まで視聴者を裏切っていいものか、なかなかさじ加減が難しいところでした。伏線や公開する情報量、それぞれのキャラクターの出番の調整なども考えた部分ですね。

──2期を制作する上で、キャラクター設計など変更した部分はあったのでしょうか?
虚淵 キャラクターの掛け合いに注力しようという意識はありましたが、キャラクターに関しては特に変えていません。1期の段階で想定したキャラクターの延長線上で語られています。
1期は紹介編というか、凜雪鴉(りんせつあ※1)や殤不患(しょうふかん※2)といった、レギュラー陣の人となりが分かるまでをひとつの話にしていました。2期はそのパーソナリティがすでに分かっているところからの展開なので、逆にそこはもう出し惜しみなしです。

※1 凜雪鴉(りんせつあ)……CV:鳥海浩輔。Thunderbolt Fantasy Projectの主人公。気品漂う謎多き美丈夫。博識かつ狡知に長け、立ち振る舞いは常に優雅だが、その正体は神出鬼行の大怪盗。

以上が公式webのキャラクター紹介ですが、要するに、口八丁手八丁の嘘つきイケメン。絶対に友達にはなりたくない、かつ敵にも回したくないタイプナンバーワン。こういう男とは知り合ったが最後なので死ぬまで他人を貫きとおしたいものです(※主観的な感想です)。

※2 殤不患(しょうふかん)……CV:諏訪部順一。Thunderbolt Fantasy Projectのもう一人の主人公。厭世的な皮肉屋を装い、常に憎まれ口ばかり叩いているが、性根は義に篤い人情家。

以上が公式webのキャラクター紹介ですが、要するに、なんだかんだ言いながらも困った人を見捨ててはおけないワイルドイケメン。友達にはなってみたいが秘宝・魔剣目録のせいで色んなアブナイ人から狙われちゃっているのでやっぱりご遠慮申し上げたいタイプ。相棒とまで言わしめる浪巫謠(ろうふよう※12)との関係も気になるところです(※主観的な感想です)。
──凜雪鴉も最初から悪だくみ全開ですからね(笑)。
虚淵 凜雪鴉の立ち回りなんて、2期だけ観てもらうと困惑しちゃうかも。1期と生死一劍(※3)を踏まえて観るからこそ、彼が今どういう状況にいるのかが、より伝わるかなと思いますね。

※3 生死一劍……2017年公開、劇場上映作品『Thunderbolt Fantasy 生死一劍』のこと。1期に登場した殺無生(せつむしょう)と凜雪鴉の前日譚と殤不患をメインとした後日譚が語られる。

こちらの劇場上映作品は、凜雪鴉に翻弄されまくる殺無生がひたすら気の毒になるストーリー。やっぱり厄介事に巻き込む凜雪鴉とは画面越しが最適と確信します(※主観的な感想です)。

──凜雪鴉が登場しただけで、「どこで騙されるんだろう?」と思わされます。
虚淵 そうですね。「今ピンチだけど絶対これピンチじゃないよねって、手のひらの上だよね、絶対ウラあるよね」って思っちゃうところはありますね

──では、2期でお気に入りのシーンはどこでしょうか?
虚淵 うーん、難しいですね。一つに絞ると他のが推せなくなるしなぁ。
毎話毎話なるべく見せ場を作るようにと考えていますし、一話残さず観ていただければ毎回満足していただけると思っています。

──1期に比べると、2期ではアクションもより派手に、人形の顔のアップを多用するなどの演出表現もよりパワーアップしているように感じます。
虚淵 1期は物語の舞台というか世界観にかなり注力したのですが、舞台にこだわるよりは人形にフォーカスを合わせた方が面白い、という手応えを得ました。2期ではどういう世界かわかってもらっているので、さらに人形が引き立つようにという思惑で作っています。
アクションも、脚本でバトルの頻度をあげているからか、霹靂社さんが本領発揮してくださっていますね。

──第4話『親近敵人』の毒の治療を試みるシーンは、小道具のリアリティや演出も細かくて素晴らしかったです。
虚淵 本当にね、頑張ってくれましたよね。
こちらとしても、人形でやったらワクワクするだろうなという点は考えています。薬を混ぜ合わせたり(第4話)、糊と刷毛で細工したり(第1話)、人形でやったらちょっと驚く画になるだろうと思うところは、「できます?」って聞きながら書かせていただいています。
霹靂社さんには、こちらで提案したものを、より効果的に見せる方法を探っていただいていますね。
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