numan編集部
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文久三年、父を捜すため男装をして京を訪れた雪村千鶴が図らずも新選組の秘密に触れてしまい、彼らと行動を共にすることになる――というストーリーで、ドラマチックな幕末の恋愛模様をミュージカルでは歌やダンスを交えて力強く表現し、人気を博しています。
2022年にはシリーズ10周年を迎え、ライブ公演「HAKU-MYU LIVE 3」が6年ぶりに行われました。
節目の1年を終え、11年目の「薄ミュ」のスタートを飾るのは、シリーズ初の「山南敬助 篇」。
主演を務めるのは、2015年の公演から同役を演じ続けている輝馬さんです。
本記事では、輝馬さんと、山南敬助にとってキーパーソンとなる藤堂平助を演じる樋口裕太さんの2人にお話を伺いました。改めてキャラクターに対しての印象や「HAKU-MYU LIVE 3」の感想、2人がハマっている「沼」トークまで、たっぷり聞かせていただいています。
INDEX
輝馬 これまで多くの方が座長を務めてバトンを繋いできたミュージカル『薄桜鬼』シリーズで、初めて山南敬助として主演をやらせていただけることを、素直にすごく嬉しく思いました。発表があったのが「HAKU-MYU LIVE 3」の時で、お客様が喜んでくださっている姿を直接見ることができたのも感無量でしたね。
樋口裕太(以下、樋口) 正直なところ、ちょっとこれまでとは違った、重いストーリーになると思うんですよね。でも僕は深くは考え過ぎず、気負わずに、平助として役割を果たしたいです。山南さんがどちらかというと“陰”のオーラをもった人物なので、平助が今作の“陽”の部分を担えたらなと思っています。
樋口 選べないね……。
輝馬 皆さん印象的だったからなぁ……。
樋口 強いて言えば(斎藤一 役の)橋本祥平ですかね。
歳も近くて、共演作も多い役者なので、彼が10周年を背負って真ん中に立っている姿には影響も刺激も受けました。
自分が座長だったらこういう背中を見せたいなって思いましたね。
輝馬 僕も最新の公演で印象が強いのもありますけど、橋本祥平かなぁ。
1度卒業(キャスト変更)してから、10周年の節目で戻ってくるというのもプレッシャーだったと思うんですよ。
卒業する前にも彼と一緒に舞台に立っていて、あれから数年を経てさらに大きくなって戻ってきた姿というのは頼もしかったですし、すごく印象に残りました。
でも本当に皆さん素晴らしい座長だったので、正直誰か1人は選べないです。
輝馬 あまり気張らずに、自分のやるべきことを、順を追ってクリアにしていけるように……なので、逆にいつもと変わらない自分でいたいと思っています。
――ご自身が演じるキャラクターの印象と、自分と似ているところは?
輝馬 山南敬助は物事を冷静に見られる人……なのに実は感情的で、愛情深い人でもあるなという印象です。
感情を表には出さない分、内に秘めるものが多くありますよね。似ているところは……僕自身もどちらかというと感情に流されずに理論的に考えたいと思っている人間ではあるので、そういった面は似ているんじゃないかな。効率主義なところも共感できます(笑)。
樋口 僕は逆に感情で動いちゃうので、そこが平助と似ていますね。
輝馬 欲しいものがあったらすぐ買っちゃうもんな(笑)。
樋口 そう(笑)。思ったことはすぐ口にしちゃうし、思い立ったらすぐ行動しちゃうし、他人に対してあまり壁を作らないし……似ているところばっかりな気がします。なので親近感はありつつ、でもふと「あ、カッコイイな」って惚れ直したり、意外な一面が見えた時に「こういうところもあるんだな……」って思ったりもしますね。
輝馬 それでいうと今回の「山南敬助 篇」では、それこそ今まで描かれなかった山南の一面が沢山見られると思うので、僕自身もそれがすごく楽しみですし、お客様にもぜひ期待していただきたいなと思います!
輝馬 「HAKU-MYU LIVE 3」……楽しかったですね。
樋口 楽しかったね~。
輝馬 こんなこと言っちゃうのもなんですけど……何も背負うものがない『薄桜鬼』ってこんなに楽しいんだって(笑)。
樋口 本当にそうなんだよ。
「薄ミュ」でこんなに軽い気持ちでステージに立てることってあるんだって思った。死ぬほど気が楽でした(笑)。
輝馬 お祭りでした。ちょっとキャラクターを逸脱していた部分はすみませんと思っています……。
樋口 裏にいるスタッフさんも含めてみんなが楽しんでいて、お祭りでしたね。外に出店作った方がいいレベルだった!
輝馬 僕らは1人1役でしたけど、沖田総司、斎藤一、雪村千鶴、風間千景は、1キャラクターに対して何人かのキャストが出演していて、それもまたお祭り感というか……今までの積み重ねがある「薄ミュ」カンパニーだからこそ許されて、楽しめるもので。一緒に頑張ってきた皆さんとの一種の打ち上げみたいな、お客様にこれまでを労っていただいたような、ご褒美のような公演でした。
樋口 確かに。お客様を含めた公式打ち上げだったね。
輝馬 ね!公演数は少な目でしたが、個人的にはそのくらいが丁度良かったかもなっていう感想です。
輝馬 そうだなぁ……池田屋で打ち上げがしたい、とか?
あ、あと山南役としては、変若水(おちみず)のグッズを作りたいです(笑)。
もちろん今後も20年、30年とシリーズが続いてほしいなっていうのが1番ですが……例えば、佐々木喜英くんはこれまでに土方歳三 役と風間千景 役と両方で出演しているので、僕も数年後には違う役で出てみたい気持ちもなくはないですね。風間やってみたいな……!
樋口 平助は?
輝馬 いくらなんでも平助は無理だよ!(笑)
でもまずは今回の「山南敬助 篇」を全力で頑張りますので!!
裕太は今後やりたいことある?
樋口 やっぱり「藤堂平助 篇」をやらせてもらいたいですけど、その責任を負えるのかな……っていう不安はどうしてもあります。
でも、今の「薄ミュ」カンパニーで主演をやらせてもらえるなら、それはすごく幸せだなって思いますね。平助ルートって周りのみんながすごく平助と千鶴のことを助けてくれる物語なので、主演の平助だけじゃなくて、よりカンパニー全員で完成させる作品になりそうで、いいなぁって思うんですよ。山南さんについてもね、「山南敬助 篇」を経ての「藤堂平助 篇」があったら、見え方がまた違ってきそうです。
樋口 そう、ポケカ始めたんですよ……昨日から‼
今日輝馬くんに会ってから散々ポケカの楽しさを伝えているんですけど、全然響かなくて。
輝馬 だって昨日始めた人にそんな布教されても(笑)。新しく始めたいことか~……積み立てNISAの勉強とかも興味あるんですけど……とにかく穏やかに過ごしたい。今年34歳なので、30代後半に向けたスローライフの準備を……。
樋口 おじいちゃんかよ⁉ 老後の心配じゃなくて、もう少しnumanの読者さん層向けの発言にして!(笑)
輝馬 それもそうね……じゃあ料理!4月から料理を頑張りたいと思います。真面目な話、老後に向けてじゃないですけど(笑)、本当に今後のためのお金や資格の勉強もしたいと思ってはいます。
樋口 ……ポケカですかね(笑)。
輝馬 ダメだって!(笑)さっきからポケカの話しかしてないよ。
樋口 伏線回収だよ! ということで僕は「カード沼」です‼
輝馬 ずるいなぁ(笑)。沼、沼かぁ……飲みですかね。「お酒沼」。
――ご自身でもカクテルなど作ることはありますか?
輝馬 あります!オススメのお酒、沢山紹介できるので、ぜひnumanで連載を……。
樋口 あ、それなら僕もポケカの連載がやりたいです!(笑)
――前向きに検討させていただきます(笑)。
輝馬 僕個人の目標みたいなものなのですが、これまでの「薄ミュ」よりすごいものを、ということは思っていなくて、ただ“オシャレ”な作品が作れたらなと思っているんです。
演出の西田大輔さんとも色々なお話をしているのですが、「薄ミュ」らしい歌やダンスの力強さは残しつつ、これまでに観たことがない“オシャレ”な「薄ミュ」に出来たらと……。
エネルギー全開で挑みますが、きっとエネルギーだけでは表現できない見せ場があると思うので、ぜひどんな作品が完成するのか、劇場で見守っていただけたら嬉しいです。
10周年を経て、2023年の春、またこうして『薄桜鬼』の世界に帰ってこられたことに感謝して、このタイミングで「山南敬助 篇」が回ってきた意味を考えながら、頑張りたいと思います!
■公演日程:
【東京】 2023年4月8日(土)~16日(日) シアター1010
【大阪】 2023年4月22日(土)~23日(日) サンケイホールブリーゼ
■出演:
山南敬助 役:輝馬 雪村千鶴 役:青木志穏/
土方歳三 役:久保田秀敏 沖田総司 役:北村健人 斎藤一 役:大海将一郎
藤堂平助 役:樋口裕太 原田左之助 役:川上将大 永倉新八 役:小池亮介
山崎烝 役:田口司 近藤勇 役:井俣太良/
風間千景 役:佐々木喜英 天霧九寿 役:横山真史 不知火匡 役:末野卓磨
雪村綱道 役:川本裕之 南雲薫 役:星元裕月/
アンサンブル:白崎誠也 坂本和基 橋本征弥 来夢 多田滉 平澤佑樹 大嶌幸太 田中慶
■原作:オトメイト(アイディアファクトリー・デザインファクトリー)
■演出・脚本・作詞:西田大輔
■音楽:坂部剛
■殺陣:六本木康弘
■振付:MAMORU
■タイムテーブル
【東京】 シアター1010
〇一般 ¥8,800(税込)
<チケット取扱い>
ローソンチケット
■チケット販売スケジュール
○オフィシャル先行(抽選):2023年2月7日(火)12:00~2月20日(月)23:59
○プレリクエスト先行(抽選):2023年2月21日(火)12:00~2月27日(月)23:59
○一般発売(先着):2023年3月11日(土)12:00~
<共通注意事項>
※チケットのお申込みはお一人様1公演につき1席種4枚までとさせていただきます。
一つの先行につき、お一人様各公演1回までのお申込みとなります。(複数公演申込可)
※営利目的によるチケットの購入、転売行為は固くお断りしております。
※状況により公演スケジュールに変更が生じる場合がございます。
※出演者は予告なく変更となる場合がございます。予めご了承ください。
※未成年者は、必ず保護者の承諾を得てからチケットの購入とご来場をお願いいたします。
※緊急時や非常時の安全面を考慮いたしまして、車椅子でご来場のお客様には原則、車椅子席でのご観劇をお願いしております。予めご了承ください。
車椅子をご利用のお客様はチケット購入後、事前にマーベラスユーザーサポートへご連絡ください。お連れ様がご観劇される場合もチケットは必要です。
※未就学児のご入場はご遠慮願います。
※チケットにお申込者様のお名前を印字させていただきます。
※入場の際に本人確認を実施させていただく場合がございます。公演当日は下記の身分証明書いずれか1点をご用意ください。
●運転免許証 ●健康保険証 ●学生証 ●パスポート
上記4点の以外の身分証明書のご持参をお考えのお客様は、事前にマーベラスユーザーサポートまでお問い合わせください。
マイナンバーカードなど一部ご利用いただけない身分証明書もございます。
※公演中止など主催者がやむを得ないと判断する場合を除き、払い戻しはお受けいたしかねます。
※また、天変地異及びそれに伴う交通機関トラブルの場合でも、公演が行われた際には払い戻しできませんのでご了承の上お買い求めください。
<チケットに関するお問い合わせ>
ローソンチケット:https://l-tike.com/contact/
■公演に関するお問い合わせ:マーベラス ユーザーサポート https://www.marv.jp/support/st/
◆主催:ミュージカル『薄桜鬼』製作委員会
©アイディアファクトリー・デザインファクトリー/ミュージカル『薄桜鬼』製作委員会
2012年にサンシャイン劇場にて第一弾を上演し、若手実力派俳優陣の熱い演技と、原作を忠実に再現した熱く切ない物語に多くの賞賛が寄せられた。幕末の動乱の時代を生きた新選組とミュージカルという取り合わせが好評を呼び、特に「殺陣×ダンス×歌」で新選組を表現するという斬新な演出で観客を魅了した。
これまで、2012年GWの第一弾「斎藤 一 篇」を皮切りに本公演の他、ライブコンサート形式の「HAKU-MYU LIVE」を開催、2018年には演出に西田大輔氏を迎えた、ミュージカル『薄桜鬼 志譚』として「志譚 土方歳三 篇」「志譚 風間千景 篇」を上演。
そして『薄桜鬼 真改』を原作とした、新たなる「薄ミュ」として、2021年のミュージカル『薄桜鬼 真改』相馬主計 篇から、「真改」シリーズがスタート。2022年4月にシリーズ10周年を迎え、初演以来の題材となる「真改 斎藤一 篇」を上演し、秋には6年ぶりの「HAKU-MYU LIVE 3」を開催した。
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