ふくだりょうこ
大阪府出身。大学卒業後、フリーランスのライターとして執筆活動を開始。ゲームシナリオのほか、インタビュー、エッセイ、コラム記事などを執筆。たれ耳のうさぎと暮らしている。ライブと小説とマンガがあったら生きていける。
――ここからは初のコンセプトEP『仮定法のあなたへ』について伺っていきます。今回は、いつもにも増して楽曲に一つひとつにしっかりとした世界観があるように感じました。
吉澤:
タイトルに“仮定法”とあるように、「もしもあなたが〇〇なら」というテーマで1曲1曲の背景にストーリーがあります。このコンセプトEPが一つの物語というわけではなく、1曲1曲に別の世界線の物語があるんです。
EP自体がまさしく“マルチバース”なんですよね。1曲1曲にそれぞれの世界観があるから、オムニバス形式のドラマとか、小説の短編集とか、そういうイメージだと思ってもらえると分かりやすいのではないかと。
――“仮定法”というコンセプトにたどり着くまで、皆さんで話し合うこともあったのでしょうか。
小泉:
「こういうことをしたいよね」「何かストーリー性のあるものをやりたいよね」という話は、以前からスタッフさんと話していました。それが実現されたのが今回のEPです。
吉澤:
ある意味、げんじぶでのやりたいことが一つ叶いました。
――そんな特別なEPの中から、それぞれみなさんの推し曲を教えてください!
小泉:
僕は「ダイヤモンドリリー」です。僕の推しキャラである、おばけのキャラクターがいて。この子の名前は「リリ」と言います。
吉澤:
今回、1人1曲ずつに推しキャラがいて、そのキャラクター全部に名前があるんです。その名前を推しキャラの担当メンバーが付けているという。みんな意外と名前の意味もちゃんとこだわっています。
小泉:
「ダイヤモンドリリー」の歌詞の中に幽霊が登場するので、おばけのキャラクターなんです。楽曲提供をしてくださったのが、MIMIさんという有名なボカロPの方なのですが、歌詞のイメージにピッタリな切ないピアノの曲になっています。
遠くにいる人に向けた切ない想いを募らせながら歌った曲で、僕はあえて無機質に歌ってみたんです。淡々としているように聴こえると思うけど、その中に含まれる切なさも頑張って表現してみました。
また、振りにも歌詞の意味がちゃんと込められているので注目してほしいです。幽霊役と人間役で振りが分けられているので、そういうところを見るのも楽しい楽曲だと思います。
吉澤:
僕の推し曲は「美しい人」です。推しキャラも「美しい人」のイメージキャラである人魚。名前は「ファタ」と言います。
――韓ドラを好きになったきっかけの作品『青い海の伝説』は人魚のお話とのことですが、何か関係が……?
吉澤:
そうなんですよ! 推しキャラを決めるときにどれがいいかメンバーで話し合ったんですけど、最初から僕はこの子でした。
――やっぱりそうなんですね(笑)。
吉澤:
誰にも譲る気はなかったです。
小泉:
たしかにそうだったね(笑)。
吉澤:
自分の推しキャラを人魚にできて本当に最高です(笑)。
楽曲的には、EPの中で一番大人っぽい雰囲気があります。ジャジーなサウンドになっていて、「もしも私だけが知っているあなたがみんなのものだったら」というテーマ、要するに“翻弄されている側”の視点の楽曲になっているんです。普段、僕らって皆さんを魅了するお仕事をしているし、今までの楽曲も翻弄させる楽曲が多かったんです。沼らせる楽曲というか……。
その中で、「美しい人」では僕らが翻弄される側の気持ちを歌って踊ってパフォーマンスする。それをステージの上で見せるってすごくおもしろい空間になりそうだし、とても「新しいな」と思うので、ひとつ表現の可能性が広がった楽曲でもあります。
一同:
うん、うん。
吉澤:
大人っぽい楽曲なだけあり、「美しい人」に関しては妖艶なセクシーさのあるパフォーマンスになっています。げんじぶの楽曲にはいろいろセクシーな楽曲がありますけど、また今までになかったセクシーな部分が見えるんじゃないかなと思います。
武藤:
僕は「誰も知らない歌」です。「1000年後の世界で人間が聴いている音楽は、1000年前に作られていた曲なのに、今を生きている私たちの心を動かしている存在になっているよ」「そんな音楽の力をあなたに伝えたい」という思いを歌った曲になっています。
エモーショナルな歌詞が合わさり、聴いていてすごく情熱的というか……ライブのセットリストだと最後のほうに披露しそうな曲ですかね。
――ちなみに推しキャラも「誰も知らない歌」の子ですか?
武藤:
そうですね。出会った瞬間にプラモデルにしたいと思いました。
吉澤:
名前は?
武藤:
名前は「エヌビィ・エネス」です。「誰も知らない=nobodyknows」なので、noのN、bodyのB、knowのN、最後のSでNBNS(エヌビィエヌエス)。それを少し省略して「エヌビィ・エネス」にしました。
小泉:
キャラクターにトゲトゲを付け足したのは潤くんのアイデアじゃなかったっけ?
武藤:
いや、最初はトゲトゲがもっと怖かったんですよ。「刺さっちゃうんじゃないか?」「怖いかな?」と思って、ちょっとかわいい感じにしてもらいました。
小泉:
あ、逆にかわいくしてもらったのか。
武藤:
あと、1000年前にタイムスリップするために頑張ろうとしているキャラクターだから、「タイム=時計を付け足してほしい」とリクエストしました。
――最後に、みなさんが推される側として意識していることを教えてください。
武藤:
推してもらう側として……。
吉澤:
深い質問ですね。
小泉:
僕は「個性を見せる」。げんじぶはメンバーが7人もいるので、ほかのメンバーと違った部分を見せることによるインパクトは大事だと思うんです。
僕の場合の個性を出していくことは、“翻弄すること”。僕を推してくれている人が、僕を好きなポイントの一つなんじゃないかな、と思っています。
武藤:
「心を動かすこと」です。心と体って繋がっていると言うじゃないですか。体が動けば心も動きますけど、それって僕自身が動けば、見ているみんなの心も動くだろうし、僕自身もみんなの動く姿を見て心が動くこともあります。
だからこそ、「お客さんも、僕たちを支えてくれるスタッフさんも、共演者のみんなも、感動させていけるような存在でありたい」という考えは、ずっと大切にしたいなと思います。
小泉:
めっちゃいいね。
吉澤:
僕はよく、「笑いあっていこう」という言葉を使うんですけど、日々、笑顔をたくさんライブ中にもらっているからこそ、ライブがないときにも自分が笑っている姿を見せたいなと思っています。笑顔の交換じゃないですけど、自分の明るい姿を見せて、それを見た皆さんがほっこりしてくれたら嬉しいです。
(取材・執筆:ふくだりょうこ、取材・編集:阿部裕華、撮影:上野留加)
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【通常盤】
価格:2,200円(税込)
形態:1CD(6曲)
<CD収録曲>
M1 マルチバース・アドベンチャー
M2 ケイカクドヲリ
M3 美しい人
M4 推論的に宇宙人
M5 ダイヤモンドリリー
M6 『誰も知らない歌』
<Blu-ray収録内容>
2023.1.28 原因は自分にある。「げんじぶ空間:case.5-End of Infinity-」
01. 僕らの世界・物語
02. 魔法をかけて
03. 夢に唄えば
04. チョコループ
05. Medley
・原因は自分にある。
・貴方に溺れて、僕は潤んで。
・J*O*K*E*R
・犬と猫とミルクにシュガー / 吉澤要人
・嘘から始まる自称系 / 小泉光咲
・結末は次のトラフィックライト / 大倉空人
・半分相逢傘 / 杢代和人
・545 / 桜木雅哉
・キミヲナクシテ / 武藤潤
・幽かな夜の夢 / 長野凌大
・Dance Track
・ギミギミラブ
・嗜好に関する世論調査
・Show Time!!(BATTLE STREET)
・Joy to the world
06. Lion
07. 黄昏よりも早く疾走れ
08. 以呂波 feat. fox capture plan
09. 0to1の幻想
10. 無限シニシズム
11. 柘榴
12. シェイクスピアに学ぶ恋愛定理
13. 原因は君にもある。
14. Run away
15. Q
16. ネバーエンドロール
17. 桜Ground
▼副音声
原因は自分にある。と一緒にライブ映像を視聴できる副音声
原因は自分にある。(げんいんはじぶんにある。)は、大倉空人、小泉光咲、桜木雅哉、長野凌大、武藤潤、杢代和人、吉澤要人による7人組ダンスボーカルグループ。
小泉光咲(こいずみ・こうさく) 2003年3月11日生まれ、宮城県出身。
Instagram: https://www.instagram.com/ko_saku.koizumi
武藤潤(むとう・じゅん) 2001年8月18日生まれ、東京都出身。
Instagram: https://www.instagram.com/junm_0818
吉澤要人(よしざわ・かなめ) 2003年7月12日生まれ、東京都出身。
Instagram: https://www.instagram.com/kaname.y_712
原因は自分にある。公式HP: https://genjibu.jp/
原因は自分にある。公式X(旧:Twitter): https://twitter.com/genjibu_sdr
原因は自分にある。公式Instagram: https://www.instagram.com/gnjb_official/
原因は自分にある。公式YouTubeチャンネル: https://www.youtube.com/@GENJIBU
ふくだりょうこ
大阪府出身。大学卒業後、フリーランスのライターとして執筆活動を開始。ゲームシナリオのほか、インタビュー、エッセイ、コラム記事などを執筆。たれ耳のうさぎと暮らしている。ライブと小説とマンガがあったら生きていける。
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