鈴木拡樹「三蔵一行の関係性、距離感が大切」『最遊記歌劇伝-Sunrise-』インタビュー

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鈴木拡樹「三蔵一行の関係性、距離感が大切」『最遊記歌劇伝-Sunrise-』インタビュー
2021年2月に上演予定の『最遊記歌劇伝-Sunrise-』より、玄奘三蔵役 鈴木拡樹さんのインタビューをお届け! ファン待望の「ヘイゼル編」がついにFINALを迎えます!!

12年以上も携わっている『最遊記歌劇伝』シリーズ、演じる玄奘三蔵への思いは?

――2021年2月に上演される『最遊記歌劇伝-Sunrise-』、いよいよ「ヘイゼル編」クライマックスですね。

最遊記歌劇伝』では初演からずっと共演している唐橋(充)さん演じる烏哭三蔵法師と対峙することになりますし、僕が演じる玄奘三蔵だけではなくて、三蔵一行それぞれも対峙する形になりますし、見どころの多い作品になると思っています。自分自身も皆さんも今までずっと楽しみにしていたものが観られる、という感じだと思います。
你健一は、今まで「どんな人物なんだろう」って謎が大きかったですけど、今作は、ここまで強いのか、と思わされる場面もあると思いますし、三蔵一行にとって絶望的な瞬間もおとずれると思うんです。それをどう打開していくのか、というところも含めて期待してほしいですね。

――12年以上という長い期間携われられている『最遊記歌劇伝』シリーズ。新しい作品に入っていく今の思いは?

今はシリーズ作品も多くやらせていただいているんですけど、『最遊記歌劇伝』が初めてシリーズ作品に携わらせていただいた“原点”といえる作品なので、思いは深いです。シリーズの難しさ、続けていくことの大変さ、どうやればお客さんに盛り上がってもらって期待してもらえるのか、ひとつひとつの大事なことを教えてくれた作品だと思います。その新しい作品に入っていくという意味では、気合いも入りますね。特別です。

――続けるということは、スタッフの皆さん、演者の皆さん、もちろんお客様の熱、いろいろなタイミング、そのすべてが重ならないと、ということになりますよね。

そうですね。全てがうまく噛み合わないと難しいことなんだというのはこの12年間の積み重ねの中で実感しています

――玄奘三蔵という役に対する思いは、年数を経ていくことで、変化してきた部分はありますか?

これだけ長く続いてる作品なので、当然のことなんですけど、実年齢と役の年齢は逆転しちゃってますし、スタート時はいかに背伸びしてその年齢に見えるか頑張ろうとしていたんですけど、今では年齢は追い抜いてしまって多少自然にできるようになったと思っています。
ただ、三蔵ってすごく大人っぽいというか、クールな部分もあるので、今でも自分より年上に見える部分もあるんですよね(笑)
だから確実に役との距離感は、縮まっているような気がします。背伸びしなくても、自然に入れるというか。
ちょっと肩に力が入ってたのがほぐれてきた部分もあると思います。悟空とのやりとりだとか、悟浄とやりとり、八戒とのやりとりそれぞれが、現場でスッと入れるレベルになってきたのかなとは思います。
――今作は新キャストに沙悟浄役 平井雄基さんが加わります。そこもまた新しい魅力となりそうですね。

間違いなくそうだと思います。また稽古期間の中でどれだけ親睦を深めていけるかというのは、三蔵一行にとってはすごく大事なことなので、しっかり作り上げたいです。
この『最遊記歌劇伝』というのは、バラバラの4人なのに一つになって旅をする、という話なので、距離感が難しいんですよね。

――単純に仲がいい、というだけじゃないですよね。

そうですね。その関係性作りというのは、毎回難しいですね。それは繰り返してきたメンバーでも難しいんですよね。
4人でいたとしても一人一人対峙する相手によって距離感も変わってくるのが明確な作品だと思うし、その部分が『最遊記歌劇伝』の面白さだと思うんです。
それぞれ一人一人見せる顔が違うといか。そこはしっかり作りたいですね。

悟空を迎えに行くタイミング? 印象的なエピソード

――これまでのシリーズで忘れられないエピソードがありましたら一つお願いします。

たくさんあるんですけど、『最遊記歌劇伝』で、悟空を迎えに行くために手を差し伸べるシーンというのを何回か描いてるんですけど、一度演出の三浦(香)さんが、悟空を別の暗い部屋に待機させて、「いいと思ったタイミングで迎えに行って」と言われた稽古があったんです。それが印象的ですね。

――ご自分のタイミングで迎えに行く?

そうなんです。他のシーンの稽古をやっていて、「今」と思ったタイミングで行くという、それを稽古場の外で待ち続けてる悟空を迎えに行くという形で。
あとで、三浦さんからは「迎えに行こうとするのが早い」って言われましたけど(笑)。
面白い試みだったなと思います。

――それをうかがうと、先ほどおっしゃったそれぞれとの関係性、距離感が大事な作品というのがよくわかりますね。そういう積み重ねで作ってきたという。

そうですね。やってきた回数でもあると思いますし、考えてきた時間があったからだと思うんですけど、役とか舞台を超えた普段の人間関係を作り上げる感覚と近いかもしれないです。

――悟空役の椎名鯛造さんをはじめ、この三蔵一行メンバーは、稽古で、取材で、本番で同じ時間を長く共にしてきたという感覚じゃないですか。

いろいろな話をしたこのメンバーですね、たぶん「一番」と言ってもいいぐらいです。そこに新しい関係も加えつつ今作はどう作っていくのか、僕たち自身も楽しみです。

――2021年の舞台となる『最遊記歌劇伝』ですが、新しい年に向けての思いをお聞かせください。

演劇をやってる身でもあるので、2021年は、少しでも演劇を観てくださった方に明るい気持ちになってもらえるような、そういう時間を届けられたらな、と思っています。今年よりも来年のほうが、さらに一歩進めているように、この作品と同じように一歩ずつ進めるように願って、またそういう力になれるように頑張っていきたいなと思います。

プロフィール/鈴木拡樹(すずき・ひろき)

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