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――その「表現」という意味では、歌だけでなく、歌詞も担当されたんですよね。
はい。歌で思いを届けていくという中で、プロデューサーに「自分で歌詞を書いてもいいですか? 見ていただいて駄目だったら却下していただいてもいいので」とお願いして実現しました。
――もともと歌詞を書き溜めていたり?
いえ、全くなかったです。この『START LINE~時の轍~』に関しては、自分の中で若い頃から思っていたことや、忘れないでいようと思っていた感情、ずっと胸の中にあったものを歌詞にしたという感じです。実は15分ぐらいで一気に書き上げたんです。
――思いを一気にぶつけた感じ?
そうですね。自分でもバーっとこんなに出てくるんだ、って思うぐらいでした。今回、メジャーデビューということで、この楽曲をきっかけに僕を知ってくださる方もいると思うんです。だから、今までの自分を知ってる人だけではなく、例えば、偶然どこかでのラジオで何気なく聴いてくださる方にも届くようにと考えました。聴いている人の背中を押す、といったら大げさかもしれないですけど、何か一歩を踏み出すきっかけになれれば、という思いで書きました。
――レコーディングはいかがでした?
自分の描き出した世界観ですし、今回は仮歌の段階から自分の声で作っていたので、最初から最後まで自分、っていう感じでした。
――ラップに感しては?
ラップは本当に好きなんです。レコーディングって何回か録ってそれをつなぎ合わせていくことが多いですけど、このラップに関しては、たぶん丸っとそのまま使われてると思います。
――そうだったんですね。ラップが好きだったのは学生時代から?
はい。変声期で声がすごく低くなってしまって、好きだった歌が歌えなくなったんです。徐々に歌が嫌いになっていった時に、「ラップならメロディを完璧に覚えれば歌える」って思ってそこからですね。好きなアーティストのラップを練習しまくってたら、いつの間にか得意になってました(笑)。
――そしてC/Wの『君に告げるよ、サヨナラ』は切ないラブソング。こちらも植田さんの作詞ですが、ご自身の経験も反映されていたり……?
丸々自分のこと、というわけではないですけど、もちろん自分の要素も含まれてます。今回、「フィクション」「ノンフィクション」「妄想」っていう3つで作ろうと思ったんです。もともと人の相談を聞くのも好きなので、友達の恋愛話を聞いて「ドラマみたいやん、それ」って思ったこともあったので、そういう話がどこかに入っていたり、自分自身がこういう恋をしたな、っていうのもありますし、こんなふうなサヨナラは切ないだろうなっていう妄想の部分もありますし。その3つの要素が入ってますね。
――この曲を聴いた人がどの部分が植田さんのリアルなのか、と思いを巡らせる楽しみ方もあるかな、と思いました。
存分に想像していただければと思います(笑)。
――2018年前半は、『おそ松さん on STAGE~SIX MEN’S SHOW TIME2~』、舞台『火花-Ghost of the Novelist-』、ミュージカル『しゃばけ』参~ねこのばば~など多くの舞台に出演、その中でレコーディングもあり、アニメ『あっくんとカノジョ』もあり、ハードな日々だったのではと思いますが。
正直かなりキツい部分はありました。肉体的にというよりはメンタル的にですね。自分を見失いそうになるぐらいのしんどさはありました。でも1度ゆっくり頭の整理をしたいなという意味もあって、ここから先は少しゆっくりなんです。そこでもう一度整えて挑みたいと思います。でもたぶん、今これを言えるのは、この半年やってきた仕事に関して全部誠意をこめてやったという自負と、自分のできる最大限を尽くせたという思いがあるからこそ言えることなんだろうと思ってます。
――そんな植田さんが「今ハマっていること」についてもうかがえればと思います。
今年に入ってから自宅でコーヒーを淹れることにハマってます。自分でコーヒーを落として、部屋の中をコーヒーの香りで満たして過ごすっていうのが好きなんです。この間、実家に帰って改めて思ったんですけど、親がそういうことするのが好きなんですよね。知らず知らずのうちにそういうところは影響されてるんだなって思いました。
――ちなみにお気に入りのコーヒーは?
ホノルルコーヒーのマカダミアナッツフレーバー。ローストされた甘い香りが広がるんですよ。おすすめです。
――では最後に。リリースしたばかりの『START LINE~時の轍~』をこんなふうに聴いてもらえればというのがありましたら。
ミュージックビデオ(MV)に関してもスタッフと、こういうシーンがあったらより世界が広がるんじゃないかという話もして作り上げました。ぜひMVの映像とともに楽しんでいただければうれしいです。胸を張って「これは僕のひとつの表現です」と言えるものになりました。それぞれの曲からその思いを感じ取っていただけたらと思います。
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メジャーデビューシングル『START LINE~時の轍~』リリース記念
自身も作詞を担当した楽曲への思いを語っていただきました!▶ https://t.co/ihYHfEfGFp#植田圭輔 #numan #インタビュー pic.twitter.com/NwcImNcwEp
— numan編集部 (@numan_edd) June 1, 2018
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