numan編集部
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真多呂人形は、2018年に「初音ミク雛」を制作し大きな話題となりました。
今年は、ポケットモンスターの「ピカチュウ」を木目込み人形で表現することに挑戦しました。
熟練の職人たちが試行錯誤を重ね、キャラクターのもつ独特のビジュアル感を損なわず、可愛らしい丸みを表現することに成功しました。
真多呂人形は、今年で創立100年。
技を継ぎ、磨き上げられた伝統技法で制作したこの「江戸木目込み人形 ピカチュウ」をきっかけとして、より多くの方に伝統工芸に触れていただく機会を増やしていきたいという思いが込められています。
INDEX
真多呂人形の原型づくりは、3DプリンターやCADなどに頼らず、すべて手作業です。
職人は、まずピカチュウをつぶさに観察するところからスタート。伝統的な和人形は作り慣れている職人たちが、キャラクターのもつ独特のビジュアル感を損なわず、可愛らしい丸みを表現することは簡単ではありませんでした。
ピカチュウの黄色い体は、伝統工芸ならではの花柄の和人形衣裳で表現。
多くの職人の試行錯誤の上、ピカチュウのもつ可愛らしさと木目込みならではの優しい雰囲気を掛け合わせた“かわいい”ピカチュウが誕生したのです。
大人の生活空間にピカチュウのぬいぐるみは置けなくても、伝統工芸品としてのピカチュウは置けます。真多呂人形は、そんな世界観に活路を見出そうとしています。
「江戸木目込み人形 ピカチュウ」は、お正月飾りらしく金屏風、台、木札がついて、価格は12,000円(+税)。
数量限定、真多呂人形会館 及びインターネットにて販売中。
©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku ©Pokémon
木目込人形とは、今から約270年前の江戸元文年間に、京都の上賀茂神社に仕えていた高橋忠重という人が、神具の柳筥をつくった余材で、木彫の人形を作り、表面に溝を彫って、神官の衣束の端裂を木目込んだのが、その始まりと言われています。
桐塑でつくられた人形に、ひとつひとつ手作業で衣裳や模様の筋彫りを入れ、 そこに目打ちなどで布地を入れ込んで(木目込み)着せ付けいく、大変手の込んだ人形です。
真多呂は、上賀茂神社から木目込み人形の正統伝承者として唯一認定を受けています。
真多呂人形(江戸木目込人形)は昭和53年に、伝統工芸品に認定されました。
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