Z世代を対象にした「推し活・オタ活」のアンケート調査が公開。は「推し活・オタ活の時間がもっと欲しい」!

これからの文化や消費を担うと言われているZ世代。
Z世代の価値観や生活実態について独自に研究を行う日本インフォメーション株式会社はこのたび、Z世代の意識や行動に関して聴取するインターネット調査の結果を発表しました。(今調査では16~25歳をZ世代、26~49歳をY世代と定義します)

オタ活の時間を増やしたい!

時間の使い方に関する調査では、「推し活・オタ活」について高校生・大学生とY世代の差が顕著に現れました。続いて有効な時間だと思っている項目についての調査でも、「自分磨き」と、「推し活・オタ活、友人との時間」はもっと増やしたいという結果に。

Z世代は他世代と比べて、特に「推し」や「好きなジャンル」を重要視する傾向があると分かります。

アンケート01

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さらに、普段お金をかけている分野についての項目は、「ファッション、メイク、スキンケア」など、自分の容姿に気を配るアイテムとともに、「推し活・オタ活」もお金を使いたい項目として高ポイントという結果に。

特にZ世代女性は「推し活・オタ活」に時間をかけてお金も使っている傾向がY世代と比べて際立っています。

アンケート12

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推しグッズを飾るのがZ世代?

Z世代が「推し活・オタ活」に向かう心理はどこから来ているのか、日本インフォメーションは以下のように分析。

インテリアに関する調査項目では、「自室は自分の趣味と好みが反映されている」と答えたZ世代が多く、推し活・オタ活の一つである「推しのグッズ収集」で手に入れたグッズなどを飾り、自分のテンションが上がるインテリアにカスタマイズしていると考えられます。

アンケート02

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SNSでオタ友を見つけやすいのもZ世代

また調査結果からは、インターネットを介して同じ趣味の友人(推し活仲間)を見つけたり、本名を知らない相手とも交友関係を広げたりすることに抵抗が薄い様子も読み取れます。
これにより、Z世代の交友関係においては、顔が見えること、相手のステータスや出自が見えることよりも、共通の趣味で盛り上がれる、同じ体験や感情を共有できるかどうかの方が重要であることが推察できます。
SNS上で共通の趣味を持つ友人が簡単にできることも、オタ活を推進する一因になっていると思われます。

Z世代にとっての「推し活・オタ活」は、普遍的なエンタメであり、「推し」の存在の大きさを垣間見ることができました。

アンケート03

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(執筆:住岡)

リリース全文は以下の通り。

Z世代のイマ~新たな美意識と推し活・オタ活編~

スキなもの(推し)と自分らしく生きていく。ジェンダーフリーなZ世代
これからの文化や消費を担うと言われているZ世代の価値観については、メディアでも多くをにぎわせています。しかし、SNS上で着飾り脚色された彼らから等身大の姿を見ることは困難を極めます。日本インフォメーション株式会社は、これまでもZ世代の価値観や生活実態について独自に研究を行ってきました。今回は、「Z世代」のインサイトに近づくべく、幅広い項目(※1)について意識や行動に関して聴取するインターネット調査を行いました。

※1:食品飲料品の購入実態、時間の使い方、消費行動(お金)、美意識、住環境、人付き合い、気持ち・考え方、SDGs 等

本リリースはそのデータを基に、Z世代の持つ特徴をその先行世代となるミレニアル世代やジェネレーションY(以下、Y世代)と比較しつつ、Z世代を取り巻く美意識や推し活・オタ活について考察いたしました。

調査結果について

アンケート04

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■調査概要
調査地域: 日本全国
調査対象: 16~49才男女
サンプルサイズ: 3,000サンプル
アンケート05

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調査方法: クローズドモニターへのインターネットリサーチ
調査実施期間: 2022年3月31日~4月4日
時間の使い方から浮き上がる価値観
まず彼らの時間の使い方や意識や行動についてみていきます。※時間を使っている事を聴取した結果(図1)

動画関連はYouTubeが圧倒的に多い結果となりました。注目はTikTokでY世代との差が顕著に表れています。一方、オールドメディアのテレビはY世代の方が多いですが、Z世代もある程度視聴しており、無視はできないボリュームです。ネットフリックスなどの有料動画サブスクは20代以下が多い様子が見られます。続いてSNSを見ていくと、インスタ中心にいずれもZ世代が多いようです。ゲーム、マンガなどもZ世代で目立ちます。スマホネイティブであることに加えて、そもそもの余暇時間が社会人と比べて多いことも起因しているようです。

また、運動や美活、スキンケア、メイクアップなど、自分磨きへの時間投資も多いことが分かります。Y世代との差の要因は、男性での実施差が大きいからと推察されます。そして、「推し活・オタ活」について高校生・大学生とY世代の差が顕著に現れました。また、「友人と過ごす」が高いのも特徴でした。

アンケート06

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減らしたいSNS、増やしたい自分磨きと推し活・オタ活

続いて、彼らが有効な時間の使い方と思っているのはどれなのかを、「増やしたい-減らしたい=ギャップ」で優先順位を確認しました。(図2)
その結果、多く挙げられたYouTube、TikTokなどの動画系とSNS全般は、減らしたい時間に挙げられました。その一方で、自分磨きと、推し活・オタ活、友人との時間はもっと増やしたいという結果となりました。これは彼らが大切またははまっていることではないかと推察されます。

アンケート07

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減らしたいSNS、増やしたい自分磨きと推し活・オタ活

続いて、彼らが有効な時間の使い方と思っているのはどれなのかを、「増やしたい-減らしたい=ギャップ」で優先順位を確認しました。(図2)
その結果、多く挙げられたYouTube、TikTokなどの動画系とSNS全般は、減らしたい時間に挙げられました。その一方で、自分磨きと、推し活・オタ活、友人との時間はもっと増やしたいという結果となりました。これは彼らが大切またははまっていることではないかと推察されます。

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美意識が高いZ世代
まず、彼らの美意識について確認していきます。(図5,6)聴取した結果、男女共にZ世代(特に高校生・大学生)はY世代と比較して、「自分の外見を磨きたい」気持ちが高い様子が窺えます。また同様に、Z世代高校生・大学生は「人からどう思われているか気になる」気持ちも高く、自分の容姿をアップデートしたい気持ちには周りの目も関係しているようです。

ここで注目したい点は、Z世代男子高校生・大学生には「もっときれいになりたい」気持ちがあることです。では、Z世代男性が「きれい」と捉えていることは一体何でしょうか。次に、Z世代男性の美意識について見ていきましょう。

アンケート07

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容姿の悩み~きれいになりたいZ世代男子とは~
Z世代男性の美意識の特徴はどのような傾向でしょうか。(図7)

Z世代男性は思春期の代表的な悩みとして挙げられる「肌荒れ」「ニキビ」以外にも、「髪型」「ムダ毛・体毛」に悩んでいるようです。また、それらの悩みに対しては、すでにお手入れの時間やお金もかけている/かけたいと思っていることが窺えます。

Z世代男性にとって、「きれいになりたい」とは「肌の調子がよく、髪型を自分好み(もしくは流行りの髪型)にして、ムダ毛がない状態」を指しているのかもしれません。

アンケート08

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ジェンダーフリーな美意識
先ほど、男性の美意識について触れましたが、女性を含めたZ世代全体は「男性の美意識」について、どのような考えを持っているのかを見ていきましょう。(図8)

美意識が高かったZ世代高校生・大学生では、「男性がエステや美容に興味があっても良いと思う」「男性がコスメアイテムを使うのはいいと思う」において、半数以上がポジティブに捉えており、美に関してよりジェンダーフリーな考え方を持っていることが明らかになりました。

なお、Z世代とY世代を比較して「男らしさ・女らしさを大事にすべき」という考え方には大きな差がありませんが、エステ、コスメ、スキンケア等の具体的行動となると、男性が取り入れることに対して、ネガティブに捉える方も一定数いるようです。(特に40代男女)

アンケート08

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Z世代の美意識の高さはどこから?
では、Z世代の美意識の高さはどこからきているのか、データを確認しましょう。(図9,10)

Z世代男女ともに、見た目で目標としている人物がいたり、SNSで美容の情報収集をしている様子が窺えます。背景には、見た目で目標としている人/SNSで情報発信している人の容姿のレベルの高さが、Z世代の美意識向上に大きく寄与しているといった心理があるのかもしれません。

なお昨今、BTSを筆頭にK-POPブームが続いていますが、 K-POPアイドルは、男性でもメイク、カラコン、ネイルを、取り入れていたり、その肌の美しさ等がよく話題となっています。Z世代における彼らや韓国コスメの人気の高さから、美意識の高い韓国文化が、少なからず日本のZ世代文化に影響していることも考えられます。

アンケート09

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Z世代がハマる推し活・オタ活とは?

続いて、Z世代がハマる推し活・オタ活とはいったいどんなものなのかを考察していきます。

まず、日々の時間の使い方とお金の使い方のデータを改めて確認します。(図11,12,13)結果を見ると、時間をかけてお金も使っている傾向がY世代と比べて際立っており、特に、Z世代女性で顕著となっている様子が窺えます。

アンケート09

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推し活・オタ活に向かう心理
では、Z世代が推し活・オタ活に向かう心理はどこから来ているのか、データを見ながら紐解いてみます。(図14,15,16)

以下は、現在の暮らしについて、当てはまるものを選択した結果を抜粋したものです。「インテリアにこだわりがある」に関しては、Y世代と大きく差はないものの、インテリアに対し差が出た項目としては「自室は自分の趣味と好みが反映されている」でした。Y世代が全般的に30pt未満であるのに対し、Z世代は高校生が43.5pt、大学生が38.8pt、U25社会人が34.0ptと、Y世代に比べて高い選択率でした。

Z世代はY世代と比べて、実家暮らし、単身等で、自分専用の部屋をもちやすいという事も理由として考えられますが、時間やお金のかけ方を鑑みると、推し活・オタ活の一つである「推しのグッズ収集」で手に入れたグッズなどを飾り、自分のテンションが上がるインテリアにカスタマイズしていることもありそうです。

アンケート10

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SNSが後押しする推し活・オタ活
続いて周囲の方との関係について聴取した結果から、SNSやネットと推し活・オタ活の関係性を見ていきます。(図17,18,19)

Z世代では「SNS(Twitter・インスタグラム)で知り合った友人がいる」「本名をお互いに知らない友人がいる」がY世代に対して高く出ています。このことから、インターネットを介して同じ趣味の友人(推し活仲間)を見つけたり、本名を知らない相手とも交友関係を広げたりすることに抵抗が薄い様子が垣間見えます。Z世代の交友関係においては、顔が見えること、相手のステータスや出自が見えることよりも、共通の趣味で盛り上がれる、同じ体験や感情を共有できるかどうかの方が重要であることも推察されます。

一方で「ネット上の自分と現実の自分では性格が違うと思う」「相手によって自分の態度を変えてしまう」という項目でも、Y世代に対してZ世代は高い選択率でした。Z世代にとっては、「なりたい自分」を演出できる場がSNSやインターネット上なのかもしれません。

1つのSNS上で「本垢(メインアカウント)」「リプ専用垢(推しにリプライする用のアカウント)」「趣味垢(趣味でつながる用のアカウント)」「裏垢(特に仲がいい人だけとつながったり、フォロー・フォロワーが0の非公開のアカウント)」など、複数のアカウントを使い分ける人も多く、「推しにはこう見られたい」「学校の友達にはこう見られたい」「趣味友にはこう見られたい」と、「自分らしさ」と戦っているのもZ世代の特徴の1つと言えるでしょう。

アンケート11

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推し活・オタ活は普遍的なエンタメ

一言で「推し」「オタク」といっても、ジャンルは多岐にわたります。実在する人物(アイドル、俳優、ミュージシャン、タレント、声優、インフルエンサーなど)の場合もあれば、二次元の人物キャラクターだったり、2次元と3次元の中間にある「VTuber」という存在を推している人もいれば、はたまた動物という人もいるのではないでしょうか。

「時間を使っている事」として、Z世代では「推し活・オタ活」がY世代に比べ高く、さらに「好きな時間・大切な時間」「もっと時間をかけたい事」での選択率も高く出ています。Z世代にとっての「推し活・オタ活」は、普遍的なエンタメであり、「推し」の存在の大きさを垣間見ることができました。

スキなもの(推し)と自分らしく生きていく。ジェンダーフリーなZ世代

Z世代は、自分の外見を磨きたい気持ちが特に強いようです。これには、周囲からの自分の評価を気にしがちな事も関係していると考えられます。美意識では、ジェンダーフリーな考え方が進んでおり、男性がエステや美容に興味をもつことや、コスメアイテムを使う事などを、よりポジティブにとらえていることがわかりました。(高校生・大学生男子では「きれいになりたい」という意識も見られます)

尚、Z世代が特徴的に時間もお金も使っていたのが「推し活・オタ活」(とくにZ世代女性)。自室に趣味と好みを反映している傾向も強く、推しのグッズ等で、自分好みのインテリアにすることにこだわっている様子が窺えます。Z世代はSNS上でつながった友人も多く、インターネットを介して、より趣味や話のあう相手との交友関係を広げているようです。ネット上と現実の自分では性格が違うという自覚をもっていたりもし、「なりたい自分」や「素の自分」でいられる場として、活用している可能性が考えられます。

Z世代には、性別にとらわれない美意識の高さ、 「推し活・オタ活」に夢中な様子がみられました。一見器用にも見える柔軟さをもってSNSを活用し、より自分軸を大切にしている様子が垣間見える結果と言えるのではないでしょうか。

以上、「Z世代のイマ ~新たな美意識と推し活・オタ活編」として結果のレポートをお伝えしました。
日本インフォメーションでは、 「Z世代」のインサイトに近づくべく、幅広い項目(※1)について意識や行動に関して聴取するインターネット調査を行いました。
※1:食品飲料品の購入実態、時間の使い方、消費行動(お金)、美意識、住環境、人付き合い、気持ち・考え方、SDGs 等

今回は、Z世代とY世代の比較を中心にお伝えしました。今後は、一括りに見ることがなかなか難しいZ世代をより詳細に分析するために、当社オリジナルのU-18クラスターにてZ世代を分類し、クラスターごとの詳細な分析結果をレポートする予定です。今後もそのデータを基に、Z世代の持つ特徴をテーマ別にレポートし、変化の激しいZ世代の動向をウォッチしてまいります。

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詳細な調査結果データ(その他質問 ※食品飲料品の購入実態、時間の使い方、消費行動(お金)、美意識、住環境、人付き合い、気持ち・考え方、SDGsを含む/属性別分析を含めたクロス集計データ)を無料にて配布しております。※本投稿内容に沿った調査報告書の配布はございません

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numan編集部

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