異世界モノはなぜ人気？ “異世界転生・転移”ジャンルで必見の４選『転スラ』『リゼロ』etc.

『転生したらスライムだった件』（通称「転スラ」）は異世界で一匹のスライムに転生したサラリーマンの主人公が、身につけたスキルを駆使し、知恵と度胸で仲間を増やしていく異世界転生ストーリー。「転スラ」を始め、『無職転生～異世界行ったら本気だす～』、『Re：ゼロから始まる異世界生活』など登場人物が異世界に生まれ変わる、あるいは転移する“異世界転生・転移”ジャンルが長期にわたってブームとなっています。

異世界転生や転移をテーマにした作品が数多くあるため、「小説家になろう＝異世界転生モノ」という認識が生まれ、異世界転生・転移を描いた作品は「なろう系」と呼称されるようになった。

2013年に「小説家になろう」で連載が開始され、閲覧数は9億PV（ページビュー）を突破。完結後も、同サイトの累計総合ランキング1位を獲得（2020年6月現在）。コミカライズをはじめ、小説、スピンオフ作品など関連書籍のシリーズ累計発行部数は3,000万部を突破する人気作品。コミカライズ・TV アニメがブレイクした「転スラ」は異世界モノブームを「なろう」の外へと波及させた作品といえる。

また、従来の“ヒトからヒトへの転生”ではなく、RPG 最弱のキャラクター“スライム”への転生が今までにない設定で人気を博した。

2012年に「小説家になろう」で連載が開始され、シリーズ累計発行部数 1,100万部を突破（2021年12月現在）。ほかの異世界モノにはない「ループ」設定や魅力的なキャラクターが人気となり、TV アニメは国内外で大ヒットを記録。原作を知らなかった多くの人を惹きつけ、「転スラ」同様、「リゼロ」も異世界モノブームを「なろう」の外へと波及させた作品のひとつ。

勇者ではなく強力な力を持った魔王からの視点を描く設定、圧倒的スケールの世界観が人気を博し、シリーズ累計発行部数 1,100万部を突破（2021年12月現在）。TV アニメは第4期まで放送され、完全新作の劇場版公開も控えている話題作。

※「ソードアート・オンライン」（通称「SAO」）
ゲームオーバー＝現実世界での死を意味する。次世代型VR（仮想現実）内に囚われた主人公が、過酷なデスゲームから抜け出すためゲームクリアを目指す物語。2002年から個人サイトで連載をスタートさせ、2009年に書籍化、2012 年にアニメ化を経て、熱狂的なファンを獲得。ヒット以降、「SAO」に似たテーマの小説が「小説家になろう」に投稿されるようになり、『転生したらスライムだった件』、『Re：ゼロから始まる異世界生活』など「小説家になろう」からデビューする作品が目立つようになった。

2012年に「小説家になろう」で連載が開始され、“中世ヨーロッパ風の世界”、“トラックに轢かれる”、“凄腕の魔術師に転生する”といった異世界転生・転移モノの王道展開を描き、なろう系の代名詞と呼ばれている作品。主人公の人間的成長とスキルアップが同時に描かれ、ヒューマンドラマとしても楽しめるのが本作の魅力。シリーズ累計発行部数は 1,000万部（2022年1月現在）を突破し、2023年には TV アニメ第2期の放送が決定している。

©川上泰樹・伏瀬・講談社/転スラ製作委員会 配給:バンダイナムコフィルムワークス